今回は、いつもに増してマニアックな話を。
バックロードホーンは、その独特な音から私を含めた熱心な愛好家がいる方式ですね。
ただ、ユニットの選択に多少のコツがありまして、
箱にマッチしないユニットを使うと、中低音に強烈な付帯音が発生するなど残念なことになりますw
長岡先生は著書の中で、「BH向けユニットとは?」の答えとして
[世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーをつくる (講談社)]
「中高域高能率で低域ダラ下がりというタイプです。」
「BHはどんなユニットでも使えますが、真価を発揮させるにはQ0が0.3以下のものが適当です。」
[長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術Special Edition 基礎知識編(音楽之友社)]
「軽量振動板、ハイコンプライアンス(低f0)、強力な磁気回路のオーバーダンピングタイプになる。密閉、バスレフ、ダブルバスレフでは低音不足になるユニットだ。」
と言っています。
この中でも、「Q0が低い(0.3以下)がBH向け」というのが良く知られています。
FOSTEX製ユニットを例に挙げると、
FE208EΣみたいなものが、代表的なBH向けユニットの特性ですね。
口径20cm、 m0:13.3、 Q0:0.18、 f0:42Hz
しかし、FW208Nは?
口径20cm、 m0:40g、 Q0:0.2、 f0;29Hz
Q0(キューゼロ)が0.2と非常に低いものの、等価質量(m0)が40gと重いためにバックロードには使い難いユニットとされています。
FE103EnやFE166Enは?
口径10cm、 m0:2.55g、 Q0:0.33、 f0:83Hz
口径16cm、 m0:6.8g、 Q0:0.25、 f0:53Hz
双方ともQ0が低くて、m0(エムゼロ)が低いです。
長岡先生のいう「中高域高能率で低域ダラ下がり」とはちょっと違うようですが、バックロードホーンでの作例は多くあるようです。
FF125WKとFF165WKは?
口径12cm、 m0:5.0g、 Q0:0.42、 f0:67Hz
口径16cm、 m0:9.5g、 Q0:0.34、 f0;50Hz
どちらも「BHには非力、バスレフ向き」とも言われそうですが…
口径が違うもの同士で、どちらがBH向けかを比較するには どうすれば良いでしょうか??
<以上、TSパラメータ・画像はFOSTEX webページより>
早い話が、今までの判別法は複雑なので、
一概に「AだからB」という感じに、簡単に「BH向けかどうか」を判断することは出来なかったのです。
そこで以下の式を考えました・・・
---------------------------------------------------------------------
『 Q0 × m0 ÷( Sd ×2 ) 』
Q0:共振鋭度(0.1〜1.0程度の値)(Qtsとも表記される)
m0:等価質量[g](口径に応じて1.0〜100g程度)
Sd:実効振動板面積[m2](←単位は「平方メートル」です)
この計算式で求まる値を
『BHファクター』と命名します。
この値が
100以下であれば、バックロード向け。
200以上であれば、バスレフ向け。
100〜200の間の場合、フルレンジなら共鳴管orバスレフ。ウーハーならバスレフが適合。
----------------------------------------------------------------------
これはダタの経験式ですが、
適用できるかどうか、次回の日記でテストしてみます!!
バックロードホーンは、その独特な音から私を含めた熱心な愛好家がいる方式ですね。
ただ、ユニットの選択に多少のコツがありまして、
箱にマッチしないユニットを使うと、中低音に強烈な付帯音が発生するなど残念なことになりますw
長岡先生は著書の中で、「BH向けユニットとは?」の答えとして
[世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーをつくる (講談社)]
「中高域高能率で低域ダラ下がりというタイプです。」
「BHはどんなユニットでも使えますが、真価を発揮させるにはQ0が0.3以下のものが適当です。」
[長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術Special Edition 基礎知識編(音楽之友社)]
「軽量振動板、ハイコンプライアンス(低f0)、強力な磁気回路のオーバーダンピングタイプになる。密閉、バスレフ、ダブルバスレフでは低音不足になるユニットだ。」
と言っています。
この中でも、「Q0が低い(0.3以下)がBH向け」というのが良く知られています。
FOSTEX製ユニットを例に挙げると、
FE208EΣみたいなものが、代表的なBH向けユニットの特性ですね。
口径20cm、 m0:13.3、 Q0:0.18、 f0:42Hz
しかし、FW208Nは?
口径20cm、 m0:40g、 Q0:0.2、 f0;29Hz
Q0(キューゼロ)が0.2と非常に低いものの、等価質量(m0)が40gと重いためにバックロードには使い難いユニットとされています。
FE103EnやFE166Enは?
口径10cm、 m0:2.55g、 Q0:0.33、 f0:83Hz
口径16cm、 m0:6.8g、 Q0:0.25、 f0:53Hz
双方ともQ0が低くて、m0(エムゼロ)が低いです。
長岡先生のいう「中高域高能率で低域ダラ下がり」とはちょっと違うようですが、バックロードホーンでの作例は多くあるようです。
FF125WKとFF165WKは?
口径12cm、 m0:5.0g、 Q0:0.42、 f0:67Hz
口径16cm、 m0:9.5g、 Q0:0.34、 f0;50Hz
どちらも「BHには非力、バスレフ向き」とも言われそうですが…
口径が違うもの同士で、どちらがBH向けかを比較するには どうすれば良いでしょうか??
<以上、TSパラメータ・画像はFOSTEX webページより>
早い話が、今までの判別法は複雑なので、
一概に「AだからB」という感じに、簡単に「BH向けかどうか」を判断することは出来なかったのです。
そこで以下の式を考えました・・・
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『 Q0 × m0 ÷( Sd ×2 ) 』
Q0:共振鋭度(0.1〜1.0程度の値)(Qtsとも表記される)
m0:等価質量[g](口径に応じて1.0〜100g程度)
Sd:実効振動板面積[m2](←単位は「平方メートル」です)
この計算式で求まる値を
『BHファクター』と命名します。
この値が
100以下であれば、バックロード向け。
200以上であれば、バスレフ向け。
100〜200の間の場合、フルレンジなら共鳴管orバスレフ。ウーハーならバスレフが適合。
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これはダタの経験式ですが、
適用できるかどうか、次回の日記でテストしてみます!!