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最もウーハーに近い サブウーハー

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皆さんこんにちは。朝晩は冬の寒さを感じる気候になってきましたね。
暖かくして、オーディオを楽しみましょう♪


ここまで3回にわたって「ウーハーの矛盾」としてお届けしてきました。
その話の延長ではありますが、昨年から開発を続けているサブウーハー設計についてお話しようと思います。

(表題写真は、試作4号機)



サブウーハーというのは、低音の悩みを解決する効果的な手段ではあるのですが、
ピュアオーディオの目線では、どうしても物足りなさを感じてしまうのです。

それは、「低音の質感がメインスピーカーと合わない」から
ではないでしょうか?

私もサブウーハーを使用していた時期がありましたが、
どうしても低音の質感が合わず、挫折してしまいました。




世の中のサブウーハーを見てみると、
エッジを太くして「ロングストローク」であることを誇る製品が大多数です。



連載「ウーハーの矛盾」で説明した通り、
太いエッジというのは、必要悪なのです。



柔らかくて太いエッジというのは、
「高剛性」であるべき振動板とは相反する存在で、低音の質感を損なう原因になります。

今までも様々なスピーカーユニットを聴く機会がありましたが、
エッジの太いユニットから、質感に優れた低音が出てくる例はありませんでした。




エッジの話に加えて、
市販のサブウーハーが、ユニットの口径に対して小さすぎる箱に入っていることも問題だと考えています。




箱を小さくしていくと、
ウーハーのピストン運動に対して、箱内部の圧力変化が大きくなります。




その背圧がスピーカーユニットの特性を大きく変えてしまうことは、
市販スピーカーの説明では余り語られることはありません。


サブウーハーの中には、MFBなどの電子制御で
強制的に振動板を動かす方法もあります。

しかし、こうした強制的な駆動方法では、
振動板の剛性、箱の剛性、アンプの性能など、様々な所に負荷がかります。


爆発音などで巨大な音圧が要求される「映画用」。
質感と深みが要求される「音楽用」。

その【双方】に対応させるのであれば、上記のようなアプローチは間違っていないでしょう。

大手メーカーは、幅広い顧客をターゲットとして、数を販売しないといけません。
宣伝では音楽用と説明しつつも、映画用として使っても問題ないような設計が強いられるのです。


しかし、その動作・構造の特殊性から、
組み合わせるメインスピーカーに搭載されている
「普通のウーハー」と異なる音色になってしまう傾向があるようです。


ピュアオーディオでなかなかサブウーハーが受け入れられないのは、
こうした理由があるのではないかと思っています。





そこで、今回トライしているのが、
次のようなコンセプトのサブウーハーです。



ウーハーの口径は小さく。エッジは細く。
低音の俊敏さ・質感を最優先とします。

そして、大きな箱容量で、背圧を軽減。
入力信号に対してリニアに、軽やかに振動板が動ける設計とします。

従来のサブウーハーとは大きく違うコンセプトで、
自作派の作るフルレンジスピーカーに近いかもしれません。



試作を重ねる中で、かなり良い物が出来てきています。

ドラムのキックはもちろん、ベースギターの指の動きまで克明に分かる描写力には、
開発者の私自身が一番驚いています(笑)

次回以降は、その試作の過程をお話しようと思います。










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