ミューズの方舟主催「スピーカーコンテスト2014」の第三回です。
コンテストというと、物珍しいスピーカーが集まるところではありますが、
オーソドックスな作りこみを磨いた作品も、注目したいものです。
まずは、内野さんの「五稜郭Jr」
内野さんは、今年も5角形エンクロージュアの作例をもってきてくださり、
今回は、その最新作です。
中身は、定番のダブルバスレフタイプ。
6Lと12Lで構成された内容積で構成された本機は、正に長岡流。
共振周波数は、110Hzと50Hz。
実際は、40Hzまでの再生を狙える設計です。
5角形エンクロージュアは、今年はさらに進化。
昨年までの正5角形ではなく、ダイヤモンド型の変形5角形となっています。
実際、音を聴くと極めてワイドレンジなサウンドに驚かされます。
ショスタコーヴィッチの大編成クラッシック曲では、
他のスピーカーとは明白に異なる低音音圧を聴かせます。
5角形エンクロージュアに基づくためか、
箱の癖らしいものは少なく、澄んだオーケストラサウンドです。
使用した「10F/8424G00(市販)」の高域も、極めてクリア。
エンヤは空気感の演出が好ましく、得意の低音と相まって壮大なスケール感で描きます。
終盤の「火の鳥」は、長岡派の内野さんらしい選曲。
この「五稜郭Jr」のサウンドは、バックロードと比べれば大人しいものの、
楽器の表情は明解で、楽曲・録音の良さを実感することができました。
お次は、後藤さんの「普通のDB-Ⅱ」
こちらもダブルバスレフですが、設計方法は後藤さんのノウハウが詰まったもの。
エンクロージュア容量は、2.8Lと4.7Lで構成され、
搭載された「10F/8422-03(付録)」に最適化された容量となっています。
共振周波数は129Hzと59Hz。
この辺の調整も、音調整のポイントなのでしょう。
エンクロージュアは、1枚の3×6合板で作製可能で、
リーズナブルに楽しめるところは、大きなポイントです。
先の内野さんと同じダブルバスレフですが、
ショスタコーヴィッチは、ホットなサウンド。
ユニットの違いがそのまま表れた形ですが、
クオリティの差というより、キャラクターの違いとして感じられます。
女性ボーカルは、本スピーカーの得意ジャンル。
落ち着きがあり、雰囲気良く聴かせるのは、他のスピーカーには無い特徴だと感じました。
ダブルバスレフによる低音は、遅さは余り感じさせない好ましいもので、
暖かな女性ボーカルをしっかりとサポートしてくれるものでした。
ユニットのキャラクターと、目指す方向性が一緒であれば、
スピーカーというのは好ましく鳴ってくれる、と思うのですが、
今回の2作品は、それを強く感じさせたものでした。
堅実な作りこみの成果は、お客さんの投票にも表れていて、
音質票は、後藤さんが10票、内野さんが9票を獲得されていました。
さらに、内野さんはルックス票を14票獲得し、5角形エンクロージュアの丁寧な工作技術にも注目があつまる結果となりました。
次回も、作品紹介をしていきますので、お楽しみに!
コンテストというと、物珍しいスピーカーが集まるところではありますが、
オーソドックスな作りこみを磨いた作品も、注目したいものです。
まずは、内野さんの「五稜郭Jr」
内野さんは、今年も5角形エンクロージュアの作例をもってきてくださり、
今回は、その最新作です。
中身は、定番のダブルバスレフタイプ。
6Lと12Lで構成された内容積で構成された本機は、正に長岡流。
共振周波数は、110Hzと50Hz。
実際は、40Hzまでの再生を狙える設計です。
5角形エンクロージュアは、今年はさらに進化。
昨年までの正5角形ではなく、ダイヤモンド型の変形5角形となっています。
実際、音を聴くと極めてワイドレンジなサウンドに驚かされます。
ショスタコーヴィッチの大編成クラッシック曲では、
他のスピーカーとは明白に異なる低音音圧を聴かせます。
5角形エンクロージュアに基づくためか、
箱の癖らしいものは少なく、澄んだオーケストラサウンドです。
使用した「10F/8424G00(市販)」の高域も、極めてクリア。
エンヤは空気感の演出が好ましく、得意の低音と相まって壮大なスケール感で描きます。
終盤の「火の鳥」は、長岡派の内野さんらしい選曲。
この「五稜郭Jr」のサウンドは、バックロードと比べれば大人しいものの、
楽器の表情は明解で、楽曲・録音の良さを実感することができました。
お次は、後藤さんの「普通のDB-Ⅱ」
こちらもダブルバスレフですが、設計方法は後藤さんのノウハウが詰まったもの。
エンクロージュア容量は、2.8Lと4.7Lで構成され、
搭載された「10F/8422-03(付録)」に最適化された容量となっています。
共振周波数は129Hzと59Hz。
この辺の調整も、音調整のポイントなのでしょう。
エンクロージュアは、1枚の3×6合板で作製可能で、
リーズナブルに楽しめるところは、大きなポイントです。
先の内野さんと同じダブルバスレフですが、
ショスタコーヴィッチは、ホットなサウンド。
ユニットの違いがそのまま表れた形ですが、
クオリティの差というより、キャラクターの違いとして感じられます。
女性ボーカルは、本スピーカーの得意ジャンル。
落ち着きがあり、雰囲気良く聴かせるのは、他のスピーカーには無い特徴だと感じました。
ダブルバスレフによる低音は、遅さは余り感じさせない好ましいもので、
暖かな女性ボーカルをしっかりとサポートしてくれるものでした。
ユニットのキャラクターと、目指す方向性が一緒であれば、
スピーカーというのは好ましく鳴ってくれる、と思うのですが、
今回の2作品は、それを強く感じさせたものでした。
堅実な作りこみの成果は、お客さんの投票にも表れていて、
音質票は、後藤さんが10票、内野さんが9票を獲得されていました。
さらに、内野さんはルックス票を14票獲得し、5角形エンクロージュアの丁寧な工作技術にも注目があつまる結果となりました。
次回も、作品紹介をしていきますので、お楽しみに!