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[S-072] サブウーハー試作2号機(箱製作と試聴記)

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サブウーハー、試作2号機の後編です。

画像左が、試作1号機。 画像右が試作2号機。




前回は12mm厚のコンパネでしたが、この試作2号機では18mm厚のMDF板を使って箱強度の向上を狙います。



補強構造もしっかりと作り込みます。
低音は特にエネルギーが大きいので、箱の剛性が解像度に直結してきます。



内部で定在波が発生しないように、吸音材は比較的多めに入れます。

これは個人的な感覚ですが、ユニットの個性に応じて吸音材の最適量は変わってくる印象がありますね。快活さが魅力の紙コーンのフルレンジであれば、吸音材はもっと少なめでも良いでしょう。




そして、完成!

 




中高域を「ひのきスピーカーConcept-SOLA」に担当させるように、クロスオーバーネットワークを作成しました。



コイル1つとコンデンサ1つを持つ、2次のネットワークを基本とした構成です。
クロスオーバー周波数は250Hzとして、パッシブネットワークにおける無理のない遮断特性を狙います。


(サブウーハー単体 軸上20cm 周波数特性)

クロスオーバー周波数の250Hzでー6dBとなる、スムーズな特性を作ることができました。低域の再生下限は、30Hz付近でしょうか。



(サブウーハー単体 ダクト直前 周波数特性)

ダクトは40Hz付近で共振しており、その上の周波数も癖は少なく、良好な特性です。




この試作2号機は、2019年12月に開催した「アニソンオーディオフェス2019冬」で鳴らすことができました。



構造剛性を強化したウーハーによる力強い低音。 ドラムやベースの音が図太く表現され、音楽としてのファンダメンタルを支えてくれます。

低音のダンピングとコントラストがはっきりしているため、巷にあるようなモヤついた低音とは一線を画しています。この辺は、構造剛性を強化したユニットのお蔭でしょう。

ご来場の方からも「この広い空間に全く負けてない余裕のある音ですね。これぞフロア型スピーカーって感じです。」という言葉を頂きました。 16cm口径でこのレベルの再生音が得られたのは、大きな収穫でした。




大成功の試作2号機でしたが、どうしても改善したいことが3点ありました。

①低域レンジの拡大
サブウーハーを称するのなら、20Hz台の低音から再生できるように作り込みたいところです。30Hz~40Hzは、音楽の最低域に相当する場所なので、そこの解像度の向上も課題です。

②汎用性の向上
試作2号機はパッシブネットワークなので、Concept-SOLAとのセットでしか使えません。一般的な市販サブウーハーのように、汎用性をもった活用方法ができるようにしたい所です。

③製造工程の簡略化
市販フルレンジを魔改造する手法は、非常に手間がかかってしまいます。もっと確実に量産できる方法を探さなくてはいけません。



まずは、「①低域レンジの拡大」に向けて、試行錯誤が続きます...














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