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AudiFill「PR-83Sol」のスピーカーユニット紹介

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今日は、AudiFillの「PR-83Sol」に搭載する、
スピーカーユニット(以下ユニット)についてお話ししようと思います。



自作派にとってはお馴染みの「Fostex FE83-Sol」ですね。
一方で、市販スピーカーへの搭載がないため、自作に馴染みがない方にとっては初めてのものかと思います。


このユニットは、今から30年以上前(?)に発売された「FE83」からの流れをくむものです。
(FE83の正確な発売時期、資料があればご教授ねがいます。)



長岡鉄男先生の評でも「本当に小さなユニットだが、実力はなかなかのもの。人の声はFEシリーズ中のトップという人もいる。」という高評価を得ていました。
(参考:長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術SpecialEdition[基礎知識編] 音楽之友社 p.98

自作派においても、その素性のよさから、特にコンパクトなブックシェルフ型スピーカーシステムにおいては、重宝されたユニットでした。


その後、新たな振動板「ESコーン」を搭載した「FE83E」「FE83En」が登場します。

http://www.fostex.jp/products/fe83en/

「ESコーン」の説明は、上記webページが詳しいですが、
コーン紙の原料として、芭蕉(バショウ)類の植物から取れる繊維を用いることで、繊維同士の擦れによる雑音が極めて少なくできた、というのが特徴です。

特に、「FE83En」は、振動板重量(正確にはm0)が1.53gと、極めて軽量。
フルレンジ型の長所とも相まって、全体域で均一かつレスポンスに優れた特性が期待できます。実際に聴いても、音楽の微細なニュアンスを上手く表現してくれるものです。


そして、2016年に登場したのが、「FE83-Sol」です。
http://www.fostex.jp/products/fe83-sol/

様々な特徴があるユニットですが、
まず一番の注目ポイントは、振動板が進化したことです。



振動板の基層は、長繊維のパルプを主体として高剛性化と内部損失の保有を両立。
表層には短繊維のパルプを配合し、振動板表面の伝播速度を高めています。


他の特徴としては、ボイスコイルボビン直結のセンターキャップにより、
40kHz(公称)までの高域再生を実現するなど、
まさに現代的な性能をもったフルレンジユニットとなっています。

さらに、従来からの特徴である軽量振動板という設計思想は引き継がれており、
能率(出力音圧レベル)は88dB/1w(m)と、小型スピーカーとしては十分に高い値となっています。




AudiFillの「PR-83Sol」では、この「Fostex FE83-Sol」を、
桧の無垢材で作製したオリジナルのエンクロージュア(箱)に搭載しています。



エンクロージュアの話は、また後日。

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