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Channel: オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)
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桧でスピーカーを作るということ(前編)

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オーディフィルのスピーカーは、「桧」を材料としています。

「桧」は、マツやスギと同じ針葉樹でして、
比較的密度が軽い部類に入ります。



今ではビンテージと呼ばれるスピーカーの中には、米松を使ったものがありますが、
現代のスピーカーで、無垢材、ましてや針葉樹を使用したものは稀ですね。


多くのスピーカーは、「MDF」を材料に使用しています。
MDFは、「木材チップを蒸煮・解繊したものに接着剤となる合成樹脂を加え板状に熱圧成型したもの(Wikipediaより)」です。
寸法安定性や加工性に優れ、強度と密度が高いのが特徴です。オーディオ用として使用した場合も、付帯音の少なさや、コシのある低音など、MDFならではの魅力はあると感じています。


そんな中、なぜ「桧」なのか。

答えは、シンプルです。「聴いて良かったから」



自作スピーカーを作っているなかで、常に材料選択の問題は頭にありました。
機会を見つけては、様々な樹種を比較試聴していたのですが、「桧」だけがいつも好印象だったのです。



試聴した中では、「フィンランドバーチ」「ロシアンバーチ」「シナアピトン」「タモ」といった自作界定番のものから、
「マホガニー」「ウォルナット」「メープル」「黒檀」といった高級材もありました。


それでも、やっぱり「桧」なのです。

「桧」の音の特徴を文章で表すのであれば、
「情熱的な表現力のあるボーカル。刺々しさが全くない、優しい音色。それにも関わらず、情報量は十分。低音は、鈍くならず弾力に満ちている。」といったところでしょうか。

あ、誤解を招かないように言っておくと、他の材料が音が悪い、ということは毛頭思っていません。 あくまでも「自分の音を出すために、最もマッチする材料を選んだ」「他の材料を使いこなす技術が自分には無かった」という話ですね。 それゆえに、桧と他の材料をハイブリッドすることは常に考えています。





音の観点から選んだ「桧」という材料ですが、
無垢材ゆえの美しさも、特筆すべきものがあると思っています。

淡い肌色の本体は、同じく明るい色の「メープル」ともちょっと違うような色調で、
優しい質感のあるエンクロージュアとなりました。

この優れた素材に恥じぬよう、
しっかりと音響チューニングを重ねるのがオーディフィルの開発モットーかもしれませんね。

(後編へ続く)

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試聴会情報 「オーディフィル 第3回試聴会」
1/28(土)神奈川県 藤沢商工会館ミナパーク 5F 507会議室 16:00~
<詳細はこちら>
皆様のご来場をお待ちしています。
最新情報はTwitter(@audifill)をご覧ください!
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