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ひのきスピーカー設計 ~第一世代~

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表題写真(左)「[S-063] PR-10」、(右)「[S-060] PR-83Sol」

ひのき材でスピーカーを作っているオーディフィルは、
今までに様々な ひのきスピーカーを製作しています。

一見、同じように見える ひのきスピーカーですが、
実は少しずつ設計のノウハウが積みあがっているのです。


今回は、第一世代と呼べる「PR-83Sol」と「PR-10」をピックアップして説明ます!

※PR-83Sol. PR-10は、生産を終了しています。




PR-83Sol

ひのきスピーカー最初の作品であるPR-83Solは、極めて板厚が厚いのが特徴です。



こちらにPR-83Solの組み立て途中の写真を載せます。

PR-83Solは8cmフルレンジを搭載する小型スピーカーですが、
フロントバッフルは、50mmの厚さを誇るものでした。




7インチ液晶のタブレット端末と比較しても、
その厚みが伝わると思います。



外観は、ひのき材の重厚さを感じられるもので、
大胆な45°カットが目を引きます。




PR-10

PR-10は、より小型なフルレンジスピーカーです。
内容量は、約1.5L。デスクトップ向けに作ったスピーカーでした。



こちらも、板厚は25mmを確保。
十分な剛性を狙っての選択でした。








箱作りのポイント

十分な板厚のおかげで、双方とも十分な箱強度を得ることが出来ました。

45°カットと相まって、見た目もスマートに収めることができたと思います。


(写真:45°カット工程の前後)




当初、塗装はウレタン仕上げでしたが、最終的にはワックス仕上げに落ち着きました。
ダイナミックな木目が楽しめるのも、ひのきスピーカーの特長ですね。




板厚の功罪

一番の問題は、中高域のピーキーさでした。

小音量で聴く限りには全く問題ないのですが、
板が盛大に振動をはじめる大音量域では、かなりキツい中高音になってしまいました。

厚い板は、それ自身の質量が大きく、
一度振動を始めると制御が極めて難しいのです。







自室で聴く環境では、ひのきならではの美しい響きを聴かせてくれましたが、
オーディオショウなどのデモ会場で、苦戦したことを思い出します。





ひのき材の魅力を前面に打ち出した2台でしたが、
数年の販売の後、PR-83SolとPR-10は生産終了になりました。

そこで得られた経験は、【第二世代】と呼べる「Concept-SOLA」と「TOYONE」に引き継がれていくのでした。

(続く)





ひのきスピーカー「SOLA Mk2」の詳細はこちら。



ひのきスピーカー SOLA Mk2 試聴動画(女性Vo.&ベースギター)






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