Quantcast
Channel: オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)
Viewing all 553 articles
Browse latest View live

2wayスピーカー「PR-200」 プロジェクト開始!

$
0
0
大分ご無沙汰になってしまいましたね。

最近は、新作に向けた実験で忙しく、
ついブログ更新がおろそかになってしまいました(汗


現在のオーディフィルのラインナップは、
超小型の「PR-10」(定価32,000円)と、


ブックシェルフ型の「PR-83Sol」(定価98,000円)です。



ただ、どちらも8cmフルレンジのため、
もっと低音再生に優れた2way機が欲しいと思っていました。


そこで、今回、
久々の2way機となる「PR-200」の開発に着手しました!



まずは、ざっくりとデザインコンセプトを描いていきます。



生活空間の中で使いやすく、
オーディオ機器としての魅力を感じる大きさで...
と、色々なことを考えながらデザインを重ねていきます。


使用するユニットは、「SB Acoustics」製としました。
スピーカー大国デンマークで設計し、生産はインドネシアで行うことで、
コストパフォーマンスが極めて優れることが特徴です。



ウーハー口径は15cm。
低域は40Hzまで伸びているので、バスドラムの重低音まで表現できるでしょう。
何よりも、強力な磁気回路と、美しいフレームが、音の良さがを物語っています。



ツイーターは、26mm口径のソフトドーム型。
背面のチャンバーに一工夫されたモデルで、オーディフィルの特徴でもある
「優しく伸びやかな音」に最適なツイーターとしての選択です。



まずは、シミュレーションソフトを使用して、
箱容量が10~16Lという所でアタリをつけます。



そして、試作。
シミュレーションで追い込むのも良いですが、
音を丹念に聴きながら、設計を固めていくのがカノン5D流です。



試作機といっても、ただ作るだけでは面白くないので、
定在波防止のギミックを仕込んでみました。



詳細は省きますが、この構造が直方体のエンクロージュアの中に入ることで、
吸音材レスまで行かなくても、かなり定在波抑制(分散)に効果がありました。




そして、試作箱完成!



ツイーターのタイムアライメント調整もできる構造なので、
これからネットワークを煮詰めていく予定です。


また進捗があれば、こちらのブログで報告しますね!










PR-200 開発報告01

$
0
0
さて、新作の2wayスピーカー「PR-200」の開発について、進捗を書いていこうと思います。


(試作箱のPR-200)



バスレフ箱設計

今回は、小型の2wayスピーカーということなので、
「バスレフ型」のエンクロージュア設計から始めます。

バスレフ型では、ダクトの共振(共鳴)をつかって低音を増強するために、
・「本体容量」
・「ダクト共振周波数」
の2つが設計のキモとなります。


本体容量を大きくすることで、ダクトの共鳴効率が上がり、
一般的には、最低音域の音圧を稼ぐことができます。

その一方で、共鳴により稼いだ低音というのは、
概して【バスレフ臭い】不自然な低音になってしまうのです。



良い低音とは?

何をもって「良い低音」とするか。
これは、製作者の意図が強く出るところかもしれません。

私としては、
「伸びやかで、弾力があり、ノリがよく、開放的な鳴りっぷり」を重視しています。

もちろん、『最低域が何Hzまで出るか』というのも大切なのですが、
最低域は(良質な)サブウーハーを追加することで、適宜拡張することができます。


むしろ、最低域を伸ばすことに集中するあまり、
中低音の質感が疎かになったり、全体的にハイ上がりになってしまっては、本末転倒です。

特に、中低音の質感が悪いと、
「アンプの駆動力が足りない」とか「部屋が弱い」といった欠点を助長することにもつながり、莫大な投資を迫られることになってしまいます。
(まあ、これもオーディオの楽しみなのかもしれませんが...)

駆動系や、投資額の多少を問わず、
気持ちよく音楽を楽しめるための低音作り、という考えでこのPR-200を設計をしています。



PR-200の箱設計

試作箱は、シミュレーションソフトで適正と判断した8L~16Lを、
段階的に変化させ、確認できる設計となっています。

10Lの状態


16Lの状態


シミュレーションでは、大き目の方が最低域音圧を稼ぐことができたのですが、
実際の試聴では、『10Lぐらいがベスト』という結論に至っています。


パイプオルガンなどの持続的で澄んだ重低音では気にならないのですが、
「ウッドベース」や「ベースギター」など、その音色表現がキモとなるような楽器の場合、16Lのような大容量では、レスポンスの良い低音を得ることはできませんでした。

特にこのPR-200では、
ベースギターの開放的な低音(ライヴハウス的な低音)と、
クラシック音楽の深みのある低音(ホームオーディオ的な低音)を両立できる設計としています。



試聴と測定

もちろん、聴感だけでなく、
周波数特性やインピーダンス特性の確認も大切です。



最終的なジャッジが「耳」であるのは間違いないのですが、
聴感だけでは見逃してしまうところを測定では気づかせてくれます。



箱の動作は無理がないか?
スピーカーユニットが「気持ちよく」動けているか?

限界ギリギリの設計で好結果がでることも稀にありますが、
そういったものは、たいてい部屋や駆動系が変わると、
ガラッと音質が(悪い方に)変化してしまいます。

聴感だけでやっていて、特異な設計に陥っていないか、、、
それを確認にするための測定だと考えています。



ネットワーク設計

PR-200は、2wayスピーカーなので、
ネットワーク設計が欠かせないポイントとなります。



もう、ざっくり公開してしまいますが、
仮Fix状態で、このようなネットワークとなりました。



こちらも、無理に「〇Hzで、4thでクロスさせて…」とは考えずに決めています。

ユニットの個性を聴きつつ、
それを阻害しないよう、自然につながるところを見つけていきます。

今回は、ウーハーもツイーターもSBアコースティック製のものなので、
音色のマッチングも良く、無理なくつなげることができました。


特性グラフや回路図を見ての通り、
-6dB/octのカットを基本として、味付け程度に2次のフィルターを構成しています。

エンクロージュア材質が製品版の「ひのき材」になったら、
また少し調整を予定しています。
(今の針葉樹合板より、鮮度感が大幅に上がり、澄んだ音色にシフトするはずです。)



タイムアライメント

タイムアライメントとは、ウーハーとツイーターの位相・時間軸を合わせることです。



PR-200では、ツイーターを後ろ側にずらして、
位相の整合性を整えています。

こうした、「(構造上の)タイムアライメント」は、
周波数特性、インパルス特性、そして聴感でも、非常に大きな効果のありました。

------------------------
もちろん、世にある「ウーハーとツイーターが同一平面上にあるスピーカー」が悪い、という訳ではありません。
(情報発信側のテクニックもあり、一部で誤解されているように思います。)
タイムアライメントは、ネットワーク側の工夫で合わせることもでき、
そうした場合は、ツイーターを後ろにずらすような構造上の工夫を必要としない場合もあります。
------------------------

PR-200でも、タイムアライメントが合っていない状態だと、
ボーカルはサ行が目立つ硬い音になってしまいました。

そこで、ツイーターの位置を調整して、タイムアライメントを適正化することで、
より艶めかしいボーカルを堪能できるようになっています♪

もちろん、シンバルなどの粒立ちは維持されているので、
位相がビシッと合った気持ちよさを体感できるものとなっています。




いよいよ...

つい先日、奈良県の吉野の業者から、
無垢のヒノキ材が送られてきました!



さすが木材の名産地『吉野』だけあって、
キメが細かく、色艶に優れたヒノキ材です。


とくに今回は、「四面無節」という最高級グレードのヒノキを入手しています。

フィンランドバーチ合板の数倍のお値段になる板材ではありますが、
それに相応しい作品となるよう頑張って製作していこうと思います!







第24回真空管オーディオフェア、A&Cオーディオ 6cmユニットの紹介

$
0
0
さて、今日はお知らせがあります!

昨年に引き続き、
「第24回真空管オーディオフェア」に参加することになりました!


http://www.shinkukanaudio.com/


今回は「A&Cオーディオ」さんのブースで、
私、カノン5Dのスピーカーも展示させて頂くことになっています。

皆さまに音を届ける機会があること、大変うれしく思っています!
ぜひ4F 【408号室】に、ご来場くださいませ。




A&Cオーディオについて

A&Cオーディオさんは、「美しい」音を目指し、
日々技術開発に取り組んでいるスピーカーメーカーです。



私も以前から、その音を聴かせていただく機会がありましたが、
鮮度感とエネルギー感がありながらも、粗削りにならない見事な音に感心するばかりです。

webページに書いてあるサンドポリシーは、その音をよく言い表していると思います。
『「綺麗」な音ではなく、「美しい」音を
聴きやすいソフトな音ではなく、瑞々しく鮮烈で、それでいて豊潤な音を・・・
美しい音楽を楽しむために』
https://ac-audio.org/index.html




オリジナルユニット

A&Cオーディオさんで特徴的なのが、
オリジナルの「スピーカーユニット」を搭載していることでしょう。

市販ユニットでもOEMでもなく、完全なハンドメイドなのですから、凄い拘りです。


(ブログより、製作中のスピーカーユニット。許可を得て転載。)
https://blog.goo.ne.jp/ac-audio/e/6cb2afada84d16ca57069282a31e90b1





特徴1 高構造剛性の振動系

ユニットの特徴の一つは、「高構造剛性の振動系」です。

「高剛性な振動板」という表現は、スピーカーの世界でよくなされています。
ヤング率の高い「カーボンファイバー」や「金属」を振動板素材として使うことで、
振動に対しての形状安定性を確保する、という考えです。


(スピーカーユニットの一般的な構造と、各部名称)
http://ask2010.web.fc2.com/ask_parts/glossary_kagyo.htmより

しかし、A&Cオーディオさんの着眼点は少し違います。

A&Cオーディオ代表の島津氏によると、
ボイスコイルボビンやコーンネックという応力への耐性がキモとなる部分に対して、
しっかりとした強度をもたせることこそが重要、なのだとか。

確かに、振動板がいかに強い素材でできていても、
それを支える部分が軟弱では、しっかりとした音にはならないでしょう。

私も詳しい中身までは知りませんが、
理想的な強度と振動特性を実現するために、その構造は複雑になっており、
大量生産では作れないような構造になっているとのこと。

普段見えることのない部品に対して、しっかりとした技術を投入できるのも、
拘りのモノづくりができる小規模メーカーならではのメリットかもしれませんね。




特徴2 フローティングマウント

優れたユニットは、しっかりとした固定をしたいところです。

しかし、ユニットの反作用をエンクロージュアで支えることは、非常に困難です。
音を鳴らしているスピーカーの振動は、手で触っても分かるぐらい強大なものなのです。

そこで「フローティングマウント」の登場です。



(A&Cオーディオwebページより。許可を得て転載。)
https://ac-audio.org/product-fmt.html

ユニット背部にある重量体「デッドマス」が振動を受け止めつつ、
キャビネットとの間を「シール材」でフローティングさせています。

この構造を作る主要樹脂パーツも、すべてハンドメイド。
まさに拘りの逸品ですね。




フラッグシップモデル「Duranty-203」

上記に代表されるようなオリジナル技術を注ぎ込んだ
フラッグシップモデルが「Duranty-203」です。


https://ac-audio.org/product-aca-sp-drt203.html

昨年の真空管オーディオフェアで、その産声を上げた本機は、
まさに圧巻のサウンドでした。

そのお値段は、なんと 150万円 !!

技術と音を考えれば、納得の製品ではあるものの、
サイズも大きく、気軽にオススメできる製品とはいきませんでした...




6cmフルレンジ「F60A」

そこで、2018年にA&Cオーディオさんが発表したのが、6cmフルレンジ。

上記の技術を踏襲しながら、グッと親しみやすいサイズになりました。




「カノンさん、F60Aを使って、何か作ってみませんか?」と
島津代表から話を頂いたのが今年の春ごろ。

ちょうど小型の高級機製作もやってみたいと思っていたので、
なんともグッドタイミングな話です。

ぜひぜひ!という返事と共に、
この「S-069(仮名)」プロジェクトが始まりました。




箱設計は『バスレフ型』

今回は、オーソドックスに「バスレフ型」の箱とします。

ここ10年、というか『カノン5D』の存在自体が「バックロードホーン型」や「共鳴管型」の探求者となっていましたが、
最近は「バスレフ型」の良さも再認識しつつあります。


(バスレフ型のAudiFill PR-83Sol

確かにバスレフ型は、設計を誤るとボンついた低音となり、いかにも「バスレフ臭い」音となってしまいます。
しかし、うまく設計することで、バスレフっぽくない俊敏で心地よい低音感を引き出すことができることが分かってきました。
(ただ、バスレフをうまく設計しても、バックロードや共鳴管の音にはなりません。あしからず。。。)




設計の肝は「箱容量」

色々試すなかで、バスレフ型スピーカーの設計の中で
「箱容量」というのが非常に大きなポイントを占めているなぁ...と感じています。

分かりやすく解説すると、こんな感じです。



この周波数特性の図は、箱容量が適切な場合。
ユニットの低音下限と、ダクトからの放射音圧がうまい具合につながります。
この状態だと、バスレフっぽさは少なく、深みと脈動感に溢れた良質な低音となります。




箱容量が小さいと、ダクトからの放射音圧がブロードになります。
それと同時に、若干ではありますが、ユニットからの低音放射音圧も上がります。(Q0上昇というやつですね。)
聴感上は、低音域にモヤッとしたヌケの悪さが伴い、最低音域も控えめで抑圧感のある音に感じられます。

なお、ダクトの共振周波数を下げることで低音のモヤつきは解消できますが、重低音域の不足感は拭えません。
ただ悪いことばかりでなく、長所として、あまりバスレフ臭さを感じないため、素直な低音だと感じる場合もあるでしょう。




箱容量が大きいと、ダクトからの放射音圧がピーキーになります。
このピーキーな低音は、まさに「バスレフ臭い」低音として聴こえてきます。特定の周波数でブォーと低音が出たかと思えば、中低域ではスカスカになってしまい、質感をまるで感じることができません。

こちらの長所としては、口径を感じさせない雄大な低音を鳴らせることです。フワッとした空気感を求めるならアリな選択でしょう。


こうした事は、シミュレーションソフトでも分かりますが、聴感上の音色の違いは実際に体感してみるのが一番かと思っています。「郡遅延」といった数値化もできますが、自分の『好み』を探るにはやはり聴いて判断するのがベストでしょう。



んで、いっぱい作りました(笑)




内容量で、1.9L、3.6L、6.5Lの3種類を用意してみました。
こういう時は、激安の針葉樹合板が大活躍ですね。




「S-069(仮名)」 試作機、完成!



容量違いで比べた中では、6.5Lの箱がベストでした。
これから様々な部屋でのヒアリングテストを重ねて、最適な箱容量を詰めていこうと思っています。

驚きは、6cm口径であることを忘れる深みのある重低音です。
オーケストラのズシンとくる重低音、ドラムのアタックもしっかり聴かせてくれます。

中音域は、しっかりと癖を抑えている感じで、A&Cオーディオさんのチューニングの巧みさが伝わってきます。
ボーカルも肉厚な感じで、安直な張り出し感に頼らない「生々しさ」を感じます。フルレンジとしては、ちょっと珍しい鳴り方ですね。

音圧限界こそ口径なりではありますが、「集合住宅の6畳間で聴く音量」で伸び伸びと鳴ってくれています。
「一般的な住空間での、音の表現力」としては非常に良好なのではないでしょうか。




さて、次回は「S-069(仮名)」をプロトタイプver.まで仕上げてしまうと共に、
真空管フェアでの出展内容の詳しいお話ができると思います。

お楽しみに!






第24回 真空管オーディオ・フェア 展示内容

$
0
0
いよいよ、真空管オーディオフェアが迫ってきました。

今日は、A&Cオーディオさんのブースで展示をさせて頂く、
オーディフィルの小型スピーカーを紹介しようと思います。


ちなみに、前回の日記では、まだ試作機の段階でした。




それから木工作業を重ね、
ついに、今回の展示品が完成しました!



その名は「Concept-SOLA」です。




「Concept-SOLA」は、
一般的な住空間ともいえる、4畳半や6畳をターゲットに、
再生音の新たな「概念」を提案するためのスピーカーです。


A&Cオーディオ製の、ハンドメイド6cmユニットを軸として、
【無垢ひのき材】のエンクロージュアが再生音を豊かに彩ります。

その音は、「サイズを超えた」という
在り来たりな言葉では言い表せないものになりました。

小さな空間に、宇宙(SOLA)を映し出すような、
そんな煌めきと豊かさに満ちた世界。。。

それこそが、「Concept-SOLA」の音なのです。




「Concept-SOLA」は、2wayのスピーカーです。

6cm口径のフルレンジなので、本来フルレンジでも大丈夫なのですが、
高域のレンジ感や指向性の制御を行うために、「Concept-SOLA」ではツイーターを採用することにしました。


ツイーターは、wavecor製「TW022WA02」。
癖が少なく、伸びやかな音の本機は、A&Cオーディオの写実的な音色のユニットとのマッチングも良好でした。


クロス周波数は、8kHz。
聴こえてくる音圧としてはごく僅かなのですが、
それでも全体の音をしっかりとブラッシュアップしてくれる効果があります。

ネットワークは、ウーハー側が1次(インピーダンス補正あり)、ツイーター側が2次のネットワークとなっています。
実際の音圧特性を見つつ、シンプルな女性ボーカルの音色に違和感がないところを探りながら定数を決めていきます。

ネットワーク作製は、特性上だけでなく、しっかりと聴感でも確認をしていくことで、より完成度が高まります。
各ユニット、そしてエンクロージュアや内部配線の個性を見極めつつ、それらに馴染むような定数を探していくことで、「Concept-SOLA」は艶やかでありながら透明な音色の2wayとなりました。




損保会館で行われる真空管フェアですが、
発表は、A&Cオーディオブースの「408号室」となります。


A&Cオーディオさんのブログはこちら

イベントの詳細はこちら

タイムテーブルも決まりまして、
ぜひお目当ての時間にお越し下さいませ!



展示スピーカーの詳細はこちら









第24回 真空管オーディオ・フェア 無事終了しました。

$
0
0
真空管フェアから一週間が過ぎて、また日常が戻りつつあるカノン5Dです。

真空管フェアでは、多くの方にご来場頂きました。
お忙しいところ足を運んで下さり、ありがとうございました。


(左:A&Cオーディオ代表 島津氏、 右:オーディフィル代表 カノン5D)

また、発表する機会を下さったA&Cオーディオの島津代表に、この場を借りて御礼申し上げます。




今回発表した ひのきスピーカー「Concept-SOLA」ですが、
やはりA&Cオーディオ製の6cm口径ユニットなしには語れない作品です。



A&Cオーディオの 小型スピーカー「Evangelist-061」も、同じ6cm口径ユニットを搭載しており、
「あの小型スピーカーが鳴っているとは信じられない」「今まで聴いたことのないレベルの音」と、驚きの声を多く頂きました。
「Evangelist-061」の詳細ページはこちら。



実際に聴いても、会場を揺らすような重低音までしっかり再生し、中高域はスムーズさとクリアネスに富んでおり、16cm口径のスピーカーが鳴っていると言っても分からないような音でした。

「Concept-SOLA」は豊かで瑞々しい女性ボーカルを。
「Evangelist-061」は空間表現と鮮度感に溢れるクラシック音楽&現代音楽を。
それぞれ思う存分に鳴らすことができました。




さて、技術的なお話も少ししていこうと思います。



まず会場の広さ。
10人は楽に入ってしまう広さの会場を音で満たすのは、
スピーカーにとって難易度の高いものです。

普段、部屋で聴いているときに比べ、
20dB以上も高い音量設定だったのが、まさにそれを物語っているでしょう。



普通の6cm口径ではあり得ないような音量での再生となりましたが、
高剛性と低歪が持ち味の、A&Cオーディオ製のユニットゆえに乗り越えられたと感じています。
(実際、ある8cmフルレンジでは低域が歪んでしまい、困ったことがありました。)

ちなみに、一般的な6畳間程度であれば、
10W程度の真空管アンプ、超小型デジタルアンプでも、十分な音量が得られますので、ご安心を。




さらに、技術的なところでもう一つ。

ひのきスピーカーのエンクロージュアは、
6.5Lというやや大きめのバスレフ型となっています。

「Evangelist-061」は、約2.0Lと伺っていたので、
会場で両方のスピーカーを試聴された方は、その低域の違いを体感頂けたかと思います。



同じユニットでも、エンクロージュアを大きめに設定することで、
しっかりとした最低域レベルを確保することができます。
これは、バスレフダクトが効果的に動作するためですね。

一方で、小さめにすると、バスレフの動作が控えめになる一方で、
ユニットからの低域音圧は増えていきます。
骨格豊かで、ピラミッドバランスの低音は、小さい箱の方が有利だといえます。

あとは、求める音に従って、容量を選んでいくことになり、
「同じユニットでも、同じ音には決してならない」というスピーカー作りの奥深さが感じられる試聴体験になったかと思います。




さて、こちらのConcept-SOLAですが、
真空管フェアでの熱い要望に応じて、先行販売を行うことになりました!



先行販売は、2018年12月31日までの受付で、
特別価格の188,000円での提供となります。
(定価は240,000円)

<販売ページはこちら>

真空管フェアで聴いて、これは!と思った方は、
お早めの入手がお得です!


今年聞き逃してしまったなぁ~という方は、
次の機会を楽しみにしていただければと思います。



それでは!




12月23日(日) アニソン試聴会2018冬、開催します!

$
0
0
真空管フェアが終わり、一息ついているカノン5Dですが、
今日は次のイベントのお知らせです!

次のイベントは...
「アニソン試聴会2018冬」!


開催日:2018年12月23日(日)
開場:12:30  開演:13:00
終演予定 :16:00(予定)
場所:東京 西国分寺 「レンタルスペースろおまんか」
会場へのアクセス方法


前回、5月に「アニソン試聴会2018夏」を開催しまして、
お陰様で大賑わいのイベントとなりました。



オーディフィルの ひのきスピーカーだけでなく、
FE203さん、工藤さんのご参加で、バラエティに富んだ発表となりました。


今回の試聴会も、同じ東京の西国分寺の会場となります。
詳細は、下記のwebページをご覧ください♪
「アニソン試聴会 2018冬」

作品発表の受付けもしておりますので、
ぜひご検討頂ければ幸いです。





Concept-SOLA、試聴できます。

$
0
0
真空管フェアで、ご好評頂いた「Concept-SOLA」。
なんと、試聴できるようになりました!




場所は、横浜市青葉区にある「A&Cオーディオ」社の試聴室。
写真のような広々とした空間で、ゆったりと試聴できる場所です。



そう、A&Cオーディオ社は、Concept-SOLAに搭載する
ウーハーの供給元でもあります。



Concept-SOLAの特徴でもある、ワイドレンジな表現は、
このオリジナルユニットにあるといっても過言ではありません。


オーケストラのグランカッサも、深々とした揺らぎとして聴かせるConcept-SOLA。
もちろん、無垢ひのき材のエンクロージュアによる、艶めかしい女性ボーカルも必聴です!

A&Cオーディオ試聴室で、ぜひご体感頂ければと思います。





A&Cオーディオ試聴室では、同じ6cmユニットを搭載した「Evangelist-061」をはじめ、同社製の大小さまざまなスピーカーも聴くことができます。


A&Cオーディオ公式ブログ「Hippo日記」より


試聴をご希望の際は、以下のリンク先記載の連絡先に、前日までにご予約をお願いいたします。(試聴可能な機種など、変化することがあります。)
ショップ案内 ~試聴について(予約制)~


この機会に、A&Cオーディオ製スピーカー、
そして、Concept-SOLAを聴いてみてはいかがでしょうか?







2018東京インターナショナルオーディオショウに行ってきました!

$
0
0
今日は、2018年11月16~18日に開催された「2018東京インターナショナルオーディオショウ」のレポートです!

スピーカー大好きなカノン5Dなので、
レポートは、スピーカー中心です!!

では、さっそく行ってみましょう。


Focal 「Grande Utopia EM」


「Grande Utopia EM」は、Focalの超弩級フラッグシップ機。
大口径ウーハーは、励磁型。フォーカル担当者によると、磁力の強さを変えての低域調整が可能で、狭い部屋の場合には、磁力を強め低域を引き締めることができるそうです。

空間をゆする低音、リジッドな打撃音はもちろん、超大型機とは思えない繊細さも併せ持つ良さを感じました。



Estelon 「YB」




北欧エストニアのEstelon社のスピーカー。 大理石ベースの複合素材キャビネットが目を引きます。

音は温もりのあるボーカルが心地よかったです。画像では無機質に見えたエンクロージャーも、優美さを秘めた曲線に感じました。



FYNE AUDIO「F1.10」




イギリスのスコットランドから、日本初上陸となるFYNE AUDIO社。
元タンノイの技術者が手掛けたというスピーカーは、同軸ユニットが特徴。

ペア10万円以下の入門機でも十分な低音力感があり、風圧を感じるバスドラムが印象的でした。高域は優しく癖のない感じでしょうか。写真のフラッグシップ機「F1.10」は、ハイエンドらしい純度の高い再生音が見事でした。



マジコ「M3」


マジコ「A3」




ハイエンドモデル「M3」と、1セット130万円という現実的な価格で話題の「A3」。

「M3」は、情報量に満ちた軽やかな音が印象的。一方で「A3」は、力感に満ちた低音といった印象でした。エンクロージュア強度が極めて高い両モデルは、クラシックの低音楽器が重なり合う楽曲でも、素晴らしい透明感で聴かせてくれました。



PIEGA「Master Line Source 3」


昨年の「Master Line Source 2(写真左端)」を一回り小さくした「3」。

透明感と温かみを両立したサウンドで、普及価格帯から一貫したポリシーを感じ好印象でした。もちろん、ハイエンドモデルらしいテクスチャーの細やかな表現が素晴らしかったです。


タンノイ「ウェストミンスターロイヤル/GR」「オートグラフミニ/GR」



圧倒的な存在感で、プレステージシリーズの頂点に君臨する「ウェストミンスターロイヤル/GR」。
耳にしたのは『穏やかなタンノイ』という定評とは違う、炸裂する金管の咆哮、並び立つ低弦の圧巻の響き。これは一度体験してみて頂きたいものです。(より壁に近づけると、定評に近い穏やかなバランスになるのかも。)

もう一つの驚きは、「オートグラフミニ/GR」。
チューバの分厚い低音、コントラバスの溢れる量感。10cm同軸2way構成とは思えない音に圧倒されました。クラシック好きだけでなく、小型スピーカーを考えるなら聴いてほしい逸品です。


Bayz Audio「Courante」


突如現れたハンガリーの「Bayz Audio」。中高域を広い面積から放射する独自のユニットが特徴。サーキット型のウーハーエンクロージュアは、カーボンファイバー製。

無指向性の音場感の良さだけでなく、しっかりとした音像(音としての存在感)も感じられました。今後の展開に期待です。



<<後日、追記します...>>


アニソン試聴会2018冬 12/23(日)東京 西国分寺にて。

$
0
0
今日は、直前になってしまいましたが、試聴会の告知です。

試聴会といっても、普通の試聴会ではなく、
「アニソン」オンリーの試聴会です!

Twitterでお世話になってる方のご協力もあり、
オーディフィルの ひのきスピーカーだけでなく、
個性豊かなスピーカーが集う試聴会となります。

ご都合の合う方、アニソンが大好きな方は、ぜひお越しください!


------------------------------------------------
開催日:2018年12月23日(日)

開場:12:30  開演:13:00
(終演予定 :16:00予定)

会場:レンタルスペース「ろおまんか」
(東京 JR西国分寺駅から、徒歩7分)
会場アクセス詳細はこちら

★入場無料、入退場自由★

■ 第一部「アニソンで聴く桧スピーカー」■ 13:00~13:40頃
 
・AudiFill 「PR-83Sol」
・AudiFill 「Concept-SOLA」

オーディフィルの桧スピーカー「Concept-SOLA」「PR-83Sol」の試聴と解説を行います。
なぜオーディフィルが桧でスピーカーを製作するのか、アニソンとスピーカー設計の関係について、お話しできると思います。

...という狙いもありますが、まずはカノン5Dのイチ押しアニソンを楽しんで頂く時間です。


■ 第二部「作品発表タイム1」■ 14:00~14:40頃

・カノン5D 「TOYONE-driver-(仮)」

カノン5D初のオリジナルユニット「TOYONE-driver-(仮)」。
既存の6cmユニットを魔改造して、重低音再生を狙いました。試行錯誤での特性データも公開予定。 音は...あまり期待しないでくださいw

・健々さん 「FE83Sol ラウンドスピーカー」

FE83Solを搭載した、ラウンドフォルムの自作スピーカーです。


■ 第三部「作品発表タイム2」■ 15:00~15:40頃

・FE203さん 「LIVELY mini」

stereo誌付録のマークオーディオ製ユニットを搭載した共鳴管型です。共鳴管の弱点ともいえる付帯音を軽減した設計は、前作の設計思想を継ぐものになっています。

・だしさん 「ScanSpeeak 2wayスピーカー」

「自作スピーカー エンクロージャー設計法 マスターブック」の作例スピーカーです。ScanSpeak社製ユニットを用いたオーソドックスな2Wayですが、エンクロージャーの構造や、クロスオーバーにこだわり、高分解能を目指しました。


タイムテーブル詳細はこちら
各作品の詳細情報、当日配布資料のダウンロードはこちら
-------------------------------------------------------------

それでは、皆さまのご来場をお待ちしています。




謹賀新年

$
0
0



皆さま。あけましておめでとうございます。

昨年中は、大変お世話になりました。


まずは、1月のショップ「オーディオみじんこ」での展示開始。
オーディオみじんこ荒川様を含め、関係者様のご協力のお蔭で、
沢山の方との出会いがあり、大変うれしく思っております。






そして、5月と12月に開催した「アニソン試聴会」。
アニソンを愛するオーディオマニアの皆さんと、楽しい時間を過ごすことができました。






そして、何と言っても「真空管フェア」がありましたね。
A&Cオーディオ社様の多大なるご協力のもと、新機種「Concept-SOLA」の発表に至りました。










そして、2019年。

「ひのきスピーカー工房」として、しっかりとした礎を築くと共に、
皆さまにスピーカーの楽しみを伝えられるよう、邁進して参ります。

より「ひのき材」の魅力を感じて頂ける商品ラインナップ構築のほか、
ブログでも、より積極的に情報を発信できるようになれればと思っています。


本年もカノン5D、オーディフィル共々、
宜しくお願い申し上げます。










TOKYO AUDIO BASE 2019行ってきました

$
0
0
こんにちは。冬らしい日和が続きますね。
今日は、先日のTOKYO AUDIO BASE2019に行ってきたので、簡単に報告します♪

場所は、真空管フェアの第二会場としてもお馴染みの
「ホテルマイステイズお茶の水」。



こちらは、オーディオデザインのブーズ。MMカードリッジ向けの高度な増幅アンプのデモでした。
DYNAUDIOのスピーカーで、非常に低歪でニュートラルな音質を楽しむことができました。




ネットワークジャパンのブースでは、大型スピーカー「QUADRAL AURUM VULKAN9」が雄大な音を奏でていました。
流石大型スピーカーというべき、安定したバランスですね。




テクニカルブレーンのブースでは、黒澤代表の講演を聞くことができました。
15年ぶりに(当時高校生でした)お会いしましたが、ご活躍のようで嬉しく思いました。
音も磨きがかかったようで、スリムなMAGICOのスピーカーからエッジの効いた低音を引き出していました。



さて、会場を抜け出して、向かった先は「オーディオみじんこ」。
新作の「Concept-SOLA」を鳴らす機会を頂きましたので、デモに馳せ参じます。



無垢ひのき材を使ったスピーカーが、我がオーディフィルの特徴ですが、
このConcept-SOLAは、名産地「吉野」の材料を製材所から頂いて製作したスピーカーになります。



無垢ひのき材のボーカルの表情、豊かさ。
さらには、A&Cオーディオ社製のウーハーユニットならではの俊敏なレスポンスも聴きどころの作品に仕上がりました。





[S-069]Concept-SOLA製作記 (2019年3月)

$
0
0
久々の日記更新です。1ヵ月以上放置してしまいましたね(汗

この1ヵ月間、オーディフィルの小型2wayスピーカー「Concept-SOLA」の製作をやっていました。
今日は、製作過程の写真をいくつか紹介しようと思います!


Audifill Concept-SOLA





「ひのきスピーカー」は、もちろん「ひのき板材」からスタートです。
今年の冬は雨が少なく、よい乾燥状態の板を用意することができました。



カットを進めながら、板の「響き」と「木目」の状態を確認しつつ、
どこの部材に使っていくかを決めていきます。



カットが済んだら、すぐに収納。
柔らかいひのき材は、ちょっとした衝撃で傷ついてしまうので大切に扱います。



大活躍の丸ノコくん。
地面に置くと、丸ノコ本体が傷ついてしまうので反省してます(汗)



端材たくさん。。。
焚き火ができそう?



定寸に切ったら、細かい加工です。
ほんの少しのズレが目立つので、気が抜けません...



背面のパーツは、フィンランドバーチ材から切り出します。
粘り気のあるひのき材とは違い、硬さのある材料です。



パーツがそろったら、組み合立てです。
手持ちのクランプが大活躍!



ラストは、45度カット。
音への影響が大きい加工ですが、見た目も大きく変わりますね!



こうしてエンクロージュアが出来上がります!
まだまだ作業は続きますが、ここでひと段落ですね。



次回は、春のオーディオイベントの案内ができると思います。
お楽しみに!







オーディフィル 3周年/春のヘッドフォン祭2019出展/アニソン試聴会2019夏

$
0
0
4月になり、新元号も発表されましたね!
今日は、いろいろとご報告があります♪


オーディフィル 3周年

この4月で、お蔭様で3周年を迎えることができました。

立ち上げ当初は何をすればよいのか試行錯誤の連続でしたが、
3周年を迎えて、ようやく「ひのきスピーカー」という幹ができてきたように感じています。


オーディフィルのキャッチコーピとして
「"HINOKI" for music Life」というのがあります。

「ひのき」は国宝級の神社仏閣に使われる木材でありながら、
私たちの暮らしを守る住宅にも使われます。

高品位でありながら、身近で安心できるもの。
そうした"HINOKI"のようなスピーカーをお届けしたいという意味が込められています。

そして、オーディフィルの ひのきスピーカーは、
決してオーディオマニアだけのものではありません。

威圧するようなデザインやスペック偏重主義に陥ることなく、
音楽と共にある生活に、スッと馴染むような設計コンセプトを心掛けています。


4年目を迎えたオーディフィルの今後の活動にご期待ください!



「春のヘッドフォン祭2019」出展します。

今年初の試みとして、フジヤエービック様主催の「ヘッドフォン祭」に参加させて頂くことになりました。

 

ポータブル系が主体のイベントではありますが、
デスクトップにもピッタリの「ひのきスピーカー」を聴いて頂ければと思っています。

当日は、Concept-SOLAが試聴できます。
「Concept-SOLA」の詳細はこちら。


また、余裕があれば、「小型スピーカーの使いこなし」を体験できるような展示にできれば...と思っています! 詳細は、また後日。



アニソン試聴会2019夏、開催します。

昨年に引き続き、「アニソン」限定の試聴会を東京 西国分寺で開催します。


イベント詳細はこちら。


オーディフィルのひのきスピーカーのほか、アニソンを愛するスピーカービルダーによる作品を試聴できるイベントとなります!
もし、ご都合が良ければぜひ。








春のヘッドフォン祭2019

$
0
0
更新が遅くなってしまいましたが、
先日、フジヤエービック主催のヘッドフォン祭に参加してきました。


ヘッドフォン祭は、名前のとおりヘッドフォンやイヤフォンが主体のイベント。
とくに20代〜30代の若い世代の方が多かったのが印象的でした。



ヘッドフォンは、部屋の影響を受けずに音楽を聞くことができるので、
ある意味理想的な再生方法だと言えます。

私も2機種ほどヘッドフォンを持っていますが、
中低音の再現性などはヘッドフォンを見習うべきところが多いなぁと感じていますね。


次回は、秋のヘッドフォン祭ということで、
こちらも出展していく方向で考えています♪

集まれ塩ビ管スピーカーオフ会2019に参加してきました。

$
0
0
先日の4/29は、集まれ塩ビ管スピーカーオフ会2019に参加してきました!

塩ビ管スピーカーはもちろん、様々な自作スピーカーが集まる公開オフ会です。
横浜という立地もあって、毎年沢山の方がいらっしゃいます。



私は、最新作のConcept-SOLAを持参しましたが、
なんと、同じ ひのき材を使った作品がありました!


http://www.enbisp.com/modules/xpwiki/index.php?pgid=161#n9b818ba

ひのき材らしい、朗らかな鳴りっぷりが感じられて良かったです。
素材の音を上手く使うと、聴き心地のよい音が得られるんですよね〜。
歌謡曲のブルーシャトウは、歌の旨味が存分に楽しめました!


ちなみに、こちらは会長たてちゅうさんの作品。
塩ビ管スピーカーらしい、しっかりとしたサウンドで良かったです (*´∇`)ノ



素材と音の関係を実感できた一日でした。
また来年も何かしらで出品したいですね!

アニソン試聴会2019夏を開催しました!

$
0
0
先日の5/12に「アニソン試聴会2019夏」を開催しました。

この試聴会の特徴は、アニメの音楽「アニソン」に絞った選曲をすることです。
また、オーディフィルのスピーカーだけでなく、「アニソンを愛する自作派」の方が作品を発表できる場となっています。

アニソンは若い世代に人気のある音楽ジャンルですが、
オーディオとのつながりが今ひとつ薄いようにも感じています、

アニソンを高音質で聴く喜びを広めたい、という思いで、
SNSを通して試聴、出品の方を募りました。




kato19さんの作品。
ホーン型で楽器的な響きが楽しめました。




健々さんの作品。
密閉方式も相まって、爽やかな音が特徴です。




しゅーまさんの作品。
小型ながら本格的な3way構成です。


お陰様で大盛況のイベントとなりました。
また12月下旬に予定しているので、遊びに来て頂けると嬉しいです♪

それでは。



低音とスピーカー設計

$
0
0
今日は少し「低音」についてお話しようと思います。


低音といっても、一言ではくくれない幅広いものです。
そんな中で、「周波数」での区分けが分かりやすい思います。

自作派はに馴染みの深い「周波数」ですが、市販派ですと余りピンと来ないかもしれません。
そんな場合は、様々な周波数の音を鳴らすことができる「WaveGene」というPC向け無料ソフトで、音を聴いてみるのが手っ取り早いでしょう!



さて、本題に戻り、ざっくりと周波数と音について説明してみたいと思います。
ただし、主観が混じる話なので、「そんな捉え方もあるんだなぁ~」という感じで読んで頂けると嬉しいです。


500~200Hz
この辺は、低音というより中低音と呼ばれることも多い帯域です。
音の柔らかさ、コクを生み出す帯域で、(一般的に高音が大切と言われる)女性ボーカルやバイオリンの表現にも大きな影響があります。4wayスピーカーのミッドバスが担当する帯域で、名機の音はここにミソがあるとか?
ここの音を響かせるか、キッチリ締め上げるかは、設計思想で分かれるところかもしれません。

200~120Hz
低音の中でも、一番上の帯域。先の中低音と同じく、音のコクや厚み感を生み出します。
小型スピーカーでも出る帯域ですが、「ちゃんと出す」のは結構難しいもの。箱鳴りなどによるモヤ付きも起こりやすく、再生音全体の解像度を決める大切な所です。

120~80Hz
低音のノリ、脈動感を生み出す帯域。「低音」の王様的な帯域。ドンドンとリズムを刻むのはここ。
いくら低音が伸びていても、ここの帯域が不明瞭だったり音圧不足だと、不満が湧き出てきます。
小型バスレフなどでは、ここを重点的に出すと案外よいバランスの再生音で楽しめたりします。

80~50Hz
いわゆる重低音の帯域。ドラムのズシンとくる感じはこの辺り。
この辺が充実してると、本格的な音楽鑑賞ができるレベルになってきますね。楽々出すには16cm口径ウーハーが欲しいところ。小口径でも箱共鳴で出せますが、無理な設計をすると先に挙げた他の帯域がダメダメになってしまうので、慎重に作り込みをしたいところです。
また、部屋による定在波などの影響を受けやすく、現実空間と無響室(理論設計)とで大きな差が出る帯域でもあります。優秀な高級スピーカーでも、部屋の響きが制御できず低音が暴れてしまう事があるのはこのため。

50~30Hz
グラグラッと空気を揺する帯域。超低音、ローエンド、最低音、、等の呼び名があります。
オーディオならでは喜びを感じることができる帯域で、この帯域を出せるか否かは、大きな差になります。
難しいのは、この帯域をしっかり出しつつ、上記の帯域も精度よく出すこと。安価なサブウーハーを追加するだけでは、低音の悩みは解決されないのです。

30Hz以下
風圧として感じる帯域。
今まで数回経験しましたが、低音感は余りなく、服が揺れるのを肌で感じる、、といった感じ。しっかりとした部屋でないと、ガタガタと物が揺れてノイズになるので、本気でここを狙うべきか?は設計コンセプト次第かも。



こうしてみると、スピーカー設計で一番気を遣うのは「120~80Hz」「80~50Hz」かな?と思います。
前者はより心地よい低音感を出すため。後者は、不快な低音にならないよう制御するため。

私の場合は、スピーカー製作でも「箱作り」が一番の力の入れ所なので、どんな低音にするかは毎回悩みます。
普段なかなか意識しないかもしれませんが、帯域ごとの特徴を知っていると音の聴き方が変わってくるのでお勧めです!

高音とスピーカー設計

$
0
0
今日は、「高音」についてお話しようと思います。
高音といっても様々ですので、今日はシャンシャンと鳴る7~15kHz付近の所にフォーカスしてお話しします。


高音は、低音と同じく、バランスが大切です。例えば、低音が少なく高音ばかりが目立っていると「ハイ上がり」と呼ばれますね。
スピーカー開発では「周波数特性」として、ほぼ全てのスピーカーで測定し管理しています。

少し昔のスピーカーであれば、ツイーターやミッドレンジにアッテネーターが付いており、ユーザーが自由に中高音の音圧を変え、全体バランスを調整することができました。


もう少し深い話をすると、高音は音圧だけでは割り切れない要素が多々あると感じています。
周波数特性がフラットでも、設計次第で、スッキリと伸びた高音にしたり、丸っこく穏やかな高音にすることもできます。

その因子の一つに、素材の音、というのがあります。
木材が固有の響きを持っているのは良く知られていますが、全ての素材が固有の音を持っています。

例えば、同じ金属でも、真鍮は穏やかにロールオフする高音、アルミはスッキリと伸びた高音、という個性があります。
こうした違いが周波数特性に現れることは少ないのですが、意識して使い分けることで高音の雰囲気を変えることができるのです。


他にも、スピーカー内部にある吸音材の使い方も、大きな影響があります。
スピーカー内部に反響した音は、かならず外に漏れ出てくるので、内部の吸音材でどう処理をするかで音が大きく変わってきます。

面白いことに、高音を吸いやすいと言われる吸音材を増やしても、必ずしも高音が減る結果にならないのです。
吸音材により中音の付帯音が減り、その結果で高域がクッキリと浮かび上がるということも十分にありますね。



同じように、スピーカーの箱鳴りも、高音表現に大きな影響があります。
箱の強度が不足し、ボンボンと中低域ばかりが膨らんでしまう昔の安いスピーカーをイメージすると分かりやすいかもしれません。

箱鳴りは決して悪ではありませんが、コントロール出来ていないと良い結果には至りません。

精緻でスピード感に溢れる高音を狙うのであれば、しっかりとした箱強度を狙いたいところです。
逆に、倍音豊かで柔らかい高音を狙う場合は、良質な木材を用いて適度な箱鳴りを促すのも好ましい選択です。



スピーカー設計の立場でお話してきましたが、完成品スピーカーであってもインシュレーターや、部屋の響きを整えることで大きく高音の印象を変えることができます。

求める音のイメージがついたら、様々な角度からアプローチして、自分ならではの音を作っていく。 高音に限らず、こうした取り組みはオーディオの楽しみの一つだと言えるでしょう。







FOSTEX FE83NV、FE103NVは買いか?

$
0
0
先日、FOSTEX(フォステクス)から待望の新製品「FE83NV」「FE103NV」が登場しました。
自作スピーカーユニットの老舗FOSTEXが、中核を担うラインナップを一新したこともあり、大きな話題になっています。

さて、自作ファンとしては「このユニットは買いか?」というところが気になってるかと思います。
自作歴10年、製作数70台のカノン5Dとしては、「買って損なし!」と思っています。

まず、FOSTEXのFEシリーズの特徴でもある紙の振動板が、全くの新規品になっているということです。ケナフと化繊を混ぜた素材は、従来の単一素材で作られた振動板の欠点を払拭するものと思われます。過去の限定生産品ES-Rでも新素材を混ぜ合わせた紙コーンが話題でしたが、古典的なフルレンジとは異なり、スッキリとしたSN比の高さを感じさせる音に仕上がっていました。

さらに、振動板に「鉱石」が混合されているのも特徴です。素材に比重の高い材料が入ると、沈み込む重低音の再生に有利です。オーディオアクセサリー界隈では鉱石の効能は知られていますが、振動板という最も音に敏感な場所ゆえ、その効果は計り知れません。スペック的には、他社のフルレンジより低音が出にくそうに見えますが、高比重素材の効果により、数字以上に充実した低音感となると考えています。

周波数特性をみると、中域に大きなディップがあるのが気になるかもしれません。しかしポイントは、周波数特性を犠牲にしてでも「何か」を求めた設計である、という事。各素材を制振すれば、周波数特性はフラットになりますが、音離れの良さや、俊敏な信号への追従は劣ってしまいます。特性より出音を重視したFE-NVは、2wayや海外製フルレンジとは別次元の生々しさを聴かせてくれることでしょう。


FE83NV


FE-NVは、そのコストパフォーマンスにも注目したいところです。
見た目ではFE-En、さらにはその前のFE-Eシリーズとも見間違えるFE-NVは、過去のプラットフォームを活用できているという強みがあります。基本部品は長年に渡り使っているものと共通として、音に最も影響のある箇所へ投資したのでしょう。値段で言えば1本3000円台で買える海外品も魅力ですが、音に効く部分に集中投資したFE-NVのコストパフォーマンスには期待したいですね。


そして、FOSTEXのFEシリーズは、どのモデルもロングセラーとなることを忘れてはいけません。
大切なユニットであっても、万が一の汚損は避けられません。紙コーンでは、経年劣化も心配でしょう。技術を集結した限定ユニットも魅力ですが、必要なときに替えが無くなってしまうのは多くの人が経験しています。
レギュラー品ゆえの安心さに加え、FOSTEXのFEシリーズは自作スピーカーのスタンダード的な存在でもあります。FEが好きか嫌いかを除いても、「FEと比べると…」というのは自作派の定番文句なのです。そうしたスタンダードユニットとなるFE-NVは早く聴いておいて損はないと思うのです。


さて、最後にFE83NVとFE103NVの使いこなしポイントを書こうと思います。

FE83NVは、小型バスレフにいれて上品に楽しむのも良いですし、平面バッフルで開放的な音を楽しむのも良いでしょう。バックロードや共鳴管は過去の83で余り良い結果になりませんでしたが、本作はどうでしょうか?

私としては、手持ちのFE83Solとの載せ替えを楽しんでみたいと思っています♪


FE103NVは、小型バックロードに好適でしょう。web公開されている取説にも図面が載ってるので、きっと参考になると思います。いつものように、キャンセルマグネットを装着することで一層ダイナミックなサウンドを手に入れられるはずです。バスレフで設計する場合は、2way化するよりフルレンジの良さを楽しむ設計とした方が成功しやすいかな?と思います。


注目のFE-NVシリーズ。発売が待ち遠しいですね!








神戸元町のjazz喫茶巡り「jamjam」「M&M」

$
0
0
先日は、神戸のジャズ喫茶に行ってきました。

到着したのは、地下鉄の県庁前駅。最寄りのJR元町駅よりやや遠いですが、歩いていける範囲でかつ新幹線駅とのアクセスが良いのが魅力です。

まずは、「jamjam」さん
2012年に訪問して以来の7年ぶりでした。


(携帯撮影のため、画像回転違いですみません…)

夕刻の近づく中、風情のある看板に誘われて地下へ。




店内で流れる曲が、入り口まで響いてきて、
もうテンションMaxです。



お店に入ると、広々とした空間に実寸大のジャズサウンドが響いていました。
以前に伺ったときよりスッキリとしたスピーカー周りで、洗練された雰囲気を感じました。

ここの魅力は、やはり大型スピーカーと大空間による極上jazzサウンドでしょう。
jazzに詳しくない私もノリノリになる音は、一朝一夕には出せない旨味を感じさせます。



頂いたのは、看板メニューのシフォンケーキ。
ふっくらとしたケーキに、上品な甘さのクリームが合わさった逸品でした。




2件目は「M&M」さん。




(携帯撮影のため…略)

趣のあるネオンサインを見つけて店内へ。
こちらは、ナチュラル感のある開放的な雰囲気。



深みを増していく夜空を眺めつつ、JBL S3100Mk2(?)の音に浸ります。
駆動はマッキンのパワーアンプでしょうか。快活な金管が、ブリッとした弾力をもって出てくる魅力がありました。

2階という立地を味方にした開放的な空間は、新しい時代のjazz喫茶像を感じるものでした。
初めての人でも気軽に立ち寄って欲しいお店ですね。



頂いたのは、こちらも看板メニューのバウムクーヘン。
外はカリッ、中はフワッとした食感が程よい甘さと相まって美味でした。
次は、チーズケーキ(?)も注文してみたいです。



短い滞在ではありましたが、どちらもjazzの魅力を存分に楽しむことができました。
神戸へ行く機会があればぜひ。








Viewing all 553 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>