ミューズの方舟主催「スピーカーコンテスト2014」の第四回です。
いよいよ、コンテストも終盤です!
こちらは、内田さんの「AU-SS10B スライス」。
10年ぶりの参加となる内田さんは、
石膏ボードを使用したスピーカーでの参加です。
12mm厚の石膏ボードを20枚(!)積層し、
ブックシェルフサイズの箱を構成しています。
前後のバッフルには、塩ビ板を用い、
ユニットやSPターミナルの固定を容易なものとしています。
内容量は5.5L、バスレフ共振周波数は73Hzとして、
設計としてはオーソドックスな値となっています。
実際に音を聞くと、見た目のインパクトとは異なり、
素直なサウンドであることに気づかされます。
JAZZボーカルや、斉藤由貴の声は、透明感にあふれ、
モヤつきが無いのが好印象です。
石膏ボードというと、部屋の「ブーミング」の根源と言われますが、
このように十分な強度をもつ状態であれば、付帯音の少ない優れた素材だといえそうです。
そういえば、ウィーンの楽友協会ホールなども、
主に「石膏材料」で作られているとか、どこかの本で読んだ覚えがあります。
石膏という素材自体は、音楽表現と好ましい関係にあるのかもしれません。
さらに、シンプルなバスレフ型ながら低音は十二分に感じられ、
ジェニファーウォーンズなどでもレンジ感の不足を覚えることはありませんでした。
お次は、前田会長の「トライアングル」
毎年恒例のアクリルを用いたエンクロージュアですが、
今年は新たに、「TSDM」構造を実現した作品となっています。
ユニットを箱に対して頑強に固定する「SDM」を進化させ、
「ユニット」「サーボパッシブラジエーター」「箱」の3つが、相互に接した構造として、
より安定性を増した設計となっています。
背面には、16cmの大口径パッシブラジエーター(DAYTON DC-160-8)を搭載。
これを4700pFのコンデンサで制動することで、クリアな低音を狙います。
他にも、foQや銅板を用いており、適切な制振処置がなされています。
しっかりとしたエンクロージュアは、カリッとした緩みのない音調を聞かせます。
お得意のチェンバロのほか、木琴も、力強いアタック感で魅せます。
こういった特性は、クラッシックの器楽曲のほか、
POPS(レディーガガ)や、JAZZでも明確な音を聴かせ、好印象でした。
さらに、見た目以上の低音にも驚かされます。
ショスタコーヴィッチの低弦の響きは厚く、
大編成クラッシック音楽も、重心を低く描くことができていました。
この辺は、電磁制動されたパッシブラジエーターの効果だと思います。
以上の二作品は、アイディア・音質・ルックスの、
どの項目でも多くの票を獲得する結果となり、
三項目の合計は、内田さんが38票(1位)、前田会長が30票(2位タイ)を獲得しました。
さらに、内田さんはアイディア票を25票獲得し、アイディア賞を受賞されています。
石膏ボードという着眼点に加え、それを音へ結びつけたところが評価されたのでしょう。
さて、次回はラスト・・・私の「スワン・ザ・バスレフ」の番です!
お楽しみに♪
いよいよ、コンテストも終盤です!
こちらは、内田さんの「AU-SS10B スライス」。
10年ぶりの参加となる内田さんは、
石膏ボードを使用したスピーカーでの参加です。
12mm厚の石膏ボードを20枚(!)積層し、
ブックシェルフサイズの箱を構成しています。
前後のバッフルには、塩ビ板を用い、
ユニットやSPターミナルの固定を容易なものとしています。
内容量は5.5L、バスレフ共振周波数は73Hzとして、
設計としてはオーソドックスな値となっています。
実際に音を聞くと、見た目のインパクトとは異なり、
素直なサウンドであることに気づかされます。
JAZZボーカルや、斉藤由貴の声は、透明感にあふれ、
モヤつきが無いのが好印象です。
石膏ボードというと、部屋の「ブーミング」の根源と言われますが、
このように十分な強度をもつ状態であれば、付帯音の少ない優れた素材だといえそうです。
そういえば、ウィーンの楽友協会ホールなども、
主に「石膏材料」で作られているとか、どこかの本で読んだ覚えがあります。
石膏という素材自体は、音楽表現と好ましい関係にあるのかもしれません。
さらに、シンプルなバスレフ型ながら低音は十二分に感じられ、
ジェニファーウォーンズなどでもレンジ感の不足を覚えることはありませんでした。
お次は、前田会長の「トライアングル」
毎年恒例のアクリルを用いたエンクロージュアですが、
今年は新たに、「TSDM」構造を実現した作品となっています。
ユニットを箱に対して頑強に固定する「SDM」を進化させ、
「ユニット」「サーボパッシブラジエーター」「箱」の3つが、相互に接した構造として、
より安定性を増した設計となっています。
背面には、16cmの大口径パッシブラジエーター(DAYTON DC-160-8)を搭載。
これを4700pFのコンデンサで制動することで、クリアな低音を狙います。
他にも、foQや銅板を用いており、適切な制振処置がなされています。
しっかりとしたエンクロージュアは、カリッとした緩みのない音調を聞かせます。
お得意のチェンバロのほか、木琴も、力強いアタック感で魅せます。
こういった特性は、クラッシックの器楽曲のほか、
POPS(レディーガガ)や、JAZZでも明確な音を聴かせ、好印象でした。
さらに、見た目以上の低音にも驚かされます。
ショスタコーヴィッチの低弦の響きは厚く、
大編成クラッシック音楽も、重心を低く描くことができていました。
この辺は、電磁制動されたパッシブラジエーターの効果だと思います。
以上の二作品は、アイディア・音質・ルックスの、
どの項目でも多くの票を獲得する結果となり、
三項目の合計は、内田さんが38票(1位)、前田会長が30票(2位タイ)を獲得しました。
さらに、内田さんはアイディア票を25票獲得し、アイディア賞を受賞されています。
石膏ボードという着眼点に加え、それを音へ結びつけたところが評価されたのでしょう。
さて、次回はラスト・・・私の「スワン・ザ・バスレフ」の番です!
お楽しみに♪