今回は、<S-038>のネットワーク調整についてです。
2wayのネットワーク調整は、人それぞれ方法があると思いますが、
周波数を測定できる装置があれば、格段に楽になります。
まず、ウーハー側から見ていきましょう。
作製した箱に入れた状態で、ネットワークレスで鳴らしたときの周波数特性(軸上10cm)です。
3kHzのところで、一段下がりながらも、
10kHzのところにピークがある特性だと分かります。
この10kHzのピークは、ネットワークで上手く切りたいものです。
とりあえず、0.5mHのコイルを直列に接続してみました。
計算上は、1.5kHz付近から-6dB/octとなるはずですが、
実際は、そんなにバッサリとは切れてくれません。
懸念される10kHz付近のピークは依然として顕在ですが、
全体として右肩下がりとなり、200Hz〜3kHzがフラットとなったので、
とりあえず、コイル容量は0.5mHでOKとします。
-12dB/octのネットワークを組む事も考えたのですが、
複雑なネットワークは成功経験がなく(というかトライしたことないw)、あまり深追いしないことにします。
さて、ツイーター(Tw)側の裸特性はこちら。
ウーハー側が3kHzで落ちているので、その辺にTwの下限をもっていきたいものです。
用意したアッテネーター(4Ω)が箱に入らず、
急遽、箱の上に設置しての試聴です。
(写真で箱に入っているTwは未接続です)
まずは、10μFを直列でつないでみました。
TwのDCRは4.8Ωなので、計算上は4kHz付近からのローカットとなります。
この状態でのTwの特性。
幸運にも、ちょうど3kHzあたりで-6dBとなってくれました。
これならウーハーとのマッチングも良さそうです。
Twに10μF、ウーハーに0.5mHの状態で、音だし。
アッテネーターを適当に調整して、周波数特性を測定(軸上50cm)。
特性は比較的キレイなのですが、音がどうにもいただけません。
高域は金属楽器が安っぽくシャラシャラ鳴りってしまいます。高域を下げようとして、アッテネーターを絞れば音のツヤまで消えてしまいます。
そこで、Twのコンデンサを10μF→22μFへ交換。
Tw単体での特性は、こんな感じに変化します。
<10μF、4kHzクロス>(上記図と同じ)
<22μF、2kHzクロス>
Tw下限のギリギリまで使う感じになりますが、私が6畳間で聞く音量であれば問題ないでしょう。発表会などでの広い会場では不安ですが(汗
さて、Tw(22μF)、ウーハー(0.5mH)の状態でのf特はこんな感じ。
特性上は、かなりのハイ上がりですが、聴感上は全く問題なし。
高域楽器が十分な質感と存在感を持ち、過不足のない低音が得られました。
こうして、一通りの測定を行ったところで、「位相」のことを忘れていたのに気づきました。
「正相」で測定・試聴をやっていたようで、正しくは「逆相」とすべきでした。
まあ、今回はTwも仮設置だったので、組み込み後に再度確認すればよいのですが、
ネットワーク調整の不慣れさが露見してしまった形となりましたorz
さて、次回はいよいよ完成&試聴編です!
2wayのネットワーク調整は、人それぞれ方法があると思いますが、
周波数を測定できる装置があれば、格段に楽になります。
まず、ウーハー側から見ていきましょう。
作製した箱に入れた状態で、ネットワークレスで鳴らしたときの周波数特性(軸上10cm)です。
3kHzのところで、一段下がりながらも、
10kHzのところにピークがある特性だと分かります。
この10kHzのピークは、ネットワークで上手く切りたいものです。
とりあえず、0.5mHのコイルを直列に接続してみました。
計算上は、1.5kHz付近から-6dB/octとなるはずですが、
実際は、そんなにバッサリとは切れてくれません。
懸念される10kHz付近のピークは依然として顕在ですが、
全体として右肩下がりとなり、200Hz〜3kHzがフラットとなったので、
とりあえず、コイル容量は0.5mHでOKとします。
-12dB/octのネットワークを組む事も考えたのですが、
複雑なネットワークは成功経験がなく(というかトライしたことないw)、あまり深追いしないことにします。
さて、ツイーター(Tw)側の裸特性はこちら。
ウーハー側が3kHzで落ちているので、その辺にTwの下限をもっていきたいものです。
用意したアッテネーター(4Ω)が箱に入らず、
急遽、箱の上に設置しての試聴です。
(写真で箱に入っているTwは未接続です)
まずは、10μFを直列でつないでみました。
TwのDCRは4.8Ωなので、計算上は4kHz付近からのローカットとなります。
この状態でのTwの特性。
幸運にも、ちょうど3kHzあたりで-6dBとなってくれました。
これならウーハーとのマッチングも良さそうです。
Twに10μF、ウーハーに0.5mHの状態で、音だし。
アッテネーターを適当に調整して、周波数特性を測定(軸上50cm)。
特性は比較的キレイなのですが、音がどうにもいただけません。
高域は金属楽器が安っぽくシャラシャラ鳴りってしまいます。高域を下げようとして、アッテネーターを絞れば音のツヤまで消えてしまいます。
そこで、Twのコンデンサを10μF→22μFへ交換。
Tw単体での特性は、こんな感じに変化します。
<10μF、4kHzクロス>(上記図と同じ)
<22μF、2kHzクロス>
Tw下限のギリギリまで使う感じになりますが、私が6畳間で聞く音量であれば問題ないでしょう。発表会などでの広い会場では不安ですが(汗
さて、Tw(22μF)、ウーハー(0.5mH)の状態でのf特はこんな感じ。
特性上は、かなりのハイ上がりですが、聴感上は全く問題なし。
高域楽器が十分な質感と存在感を持ち、過不足のない低音が得られました。
こうして、一通りの測定を行ったところで、「位相」のことを忘れていたのに気づきました。
「正相」で測定・試聴をやっていたようで、正しくは「逆相」とすべきでした。
まあ、今回はTwも仮設置だったので、組み込み後に再度確認すればよいのですが、
ネットワーク調整の不慣れさが露見してしまった形となりましたorz
さて、次回はいよいよ完成&試聴編です!