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インダストリアルデザインの世界(1)

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今日は、武蔵野美術大学のインダストリアルデザインコースの卒業制作展に行ってきました。

  

http://mauexhivition.hannnari.com/index.html
http://www.musabi.ac.jp/topics/exhibition/degree_show/20120119_koho3_5447.html


その中で、スピーカーの展示があったのですが、
製作者の 加藤 励さん とは初期段階から何度か意見交換をする機会があり、オーディオマニアとしての意見を作品に反映して下さいました。



加藤さんにweb公開の許可を得ることができましたので、今までのあらすじを紹介させていただきます。

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最初の連絡を頂いたのは昨年の秋頃でした。

テーマは、「離れたアーティストとバンドができるような専用スピーカー」とのことでした。

詳しく説明すると、
スピーカーは一楽器につき一本とし、ネットで交流を持つミュージシャンが、オンラインで演奏を楽しむために使います。
別々の場所で演奏される楽器を、デザイン・特性に拘った専用のスピーカーで鳴らすことで、演奏仲間が「実際にそこにいるかのような感覚」を楽しむことができるという構想です。


頂いたデッサンには、既に想定する音源「エレキギター」「ベースギター」「ボーカル」「ドラム」に相応しい構成を持つSPのイメージが描かれていました。

  


まずは、それぞれの楽器の音域を知る必要があるだろうなぁ〜ということから、
単一楽器音源の周波数特性を確認することから始めました。

<ボーカル>
女性ボーカル

男性ボーカル

女性ボーカルは200Hz以上、男性ボーカルは80Hz以上の音域が必要だと分かります。その一方で、サ行の発声では15kHz以上まで伸び、音色を決める倍音成分の再現も大切だといえます。
なお、40Hz付近の盛り上がりは、ポップノイズなので無視します。


<エレキギター>

基本的に、100Hz〜8kHzが再生できれば大丈夫そうです。
色彩感のある鋭い響きを表現するのがポイントですね。


<ベースギター>

40Hzから音圧が確認できます。
繊細な高音より、低域再生限界と耐入力が勝負になりそうです。


<ドラム>

20Hz〜20kHzと、
非常に広い音域をカバーする必要がありそうです。



そんな周波数特性に基づいて私が提案したのが、
<ボーカル>10cmフルレンジ+スーパーツイーター
<エレキギター>10cmフルレンジ
<ベースギター>16cmウーハー+10cmフルレンジ
<ドラム>16cmウーハー+ツイーター
という構成でした。


その製作過程に関しては、次回の日記で。

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