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真空管オーディオ・フェア 無事に終了しました。

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皆さん、こんにちは。
先週は、真空管オーディオフェアに出展してきました。



全公演、無事にデモを終えることができ、
まずはホッとした気分です。

たくさんの方に桧スピーカーを聴いていただけたこと、
そして、応援の言葉を頂けたこと感謝しています。

今回は、小型スピーカーPR-83Solと、
超大型スピーカーRF-1000のデモとなりました。

来年は、もっと親しみをもって良い音を聴いていただける、
新製品を持参して参加したいなーと思っています。


いま、頂いたアンケートの集計を進めています。
今後とも、オーディフィルを宜しくお願いいたします。

真空管オーディオフェアで頂いたご質問

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真空管オーディオフェアでは、沢山の方とお話しすることができました。
その中で、度々ご質問のあった件について、ここでもお話ししておこうと思います。



「仕上げは何ですか?」
仕上げはウレタンをベースにした塗料を、薄塗りにしています。

ツヤを出すことが目的ではなく、桧の木目・風合いを生かし、音質をベストな方向にもっていくための処理です。そのため、現在も塗装方法は日々改良しています。

クリア塗装であることは間違いなく、(改良後も)外観に大きな変化はありませんが、もし気になる方はご注文前にご一報頂ければお教えします。表面仕上げサンプル(又は貸出試聴機)の送付も対応致します。

「下も付属しますか?」
下というのは、PR-83Solの下部パーツのことのようでした。

ダークグレー塗装にしているために、まるで台座のように見えてしまいますが、
間違いなくPR-83Solの本体の一部ですので、付属します。

下部は、バスレフダクトになっておりまして、
十分な物量の木材を用いて、不要な共振を抑え込んでいます。


「どこで買えますか?」

Yahooショッピング内「オーディフィルwebショップ」のみでの販売となっております。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/audifill/

現在、実店舗での販売はしておりませんが、
以下リンク先に記載のメールアドレスにご連絡を頂ければ、その都度の対応も可能です。
http://www.audifill.com/contact/contact.html


「無垢材は経年で割れますか?」
これは、YESでもあり、NOでもあります。

まず、無垢材は自然の生み出す物なので、「絶対に割れない」とは断言できません。
細かな割れを含めれば、短期間で変化が起こる可能性も、残念ながら否定できません。

一方で、設計段階では、桧を扱う複数の木工家の方と相談をして、
一般的に問題がないとされる、設計としています。

また、昨年製作した桧スピーカーを、
無塗装のまま車内に放置(!)していますが、未だに大きな割れはありません。
(保障できる内容ではありません。一般的な屋内でのみでご使用願います。)

ということなので、「最大限の努力と試験はしていますが、完全無欠を保証することはできません」というお答えになりますこと、ご了承頂きたいと思います。


そして、何よりも、無垢の桧材なので、
何かしらの形で修復することができます。

工業品のように「10年経ったら修理できません」ということはなく、
研磨・再塗装、さらには接ぎ木をすれば、いくらでも治せます。
(「直す」でなく「治す」というイメージでしょうか。)

スピーカーユニットも、基本的には一般的な特性のものを選択していますし、
いざとなれば、代替ユニットを違和感なく装着できるよう再加工することもできるでしょう。

修理でなく、修復して長く使って頂く...というのは、おそらく全ての方が納得して下さるものではないかと思いますが、
ハンドメイドの桧スピーカー、ということをご理解頂ければ幸いでございます。

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さて、次回はPR-83Solに頂いたご感想を一挙掲載しようと思います!
会場で聴いた方も、そうでない方も、ぜひお楽しみに♪

PR-83Solのご感想 (真空管オーディオ・フェア)

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雨の続く日々ですが、そんな時こそオーディオを楽しみたいものですね!

さて、今日は真空管オーディオ・フェアで頂いたご感想を紹介しようと思います。



第一弾は、「PR-83Sol」。
FostexのFE83-Solを使用したフルレンジ型スピーカーで、多くの反響を頂きました。


頂いたご感想のうち、掲載許可を頂いたものは「全て」掲載します。
都合の良いものだけを抜粋…なんてことは一切していません(笑)

どのご感想も的確で、私が申し上げることは一つもありません。
ご協力下さった皆さま、本当ありがとうございます。


アンケートの中で、「オーディオ歴」・「好きな音楽ジャンル」を記載頂いたので、それも含めて書いていこうと思います。(それぞれ「歴」「音楽」と略記します。)
自分に近い方がどんな感想を書いているのか…なんていうのも、面白いかもしれませんね。

当日、ブースにいらっしゃった方も、
フェアへ来ることができなかった方も、ぜひ読んでみてください!



<フェア 1日目アンケートより>

フルレンジらしいまとまった音。これでも十分だが、もう少し上下ともほしい。
歴30年、(hiro4Pikaia様)

硬い音だ(POPSには良い?)が、口径の割に中低音まで非常によく出ていると思う。
良くも悪くもSolの音。ソースによっては低音が膨らみ過ぎる。
歴5年、音楽:Anime・Jazz(Agasa様)

会場にベストマッチ。良い音です。
歴20~30年、音楽:なんでも (たてちゅう様)

大きさの割にスケールの大きな音。毎度感心します。
ボーカルの響きも丁度良いところに落ち着いてきたように思います。
歴30年、音楽:アニメ・女性ボーカル (DASH3348様)

8cmとは思えない音。
解像感はもう一歩と思いますが、心地よい音です。
歴30年、音楽:クラシック・ロック・ボーカル (y.m様)

8cmなので、もっと高域寄りに明るい音の方が好み。
(KAO様)

無理な感じがなくよく鳴っている。
クリアで良い。
歴40年、音楽:クラシック (KN様)

サイズの割に低音が出ていた。
歴3年、音楽:ロック・EDM (T.N様)

エンクロージャーやユニットの大きさの割にスケールの大きい音がする。
バスレフホールの付帯音?
歴20年、音楽:バロック・ジャズ・サルサ・ワールド (ペドロ様)

このサイズのスピーカーで、素晴らしい音だった。
歴40年、音楽:クラシック・ジャズ (JET様)

小さいSPの割に、マイルドな音(高音)。低音もそれらしく迫力があり、良く聴こえる。
曲によっては分離が悪い。
歴50年、音楽:クラシック・ジャズ(トリオ) (匿名希望様)

バランスの良い音。
歴37年、音楽:ジャズ・ロック・クラシック(匿名希望様)

空間がとても良い。バスドラが少し重い。重低音~高音のバランス良い。エレキベースが重い。
歴40年、音楽:Jazz・POPS (Famirio様)

さすがに低音は多少弱いですが、中高域は強調感もなく大変聞き易い音でした。
歴50年、音楽:JAZZ (ナショナルキッド様)

よい。
歴15年、音楽:ジャズ・女性ボーカル (匿名希望様)

小さいSPの欠点はあまり感じられなかった。
歴50年、音楽:クラシック・ジャズ (K.M様)

8畳程の広さの部屋であれば、いいと思います。大音量では中高音が少々濁る印象を受けました。
歴15年、音楽:ピアノ・オルガン (madbike様)

小さいSPとしては、大きなスケールを描けていた。ただ、この価格だと大半のSPの出来が良いものがあるので、積極的に選ぶには難しさがある。
ユニットが小さく、低音も箱で伸ばすしかないので限界はある。
歴15年、音楽:多方面に (Y様)

とても音のバランスが良くモニター的でした。
歴?年、音楽:アニソン (白井音夢様)


<フェア 2日目アンケートより>

1.フォステクスのユニットの音がマイルドになる。響きは良い。 2.サイズなりの限界はある。 3.電子音には向かない。アタック足りず。
歴35年、音楽:ロック・JAZZ・その他何でも (ホーン馬鹿1代様)

十分説得力のあるSPです。大きさの割にとか言い訳しないでいけます。正にPOPSには向いているかと思います。
歴40年 (Pal様)

中低音がしっかりと前に出てくる。音が濁らず、綺麗に澄んでいる!
歴40年、音楽:クラシック (匿名希望様)

最後にかけた(ヒュージョンの)曲は、少しゴチャゴチャきこえましたが、あとはとても良い響きでした。
歴20年、音楽:クラシック、女性ボーカル (匿名希望様)

キレの良い音だと感じました。低音もよく締まった音でした。
歴5年、音楽:JAZZ (H.K.様)

声が明瞭ではっきりしているが硬い感じはしない。小口径は癖があることが多いが、これはそれがない。
宇多田ヒカルを聴くと、もう少しボーカルのピークが低いといいかなという感じもしなくはないが、自然な音だ。
低音は十分だが、もう少し中域がよく出ると良い。
(匿名希望様)

・Vocalがリアルな音作りです。小口径スピーカーながら定域が良く出力されている。
・ダイアナ・クラールのような、JAZZ向きと思われる!
・桧の特徴なのか、柔らかな音が気持ち良いです。
歴20年、音楽:JAZZ、クラシック、カントリー (Amami様)

大きさの割に低音が出て驚いた。
ただ、ユニットの選択に再考の余地があると思う。フォステクスの乾いた音はエンクロージャーの目指す音と異なると思う。
歴40年、音楽:クラシク (アンソロ101様)

見た目よりずっと良い。
音量をもっと上げてほしかった。
歴10年、音楽:ジャズ (匿名希望様)

ボーカルの柔らかい音が気持ちよかった。
歴45年、音楽:JAZZボーカル (匿名希望様)

年齢的にFE-103を聴いて育った世代。中高音強めの同系統の音。「小さい割には」というところ。
80mmではなく、もう少し口径の大きいバックロードか何かを聞いてみたい。
83Solには過大な期待をしない方がいいのかな?
歴46年 (匿名希望様)

高域の音が力強く、ポップス内のバイオリンの音をしっかりと聞きとることができた。
そのため、女性ボーカル向きという印象を受けた。
歴1年、音楽:ロック (S.K.様)

女性ボーカルは快い。ヴァイオリンは良い。高音楽器は良い。
バスレフポートのチューニングが90Hzということでベースの重低音はスッパリないが、これはこれで潔いと思う。
聴く音楽は限られるが、ハマる音楽は良いと思う。もちろんオールマイティではないが、FE-83Solの能力を十分活かしていると感じた。
歴50年、音楽:オールラウンド (プリアンプ難民様)

森山良子のボーカル自体はやや細身、それに対して低域が太いというか出すぎの感じも。
ヴァイオリンは良いと思った。ピアノが少しこもって聞こえるのは、ソース自体のせい?ジャズはサックスの音は良い。ベースは少しこもって聞こえてスピーカーにまとわりついて、前に出てこない感じに聴こえた。
歴40年、音楽:ポップス、ジャズ、ロック (GTO様)



皆さま、貴重なご意見をありがとうございました。
頂いたご意見を励みに、これからもスピーカー製作を頑張っていきます!


さて、次回はトップエンドモデルの「RF-1000」のご感想を掲載していこうと思います。

RF-1000のご感想 (真空管オーディオ・フェア)

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10月も終わり、あっという間に11月ですね。
真空管フェアから1カ月ほどになりますが、皆さま いかがお過ごしでしょうか。

今日は、真空管フェアで聴いて頂いた「AudiFill RF-1000」のご感想を掲載します♪



今回も、前回と同じく(許可を頂いたものは)全て掲載します!
時間限定イベント「響け!低音再生!」プログラムで頂いたアンケートもあるので、前回より分量は多くなりますね。

アンケートの中で、「オーディオ歴」・「好きな音楽ジャンル」を記載頂いたので、それも含めて記載します。
(それぞれ「歴」「音楽」と略記します。)

それでは、行ってみましょう!



<フェア 1日目アンケートより>

さすが、レンジが広がる。試聴ソフトの問題があるかもしれないが、もう少しパンチが欲しい。
歴30年、(hiro4Pikaia様)

オケ・鼓動も十分な低音が出ている。ゲリー・カーのコントラバスとオルガンの共演が素晴らしい重低音の世界をつくり出している。
ギターとベースドラムが醸し出すホテルカルフォルニアも素晴らしい。我が家でも結構やれるが、この音には負けた。
歴50年、クラシック全般・ジャズ他(匿名希望様)

PR-83Solの後に聴くと、広帯域な感じがして落ち着く。
音源のせいか、低域は非常に良くでているが、その残響感は少し耳障り。高域のヌケも少し悪い。
歴5年、音楽:Anime・Jazz(Agasa様)

オーケストラは、もう少しスケール感が欲しかった。(会場との相性?)ボーカルはもう少し音量を上げても良かったかも。太鼓は凄かった!!
歴20~30年、音楽:なんでも (たてちゅう様)

去年効いた印象より、低域の制動がよく効くようになったか。TWがやや浮いた感じも今回は感じない。よくつながっている。
他社と比べたい音になってきました。
歴30年、音楽:アニメ・女性ボーカル (DASH3348様)

スケールと低音がすばらしい。
無理をしていない伸びがある。質感はもう少し欲しい。
歴5年 (匿名希望様)

全体的に平面的な音楽です。立体感(広がり)が無いようです。FOSTEXのユニットの方が良いです。
歴40年、音楽:JAZZ (匿名希望様)

・大変立派な堂々とした音でした。
・高域の繊細さがもう少し加わるといいかもしれません。
歴30年、音楽:クラシック・ロック・ボーカル (y.m様)

低音の伸びが確かに凄いです。
歴30年、音楽:クラシック、ニューミュージック (匿名希望様)

メーカー製でないのに、音の余韻がとても良いです。
1本60kgは、家に置くには重すぎかな。お手頃モデルが欲しいです。
(KAO様)

低音は違和感がある。
中高音はクリアで良い。
歴40年、音楽:クラシック (KN様)

スピーカーからの音離れが良く、ホール等の空気感が非常に良くでていたと思います。
歴20年、音楽:クラシック、ポップス、ロック、ジャズ (e.d.様)

ゆったりとした印象。見た目と大きく違う。いい音でした。
歴45年、音楽:JAZZ (ドラゴン様)

コンサートホールのような雰囲気を感じた。
太鼓の音の響きが良かった。
歴3年、音楽:ロック、EDM (T.N様)

解放感のある、和太鼓の音に木質感があり、とてもよい。
低音の減衰が良い。人の声も温度感がありとても良い。
歴20年、音楽:バロック、ジャズ、サルサ、ワールド (ペドロ様)

音づくりが素晴らしい。ユニットを外国製にしてみたらどうなるか、聴いてみたい。
歴40年、音楽:クラシック、ジャズ (JET様)

ホーン臭さが全く無くビックリ!
スピード感があり、全体バランスが良い。
低音の量が十分。
歴40年 (デト様)

量感たっぷりの音量。高音・低音のバランスが良い。
太鼓の音はビビらず、凄い迫力だった。
歴55年、音楽:クラシック、JAZZ (匿名希望様)

音質がナチュラルで、バランスがとれて良い。
エンクロージャーのデザインは良い。しかし、大きい。
歴50年、音楽:クラシック・ジャズ(トリオ) (匿名希望様)

低音は良く伸びてる。高音に多少癖があると思います。
カーオーディオ(のユニット)とは思えません。
歴37年、音楽:ジャズ・ロック・クラシック(匿名希望様)

・バイオリン・パーカッション、心地よい。
・ボーカル 空間表現とても良い。
・イーグルス バスドラ音が少し重い。(響きすぎ?)
歴40年、音楽:Jazz・POPS (Famirio様)

共鳴管型にあるボンボン音等、不自然な低音は全くありませんでした。
中・高域も自然な音でまとまりの良い安心して聴けるシステムでした。
歴50年、音楽:JAZZ (ナショナルキッド様)

よい。
歴15年、音楽:ジャズ・女性ボーカル (匿名希望様)

音の伸びが欲しい。
外野フライがフェンスの前で失速する感じ。
音のスピード感はある。女性ボーカルは良い。
歴50年、音楽:クラシック、ジャズ (K.M様)

音場感が出ていると思います。
歴15年、音楽:ピアノ・オルガン (madbike様)

サイズに見合うスケール感があった。ユニットが小さいのに低音の音がよく描写できている。
ただし、HiとLoの質感が別なっているためにそこは難しい。現代ハイエンドでも同じような課題はある。
歴15年、音楽:多方面に (Y様)

スケールの広い力感のある上品なサウンド。
歴?年、音楽:アニソン (白井音夢様)



<フェア 2日目アンケートより>

音色が明るい。会場の空気感が少し足りない。人の声が少し薄い。もう少し躍動感が欲しい。
歴40年、音楽:クラシック、ワールド、JAZZ (匿名希望様)

先週のハイエンドフェアで良いSPを聴きすぎたか?あちこちでヒラリーハーンを聴いているが、いくらで売るか分からないけど、全体の響きは優秀なんだけど。
物足りない。アタック音は不得意!
歴35年、音楽:ロック・JAZZ・その他何でも (ホーン馬鹿1代様)

立ち上がりのいい、入力に素早く反応するSP。中高音は良いが、低域がなんかクセがあるように思う。
ヴォーカルは逸品!
歴40年 (Pal様)

音場が素晴らしい。締まった低音が良く響く!
歴40年、音楽:クラシック (匿名希望様)

とても良かったです。
歴20年、音楽:クラシック、女性ボーカル (匿名希望様)

共鳴管の音がどうしても残る感じがする。
合うソースと合わないソースがある様に思います。
中高音については良かったのですが、中低域にディップがありますか?
歴20年、音楽:ジャズ、アニソン系 (DiGi-Ai様)

女性ボーカルを大事にしていることが感じました。
自分自身、そこを重点にしているのでとても好感を持ちました。
小さいサイズを聴けなかったので、次回を楽しみにしています。
歴7年、音楽:ジャズ、女性ボーカル、なんでも (るしふ様)

低音が良くでてスケール感を強く感じました。
響きが少し強いかも。
歴5年、音楽:JAZZ (H.K.様)

音場感、低域の表現が大変良かった。
歴20年、音楽:クラシック (匿名希望様)

弦の音が綺麗。音が明瞭で癖がない。
素直な音。
(匿名希望様)

迫力あった。もう少し密度があれば最高。
歴40年、音楽:クラシク (アンソロ101様)

低音が軽快でよかった。
歴10年、音楽:ジャズ (匿名希望様)

シンフォニーはあまり普段聴かないので良くわからない。
ボーカルは83の方が好みの音であった。
歴45年、音楽:JAZZボーカル (匿名希望様)

83Solよりはるかに低音の質もいい。それはスピーカーの差。中低域は弱い。
歴46年 (匿名希望様)

音の余韻が良く響いており、全体的にやわらかな印象を持った。
歴1年、音楽:ロック (S.K.様)

ユニットの限界はかんじるものの、スケール感は良くでていると感じる。
車載オーディオのユニットということで音質が気になった。
車内でのリスニングを想定しているから、耐入力が低いのではないか?
Dレンジの狭さを感じた。せっかく長い共鳴管をもって立派な箱なので、
グレードの高いユニットを選んだ方が良かったのではないだろうか。
歴50年、音楽:オールラウンド (プリアンプ難民様)

口径の割には低音が出ているようには聞こえます。
歴50年、音楽:スタンダード (匿名希望様)

オーケストラは、(予想より)正直ヌケが悪く感じました。
女性ボーカルのポップス、悪くないです。
大太鼓、低域が少し遅れて聞こえるのと、リミッター感を感じました。実際にはパワー入力的には余裕があるはずでしょうが。
カーペンターズ。ベースがベースらしく聞こえない。ボーカルは悪くないが、分析的な鳴り方と感じました。
歴40年、音楽:ポップス、ジャズ、ロック (GTO様)

空気が動きすぎる。
(匿名希望様)

低音がスゴイ。
歴40年、音楽:ジャズ、クラシック (H.N様)

いつも聴いていた「ホテルカルフォルニア」が全く別物に聴こえた。
とても良かった。ヒノキの香りも良い。
歴5年、音楽:エレクトロニカ (レイ様)

低音の質感がよかったが、A&Cの飛び出してくるような感じもよかった。
歴40年、音楽:クラシック (H.K.様)

迫力ありました。
歴40年、音楽:JAZZ (匿名希望様)

まずBOXの重厚さにビックリ。ユニットは普通の2way並ですが、
表現される音厚、音場は超大型クラス!
歴45年、音楽:ジャズ、Jポップス (匿名希望様)

カーオーディオ用のスピーカーでこの低音!!本当にワンダーなエンクロージャーです。
歴47年、音楽:ジャズ (匿名希望様)

部屋と相互に影響しあってしまったのかもしれませんが、
少し低音過多のような…。普通の部屋で聴いてみたいスピーカーです。
歴35年、音楽:なんでも聴きます。 (匿名希望様)

バランスが大変良い。特に低域の力感と中高域のヌケが良く聴いていて気持ちが良い。
歴45年、音楽:JAZZ、クラシック (Shimosan様)

バランスの良い完成度の高いSpeakerと感じました。
kodoのデモはもう少し大音量でもよかったかな?
歴30年 (匿名希望様)




皆さま、貴重なご意見をありがとうございました。
今後も試聴会を開催していこうと思いますので、またお会いできることを楽しみにしています。


さて、カノン5Dは12月開催の「ミューズの方舟自作スピーカーコンテスト2017」に向けて、
既に準備を進めています。

新方式(?)にトライする出品作「S-066」は、いったいどんな音が出てくるか。
次回をお楽しみに♪

S-066 (製作記1)(ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017出品作)

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さて、12月10日の「ミューズの方舟自作スピーカーコンテスト2017」に向けて製作を開始しているカノン5Dです。

今回のレギュレーションは、「Scansperk 5F/8422T01 または 5F/8422T03(Stereo誌2013年8月号付録) 一発」ということで、
5cmフルレンジから、いかに低音を取り出すかがカギになると考えています。


さて、カノン5Dの低音再生といえば共鳴管ですね。
先日発表した「RF-1000」や「S-065」は、共鳴管型としてかなり完成度が高いものと思っています。

S-065

ただ、その一方で、
共鳴管方式の限界も感じていました。

共鳴管方式は、その名の通り、空気の共鳴を利用します。
いわゆる、「管の長さ」をベースにした共鳴です。

そこに倍音を適切に加えて、
好ましい低音質感を実現したのが、カノン5Dの「ハイブリッドレゾナンスチューブ」方式です。



よくある共鳴の模式図ですね。

バスレフ型とは異なり、複数の共鳴系をもたせることができる共鳴管型は、
(上手くコントロールできれば)より広帯域で高品位な低音再生が可能なのです。

【S-065の共鳴管開口部の特性】
(60Hz~400Hzまでを共鳴管で増幅し、8cm口径らしからぬ厚みのあるサウンドを獲得しました)



しかし、よく考えると、
最低音域での共振原理は、単一共振系のバスレフ型と同じなのです。

この最低音域の共振を低く、かつ強くするには、
管を長く、大きくするしかない。のです。

この基本原則で共鳴管を設計すれば、
低音は良いけど、デカすぎる・・・というカノン5Dの定番作例が出来上がります(笑)



一方で、コンパクトながら圧倒的な低音を出せるのが「ダブルバスレフ型」
この共鳴構造は、こんな感じですね。



ここで、ふと思ったのです。
この一段階目のダクト構造は、振動板への空気質量付加になっていないか?と。



もう少し説明すると、高い周波数では第一ダクト(図では中央の錘)が共鳴しますが、
それ以下の周波数帯域では、第一ダクトの空気は、振動板の動きと一緒に動き、
その動いた空気の質量が、振動板の質量に付加する働きとなり、
実質的なユニットのf0を下げるような働きをしているのでは?ということです。


ここで、S-045「スワンザバスレフ」のインピーダンス特性を見てみましょう。
本機は、いわゆる「バックロードバスレフ型」ですが、設計上はダブルバスレフ型と同等なものです。

バックロードバスレフ型も人により様々な設計方法があるようですが、
少なくともS-045の設計は、ダブルバスレフをベースに作成したものです。



黒い実線がS-045のインピーダンス特性です。
ダブルバスレフ型の特徴でもある3つ山をベースに、バックロードバスレフ型らしい中低域の共振(200Hzのディップ)も確認されます。


さて、ここでのポイントは、
第一ダクト負荷によるインピーダンスの変化です。

黒点線で示しているのが、ユニット(ScanSpeak付録9cm)の裸特性(実測)です。
赤丸(点線)の位置にある「f0」は、実測で130Hz程度でしょうか。

これがS-045エンクロージュアに入ることで、
第一ダクトの負荷により、赤丸で示した位置(85Hz)に新たなピークができます。
(先の図を再掲載します)

このピークこそが、第一ダクト共鳴周波数(赤領域)より下で起こる
【空気付加によるf0低下】と考えています。
(今までは箱に入ることでのf0上昇=f0cが注目されていましたが…)


つまり、ユニット単独での共振は130Hzだったのに対し、
この【空気付加によるf0低下】が起こることで、共振が85Hzに移動した、と解釈できるのでは?と考えています。

この80Hzに下がったf0を利用することで、
60Hzという重低音領域に、第二ダクトの共振周波数を設定できる・・・というのが、
ダブルバスレフ型の低域再生のミソなのではないでしょうか?

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さて、このダブルバスレフ型構造に由来する【空気付加によるf0低下】を、
実際の作例に組み込むには、少し考えないといけないことがあります。


まず、ダブルバスレフ型は2つしか共鳴点をもたないので、
上記のような設計方法だと、必ず中低域が中抜けになってしまいます。

また、バックロードバスレフ型も、必ず断面積の小さな1本のダクトから低音を放出するため、
ちょっと低音質感が私の好みには合いません。 (深く沈みこむような感じで、開放的に鳴る感じがないのです…)

多自由度バスレフ型は、複数の開口部から低音が出てくる点で、
低音の質感もなかなか良いのですが、コンテスト発表までの短納期でノウハウを貯めるのは難しそうです(汗)



というわけで、
今までの「共鳴管設計」の技術に、【空気付加によるf0低下】を組み込み、ダブルバスレフ並みの低音再生を狙う
というのが、今回のS-066の設計方針です!

S-066の実験結果は、次回の日記で。

S-066 (製作記2)(ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017出品作)

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さて、前回のコンセプト発表に続きまして、
今回は実際の工作を交えて紹介しようと思います。

まず、設計のベースになるのが小型バスレフ箱です。



この段階で、様々なダクト径や箱容量をテストしました。
その中で、以下のようなインピーダンス特性が得られたのが、箱容量1.2L、ダクト直径15mm、ダクト長さ7.5cmの状態でした。



この注目ポイントは、左側のピーク。
しっかりとしたピークがありながら、十分に低い周波数(65Hz)に出現しています。

ちなみに、このバスレフ箱での周波数特性はこんな感じ。



この段階では、何の変哲もない、低域ダラ下がり特性ですね。

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さて、ここからが今回のスピーカーの見どころです。
この小型バスレフ箱の先に、共鳴管を装着した構造として、エンクロージュアを製作します。




(小さな穴が、ダクトの代わりです。)

ここで、構造に収めるために、少々設計変更をしています。

先ほどのバスレフ箱が、
容量1.2L、ダクト径15mm、ダクト長さ7.5cm だったのに対し、
共鳴管構造を含んだ箱では、
容量0.6L、ダクト径12mm、ダクト長さ7.2cm に変更しました。

この変化で、ダクトの共鳴周波数は73Hzから83Hzに上がりますが、
今回の設計では誤差範囲内です。


さて、この箱でのインピーダンス特性を見てみましょう。



共鳴管に由来する50Hzと100Hzのディップが新たに確認されます。
前段となるバスレフ箱と、後段となる共鳴管の双方が機能している状態だといえますね。

周波数特性はこんな感じ。


共鳴管が効率よく動作し、40Hz~200Hzの低音域に十分な音圧が確保できたことが分かります。
この特性を見ると、5cmフルレンジとは信じられないですね!



実際に聴いても、
バスドラムのズシッとくる沈み込み感、ベースギターの開放的かつ深みのある鳴りっぷりなど、
非常に満足度の高い低音を得ることができました♪

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さて、この箱の低音増幅を簡単にまとめると、こんな感じでしょうか。



今回の製作では、「小容量のバスレフ箱を共鳴管の前段に設ける」ことで、
幅広い帯域の低音を、非常に効率よく増幅できることが分かりました。

方式としては、以前にスピーカー再生技術研究会で小沢氏が2012年に「多重共鳴管」として発表していたものや、
私、カノン5Dが、同年に「共鳴管付きバスレフ」として挑戦したものに酷似しています。

小沢氏の発表(2012/02/06):
http://rilsrt.web.fc2.com/documents/RILSRT009-1_MPR_howto.pdf
カノン5Dのブログ(2012年05月05日):
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/955d9d0ae41c7c83192872e186bd490d


ただ、今回の方式は、バスレフ×共鳴管という動作に加え、
「ハイブリッドレゾナンスチューブ」として、複雑な共鳴を1本で実現していることも特徴だと考えています。

そんなことから、新たに
「多段共鳴管方式」と命名したいと思います。


設計図面の詳細や、実際の音を聴きたい方は、
ぜひ「ミューズの方舟主催 自作スピーカーコンテスト2017」へご来場ください! (宣伝しておこう)

次回は、仕上げに関する試行錯誤です。

S-066 (製作記3)(ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017出品作)

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前回の続きで、ミューズの方舟コンテスト出品作「S-066」についてのお話です。



前回は、スピーカー内部の設計についてお話ししたので、
今日は塗装についてです。


スピーカーの外装を決める時は、何かしらのモチーフを決めてから取り掛かります。

例えば、「S-052ツインウィング」では、センターに黒を配し、高級スピーカー風に。


こちらの「S-051」では、明るめの赤茶色で、華やかな雰囲気に。



そこで、今回のコンセプトは、
「古家具風のアンティーク塗装」としてみます。

きっかけは、古都「奈良」で出会った古家具たち。



<「ならまち格子の家」内で撮影>


どれも趣があり、落ち着いた雰囲気がありながら、
しっかりとした存在感を放っています。


さて、コンセプトが決まったところで、
塗装スタートです。

肝となるのは、左右に装着する「桧集成材」です。
これを、着色剤でしっかりと塗っていきます。



今回は、「ガードラックラテックス」という着色塗料の、ワインブラウンとブラックを適当な割合で混ぜて使用しました。


センターに配する部分は、同じく「ガードラックラテックス」のブラックを塗装し、
その後、水性ウレタンニスで塗装しました。


そして、完成!



古家具風かどうかは置いておいて、
とりあえず、それらしい感じにはなりました。


まずは、これで出品準備は一段落です。
これからは、細かな音質調整を進めていこうと思います!

S-066 (製作記4)(ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017出品作)

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さて、今回はミューズの方舟コンテスト出品作の、
最終調整についてお話ししようと思います。


<出品作 「S-066 サムシング」>

最終調整としては、音の「煮詰め」といえる部分になり、
好みの音になるように、頑張って進めていきます。


まず1つ目は「PST回路」です。

実は、カノン5Dは以前から「非PST回路派」だったのですが、
今回初めて実装してみることにしました。

理由としては、2wayを作成してみて、
ネットワークへの抵抗、苦手意識が消えてきたこと、が挙げられるでしょうか。


今回搭載したのはこちら。


通常のPST回路に加え、0.05mHのコイルが挿入されているのが特徴です。


特性としては、このように変化します。 (正面80cm特性)


一番下の点線「1.0mH」のように、1.0mHコイル一発では単に高域が落ちた、ウーハーのような特性になってしまいます。
そこで、コイルと並列に抵抗やコンデンサを付けたのが、PST回路になります。

スルー接続(通常のフルレンジ接続)との違いとしては、
張り出し過ぎていた中音がグッと抑えられ、
安定感のあるピラミッドバランへ変化することが挙げられます。

そして、意外にも低音の質感も変化しました。
ダンピングやエネルギー感が若干低下しますが、ギリギリ許容範囲でしょう。


今回投入した0.05mHコイルは、
中高域、いわゆるボーカルの甲高さを抑える働きをしています。
(周波数特性上は、殆ど重なっていますが…)

この中高域の感触を抵抗(今回は8.2Ω)の値で調整するとすると、ボーカルが引っ込んでしまうのです。
落ち着きがありながら、しっかり主張するボーカルが理想ですね!


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2つ目は、「桧アンカー」



こちらは、以前から使っている技術(?)です。
単純に、桧の板をユニットの後ろに貼り付けるだけです。使うのはゴム系ボンドですね。

音の雑味が減り、桧の旨味のある音色が付加されるところがあり、
私としては、安心して使える技術の一つになっています。

唯一の例外は、エンクロージュア容量が極めて狭く、桧アンカーが箱容量を圧迫してしまう場合ですが、
今回は、桧アンカーを装着しても低音特性に悪影響はありませんでした。


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3つ目は、「制振処理」



「fo.Q」素材を、気になるところにペタペタと貼っていきます。

音楽を聴きながら、しっかりとした鮮明な音になるよう、
場所と量を調整していきます。

大量の制振材を貼ると、概して音は大人しくなりますが、
要所要所に適量を貼ることで、音の鮮度・陰影感を高めることができます。
(ノイズレベルを下げて、聴感上のダイナミックレンジを拡大していくイメージでしょうか。)

黒い制振材を違和感なく貼れるのも、黒いエンクロージュアの良さかもしれません。

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そんな「S-066 サムシング」を発表する
ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017は、来週の開催となります。

ぜひ、会場でお会いしましょう!


開催日:12月10日(日)
開場 12:30 入場無料
開演 13:00
終演予定 17:15

場所: 品川区立中小企業センター3階レクリエーションホール



http://d.hatena.ne.jp/musenohakobune/20170906/1504690215

ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017に参加してきました!

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少し時間が空きましたが、先週は「ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017」に参加してきました!

今回のレギュレーションは、「Scansperk 5F/8422T01 または 5F/8422T03(Stereo誌2013年8月号付録、オントモ・ヴィレッジ取扱商品)一発」です。
今年も沢山のお客さまが来てくださいました!



そして、カノン5Dの「s-066サムシング」も元気に鳴ってくれました♪




投票では、
音質:12票
アイディア:9票
ルックス:1票
合計:22票
を頂くことができました。

貴重な評価をありがとうございます!!



もちろん、コンテストでは様々な個性をもつ作品が集まりました。
ここで一気に紹介しようと思います♪



 内野さんの「KIKKOMAN」。
ダブルバスレフでオーケストラの低音もしっかり♪ 
いつもの5角形ではなく、変形6角形という工作も見事でした!


八杉さんの「LEGOスピーカー39号機」。アイディア賞受賞。
フロント&バックロードホーンで、サイズを意識しない鳴りっぷりが印象的でした♪ 
ポイントは気密性は確保しつつ、接着をしないことで不要振動の減衰ができるとのこと。


太田さんの「BLANDA MATT」。
竹集成材のボウルを加工したエンクロージャーは、お洒落度満点♪ 
パッシブラジエーターの効果もあってか、小型ながらしっかりとした低音を馴らしていました。


後藤さんの「普通のスパイラルホーン」。
定番の「普通の」シリーズは、今回は壁掛け型というスパイラルホーン。
広いバッフルのためか、安定感のあるサウンドがGOOD!
ユニットの音を素直に活かした良さを感じました♪


白須さんの「アルプス」。ルックス賞受賞。
アルプスホルンのような長大なバックロードとのことですが、熊手や巫女さんに見えるとか。
ヒノキの装飾材や、真鍮のバッフルもしっかりと音に効いているように感じました!


倉橋さんの「ジ〜サーク5」。
前回は独自構造をもつ共鳴管での参加したが、今回はシンプルなバスレフ型。
とはいっても、突板仕上げや5角形工作など見どころ満点の逸品。
低めの試聴セッティングで低音の充実を図るなど、小技も効いていました♪


田中さんの「ラミ壱号」。音質賞受賞。
アクリルとシナアピトンの積層により十分な強度を確保。 
広大なDレンジを感じさせるハリのあるサウンドでした♪


内田さんの「FLAT-5」。
大面積バッフルと共鳴管の組み合わせで、音の効率を高める狙い。 
鳴りっぷりの良さを感じる音で、ビンテージスピーカーの良さを引き継ぐものを感じました♪ 
ファルカタ合板をセンスよく塗り分け、ルックスもGOOD!


谷本さんの「ポリカスケルトンBSP-2017」。
極めて薄いポリカ板のエンクロージャーは、箱鳴りというより全体が振動板ともいえるコンセプト。
音楽のエネルギーを開放するような鳴り方で、超軽量級ならではのサウンドを堪能できました♪


上條さんの「ウェーブバスレフ」。
背圧を利用して、バッフル下部の湾曲部から低音が放出されるという新方式。
豪快な低音と濃い音像は、ライヴのノリを思わせるもの。
幅広い年代のPOPSを上手く鳴らしていました♪




いや~、どれも力作揃いでしたね。
様々なアイディアがあふれ出る作品が多く、カノン5Dとしても良い刺激になりました!

他の方も、ブログに掲載しているので、目線を変えると違う見方ができるかも??

「月刊ステレオブログ」(2017年12月12日記事)

「わんわんらっぱー」(2017-12-11日記)


ほぼ毎年恒例のイベントになっているので、
ぜひ興味のある方は、また来年いらして下さい♪




アニソンをどう鳴らすか。

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さて、今日は「ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト」を振り返って、話を進めてみようと思います。



こちらのブログでも紹介したミューズの方舟コンテストは、
自身のスピーカーを、思い思いの楽曲を鳴らしてアピールします。


私もいくつか持参しまして、
例えば、アマンダマクブルームさんの「Portraits」。


そして、Aqoursの「未来の僕らは知ってるよ」。


前者はいわゆる優秀録音なのですが、
後者は、アニソン。それも割とガチなのですw


コンテストでは、良い音で鳴らしてアピールするのが基本なので、
やはり優秀録音系のソースを持参する方が多いです。

そんな中でも、私としては
『好きな音楽を思いっきり聴こう。
 オーディオって、そういうものじゃないの?』
という想いがあり、今回は「ラブライブ!サンシャイン!! 」から1曲をチョイスしました。


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さて、そんなコンテストの休み時間には
そこでこんな質問を頂きました。

「アニソンは、生音、つまり原音が無いですけど、
 どうやって再生音を決めているのですか?」と。


確かに、オーディオは生演奏、楽器の音や声を再現することを主眼にすることが多いので、
(打ち込み音源ゆえに)そもそも生の音が無いアニソンを、
試聴ソースとして選ぶことに違和感を持たれるのかもしれません。


アニソンの鳴らし方については、人それぞれ様々なポリシーがあるでしょう。
私よりずっと長く、深くアニソンを鳴らすことを探求している方を何人も知っています。


そんな中で、アニソン再生に対しての、
私自身の主張としては、

『世界観を再生する』

というものです。


アニメ作品と一概にいえど、本当に様々です。
女子高生の日常ものもあれば、戦争を題材にしたものもあります。

(女子高生が日常で戦車に乗るのもありますがw)


アニソンは、その大半が作品との関連があるもので、
その再生では、
『作品の世界観を、再生音で描けるか』
ということを、私は大切にしています。


もっと端的に言ってしまえば、
アニソンもアニメも、制作スタッフの方がいらっしゃいます。

アニメのOPやED曲、キャラソン、挿入歌、BGM等々、
それらは、制作スタッフが作品に込めた想いを元に出来上がっていきます。

BGMなどでは、作品とは切り離して製作される楽曲も稀にありますが、
それも最終的には、曲と作品と結びつける人がいて、その想いがアニメ作品に反映されてくるでしょう。

そうした『作品への想い』を再生することが、
私の目指すアニソンオーディオだと言えるかもしれません。


声優さんが単独でリリースする、ソロアルバムなども、
彼女(もしくは彼)のバックグラウンドなしには語ることができない1枚となります。

そうした楽曲を再生する際は、
単に歌唱力の多少を評価するような再生音ではなく、
本人の『歌い手としての想い』が伝わるような再生音であって欲しいと、私は思っています。


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もう少し見方を変えると、
クラシックの演奏家に例えることができるかもしれません。

クラシック音楽では、
技量を高め、スコアに忠実な演奏をすることも大切ですが、
その「楽曲が生まれた背景」を勉強することがある、と聞いています。

楽曲の背景を知ることで、
演奏に深みが出たり、自分なりの解釈をもって奏でることができるのでしょう。


CDに記録された情報は、まさに楽譜だと考えています。
それを忠実に再現することは、言うまでもなく大切です。


しかし、
アニソンを単なる「J-POPS」としてでなく、
アニソンとして魅力的に鳴らせるか。

そこには、「HiFi」や「原音再生」では語れない、
もっと奥の深い何か、先の話でいう『想いの再生』という観点なしでは語れない何かが、
とても大切なポイントとしてあるのではないか、と感じることがあります。

そして、それこそが、
スピーカーとしての能力、本領が試されるところでもあり、
アニソン再生の醍醐味なのだと思っています。


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さて、そんな話を質問して下さった方にもお話ししたところ、

「私はロック音楽が好きなのですが、オーディオショップでの試聴では(ロック音楽は)お断りだと言われたこともあり、残念な思いをしたことがあった。
 今日の話は、(HiFi再生とは異なる)新しいオーディオの考え方として、興味深いと思います。」
とおっしゃっていました。


好きな音楽を、楽しく聴く!

オーディフィルは、これからもそんなモットーで、
スピーカー作りに取り組んでいこうと思います。

2017年を振り返って

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2017年もあっという間に過ぎて、残すところあと数日となりました。

そこで、この2017年のオーディフィル活動を振り返ってみようと思います!

・ 1月「PR-83Solの発表!&第3回試聴会」

今となっては、定番ラインナップにある「PR-83Sol」ですが、
実は、製品版になったのは1月の話。

2017年01月09日「AudiFill「PR-83Sol」のスピーカーユニット紹介」
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/a43856a01c9daef3815c825c800ae8b4


そのお披露目会として、「第3回試聴会」を開催しました♪

・ 2月「公式webページ」


公式webページが、だいぶ形になってきたのもこの頃でしょうか。

「桧スピーカー工房 AudiFill」
http://www.audifill.com/

・ 3月「アニソン試聴会」


3月には「エクスペリエンス・ストア二子玉川」様で、アニソン限定試聴会を開催しましたね。
最新のアニソンだけを鳴らした、ガチな試聴会でした。また開きたいですね!


この頃に発売された「FE88-Sol」もお借りして、8cmフルレンジ×アニソンを堪能できるイベントとなりました。

2017年03月25日「「第4回オーディフィル試聴会」セルフレポート」
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/8f02df0d06a7b7ee6c7484248e613ef0


・ 4月&5月「PR-10」


4月には、前もって発表していた「PR-10」を引っ提げて、
「集まれ塩ビ管 関東オフ会」に参加してきました♪

そのオフ会に持参したのは、濃ゆい見た目の「塩ビEdition(特別製作ver.)」です!


・ 5月&6月「連載!共鳴管型スピーカーの作り方」


5月と6月には、日記で「共鳴管型スピーカーの作り方」を連載しました。
今見返しても充実した内容なので、自作派の方はぜひ!

http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/f13a6352707ba7466c7ab9aff7b5f244

・ 7月~10月「嬉しいお便り」&「真空管フェア出展!」


9月には、「PR-10」を買って下さったお客様からお便りを頂くことができました。
作ったものが旅立っていくのは、製作者冥利に尽きますね。。。

http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/dcd87e1de43797b234ceefbf119d7751

そして、10月には「第23回2017真空管オーディオフェア」に参加!!


沢山のお客様に、桧スピーカーの音を聴いて頂くことができました♪

2017年10月15日「真空管オーディオ・フェア 無事に終了しました。」
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/682f04288275c6572a81bc8542595169

・ 11月~12月「ミューズの方舟 コンテスト」


そして、怒涛のコンテスト参加!!!
なかなかのハードスケジュールだったかも(汗

そんな中でも、新方式「多段共鳴管」に挑戦できたのは大きな収穫でした。



これからも自作スピリッツを忘れずに頑張っていきたいですね。

2017年11月18日「S-066 (製作記2)(ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017出品作)」
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/a57925084374a1357cd94207f5f2228d
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改めて振り返ってみると、盛りだくさんの一年でしたね。

来年も、一歩ずつ頑張っていこうと思いますので、
今後ともお付き合いよろしくお願いします!

それでは、良いお年を!!

謹賀新年

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皆さま、あけましておめでとうございます。

2018年、いよいよオーディフィルも3年目を迎える年となりました。


「桧」の素材をテーマに、
スピーカーを作り続けていますが、
まだまだ、やりたいことは沢山あります。

より一層技術を磨き、
桧の良さを引き出していきたいと思っています。






そして、スピーカーを含めたオーディオ機器は、
楽しんでナンボなもの。

もっとオーディオが楽しくなる、
そんな共感の波を生み出す存在になれるよう、
これからも邁進していきます。


今年も、オーディフィル、カノン5D共々、
よろしくお願い申し上げます。


2018年 1月1日

ショップ「オーディオみじんこ」 に行ってきました。

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今日は、先日秋葉原にオープンした
オーディオみじんこ」 に行ってきました!

場所は、秋葉原の「2k540」内。

ちょっとオーディオ関係では聞かない場所なので、
地図を作ってみました。



イメージとしては、秋葉原の北のほう。
線路(高架)に沿って歩いていけば大丈夫そうですね。

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降り立ったのは、秋葉原駅の電気街口。
改札右側のUDX方面に向かって歩き始めます。



AKBカフェやガンダムカフェを横目に見つつ進んでいくと、
かつての神田青果市場跡にできたアンテナショップ「ちゃばら」が出てきます。



さらに進むと、「2k540」の看板が。
赤茶色の建物の交差点は、コイズミ無線やeイヤホンのある道路の所ですね。



さらに高架に沿って進むと、「肉のハナマサ」が出てきます。
狭い道ながら自動車の往来もあるので、注意して進みましょう。



そして到着!



「2k540」のメインの入り口は、敷地南側の高架下のようです。
そこから入ると、高架下とは思えないおしゃれ空間が広がっています。



なお2k540内で、許可なく商品をアップで撮影したりするなどで、トラブルになった話もあるようです。以下の写真は、「オーディオみじんこ」さんの許可を頂いての撮影を行いました。

ショップ「オーディオみじんこ」は、2k540の「E-2区画」です。
開店直後ではありましたが、早速お邪魔してきました♪



店内には、アンティーク調の家具が並んでおり、
どことなく落ち着きのある、あったかい雰囲気を感じます。



まず出迎えてくれるのが、
オリジナルの小型スピーカー「花蓮」。



壁際の棚には、
小型のビンテージスピーカーが展示されています。
どれも個性的で、可愛いですね!



そして、、、
オーディフィルの「PR-10」も、展示販売しています!





各製品の詳細は後ほど書こうと思いますが、
試聴用のシステムも二種類ありました。

一つは、LINNの再生系とビンテージスピーカーを中心としたもの。


もう一つは、業務用プレーヤーとFostexユニットの自作スピーカー(店長 平野氏 製作)を組み合わせたもの。
(※スピーカーは、フロア型のビンテージスピーカーになることも。)


ちょっと聴いた感じでも(見た目通りに?)、和み系の前者と、HiFi系の後者という棲み分けを感じさせるものでしたが、
それぞれで、今後発売予定のオーディオアクセサリーや店舗のスピーカーを試聴することができるようになるようでした。

これから取り扱うアクセサリーのラインナップも増えていくとのことなので、
聴きに行くのも楽しみなお店になりそうです!


アクセサリーといえば、今は「ビンテージジョイン」が製作するケーブルなどがありましたが、
オリジナルのRCAケーブルをはじめ、ヘッドフォンのリケーブル関係も扱うようになるそうです。



これからお店の内装も含めて完成度を高めていきたい、というお話しでしたので、
何度も足を運んでみると、行くたびに新鮮な楽しみに出会えるかもしれませんね。


「オーディオみじんこ」
https://mijinko.jp/

オーディフィル PR-10 試聴記 (in オーディオみじんこ)

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今日は、秋葉原 2k540にあるショップ「オーディオみじんこ」での試聴レポートを書こうと思います。

今回の試聴記は、「オーディフィル PR-10」です!

......はい。セルフリポート、自画自賛ですw



通常は、ビンテージ家具の上に、小型の真空管アンプと組み合わせて設置されていますが、
希望があれば、メインシステムに組み込んでの試聴ができるので、今回のレビューもこのシステムでの音になります。(みんな指名してね♡)




しかし、セルフレビューというのは意外と難しいものでして、
「あなたの部屋の臭いはどんなものですか?」という位の難問なのです。

普段聴いている音を改めて評価する(改善のための評価でなく、レビューとしての評価)というのは、なかなか難しいものだという事を実感しました(汗)

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まず聴いてみたのは女性ボーカル。
アマンダマクブルームさんのアルバム「Portraits」から「Dreaming」。

桧スピーカーは、女性ボーカルが得意。桧ならではの響きが、ボーカルの柔らかさと優しさを引き立てます。

PR-10は、極めて小型なシステムということもあって、定位感は抜群。 一切のブレがないボーカルがピンポイントで浮かび上がるのは、快感すら覚えます。

POPSならではの広がり感も、小型システムの良さを感じます。
こういう音場・音像感がしっかりしているのは、小型フルレンジであることはもちろん、十分に抑制された付帯音、そして「45°カット」による音の回折制御などが相まっているからだと思います。



とはいっても、小型システムなのでドラムの低音などは厳しいものがありました。 どちらかというとボーカルを主体にまったり聴きたいときに選択したいスピーカーだと言えるでしょう。

ボーカルに関しては、サ行をことさら強調することなく、それでいながら張り出しのある音であるのは、製作者 カノン5D ならではのチューニングを感じさせます。(自分で言うのもアレですな)



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次は、Jazz。
ブライアンブロンバークのアルバム「Compared To That」から1曲目「Compared To That」。

流石にウッドベースはキツイかな?と思いきや、音階が明確で、倍音を上手く利用してウッドベースの存在感を出しています。

この辺は、この価格帯では異例なほど、ガチガチに強化した磁気回路が貢献していると言って良いでしょう。 音圧が出ない分を、スピード感でカバーすることもできるのです。(まあ、低音が出るに越したことはないのですが…)



しっかりと大地に根を張ったサウンドをガッツリ楽しむ、、、という方向性とは真逆な本機PR-10のサウンドですが、
ホーンセクションの明るさを楽しめるサウンドだと感じました。

-------------------------
そして、ラストはアニソン。
「このはな奇譚」のオープニング曲「ココロニツボミ(eufonius)」。



ここでも、柔らかさ・優しさを全面に感じるサウンドです。 硬くなりやすいボーカルをしっかりと解きほぐして伝えてくれるのは、桧スピーカーの十八番です。

興味深かったのが、ストリングスの実に繊細に表現されることです。 逆に、エレキギターは控えめで、この辺は好みが分かれるところかもしれません。
個人的には、繊細な「このはな奇譚」の世界観にもマッチするようなサウンドにも感じますが、これが「花咲くいろは」だったらもう少しエネルギー感が欲しくなるかもしれません。

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さて、ざっくりとセルフレビューしてみましたが、いかがでしょうか。

今回は、下にfoQ.を敷いた状態だったので、これを10円玉など金属系インシュレーターに変えたらまた違った表情が見えてくるかな?と思います。

「オーディオみじんこ」にて、試聴が可能ですので、ぜひ聴いてみてくださいね♪


「オーディオみじんこ」公式ページ https://mijinko.jp/

ブログ訪問記 ショップ「オーディオみじんこ」 に行ってきました。


オーディオみじんこ 「花蓮」 試聴記 (in オーディオみじんこ)

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さて、昨日の「オーディフィル PR-10試聴記」に引き続き、
今日は、ショップ「オーディオみじんこ」のオリジナルスピーカー「花蓮」の試聴レポートです♪



本店のコンセプトは、「オーディオ工房&ショップ」ということで、
オリジナル製品の開発も、しっかりとやっています。

その第一作が、コンパクトデスクトップスピーカーの「花蓮」です。



その一番の特徴が、多彩なグリル。
どれも和のテイストを感じるもので、お部屋のアクセントになりそうです。



グリルを外すと表情が一変し、
今度は、洋風のビンテージ感たっぷりの外観が出てきます。



新品なのに、この漂うビンテージ感の秘密は、
代表の荒川氏の手作業によるペインティングです。


(オーディオみじんこ ブログより)


製品というより、工芸品、
いや、美術品と言ったほうが正しいでしょうか!?



さて、そういった外観上の魅力がある「花蓮」ですが、
我々オーディオマニアにとっては、音質も気になるところです。

というわけで、メインシステムに組み込んでの試聴をしてきました♪



まは定番の女性ボーカル。
アマンダマクブルームさんのアルバム「Portraits」から「Dreaming」。



お?おお~~!?
これは、また他では聴いたことのないサウンドです!

改めて聴き込んでいくと、ボーカルの良さ、特に雰囲気の良さを大切にした音だと分かります。
他の楽器も、ほっこりとした温かさを感じさせるもので、丸みのある表情が心地よさを誘います。

総じていえば、これ見よがしに「良い音だろう!」と聴かせるサウンドではなく、空間に調和した響きだと言えるでしょう。 これは本機のコンセプトどおりの音なのかもしれません。



今回聴いたのは、メタルドームをもつユニットが装着されたものです。
しかしメタリックな見た目とは異なり、中高域に嫌な付帯音は一切なく、荒川氏から伺った話でも15kHz程度でロールオフする特性とのことでした。

おそらく、このバッフル面の段差がうまい具合に中高域をマイルドにしてくれているのかもしれませんね。

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さてもう一曲。Jazzでいきましょう。
ブライアンブロンバークのアルバム「Compared To That」から1曲目「Compared To That」。



こちらは、ホーンセクションのサウンドを、柔らかい手触りの良さをもって鳴らしてくれます。
HiFi的にガッツリ聴かせるのではなく、スローライフに丁度良いサウンドを奏でてくれる魅力がありますね。

ユニット上部にあるバスレフダクトは、しっかりと動作していました。
試聴位置ではやや低音が拡散してしまうのですが、ニアフィールドではしっかりとダクトからの音圧を感じることができたので、一般家庭では十分な低音も期待できるでしょう。




使いこなしのテストとして、下に敷いてあったfoQシートを外してみます。

硬質面に直置きとなったことで、JAZZとしての元気の良さ、立ち上がりの良さが大きく向上。
レンジ感も広がり、ベースの音にもフォーカスが合う感じになりました。



今回はfoQなしの方が好ましい印象となりましたが、
重要なのは、使いこなしに機敏に反応してくれるスピーカーであるということです。 (foQは、私も愛用しているアイテムです!)

ラフに作られたスピーカーでは、導入後の音調整に苦労する(対策に反応してくれない)ことがしばしばあるのですが、
この「花蓮」は、真鍮の4本足をもつなど、名実ともに本格オーディオとしての素質を十分にもっているといえそうです。

ちなみに、この真鍮足は手作業によるエージング加工済で、錆による劣化を受けにくい状態になっているそうです。
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さて、2回にわたりショップ「オーディオみじんこ」にある、小型スピーカーとして「PR-10」と「花蓮」のレポートを連載しましたが、
どちらも魅力あるシステムで書いていても楽しいブログとなりました。

両方とも、お店には展示してありますので、
遊びに行ったときは、ぜひ試聴してみて下さい♪




「オーディオみじんこ」公式ページ https://mijinko.jp/

ブログ訪問記 ショップ「オーディオみじんこ」 に行ってきました。


桧スピーカーで聴く、バイオリンの優秀録音

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今日は、「桧スピーカーで聴く、~」と題して、
オーディオソースの紹介をしてみようと思います!


今回のお題は「バイオリン」。

中高域の表情が魅力的な楽器ですが、
いざ「バイオリンを聴こう」と思い立っても、何を聴けばいいやら迷ってしまうほどメジャーな楽器でもありますね。

まあ、私もクラシックはそれほど詳しくないのですが、(ヲイ
手元にある愛聴盤の中から、イイ感じの録音のものをピックアップしてみました。



今回試聴に使ったスピーカーは、オーディフィルの「PR-83Sol」。
8cmフルレンジながら40kHzまで再生可能な「FE83-Sol」を搭載し、桧無垢材のエンクロージュアと相まってバイオリン再生にはもってこいでしょう。

それでは、スタートです!

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「ヒラリー・ハーン デビュー! J.S.バッハ:シャコンヌ ほか」
<Amazonほか>

オーディオ試聴では定番の、ヒラリーハーンから1枚。
彼女の録音は、協奏曲のものも多いですが、こちらはバイオリンソロです。

透明なバイオリンの音色を、豊かなホールトーンをもって聴かせてくれる一枚となっていて、
ガッツリ聴くにも、BGM的に流すのもGOODな逸品です。

他のスピーカーと比べて、フルレンジの「PR-83Sol」だと、高域が若干丸くなるところもありますが、
それがある種の親近感を感じさせ、ずっと聴いていたい音だと感じてしまいます。

まあ、何はともあれ、
バイオリンソロとして飽きずに聴ける一枚としてお勧めです。





「ロマンティック・ヴァイオリン・リサイタル」 (ミリヤム・コンツェン)
<HMVほか>

こちらは、バイオリンとピアノの編成。
滑らかなバイオリンの響きと、ピアノの質感がしっかりと対比されている様子を堪能したい一枚です。

バイオリンの音が決して固くならず、それでいながら色彩感に溢れている、
そんな音を鳴らせるのは、桧の「無垢材」だからかもしれません。

ピアノは、適度な距離感を保ちつつ、しっかりとした鍵盤の様子を感じさせ、
コロコロとした音を聴かせてくれる楽しさがありますね。

オススメは、3曲目。
曲調の変化や、音色の多彩さが聴いていて飽きないほか、これらの変化をしっかりと出せるかは再生機器のクオリティチェックにも最適です。試聴にもオススメです♪




「ヴェンゲーロフ・ロンドン・ライヴ」(マキシム・ヴェンゲーロフ)
<Amazonほか>

バイオリンというと、澄んだ高音を思い浮かべますが、
こちらの一枚での注目は、比較的低い帯域。

バイオリンの胴鳴りを感じさせる、豊かな表情が楽曲の中でも随所に感じられ、
ついつい夢中になって聴いてしまいます。

ちなみに、アニメ「四月は君の嘘」でも題材になった楽曲「クロイツェル」も収録されているのもポイント。

ライヴ録音とのことですが、非常に良い録音です。
中域の表現力を堪能できる一枚になっています!




「愛の悲しみ」(奥村愛)
<Amazon, e-onkyoほか>

ラストは、奥村愛のアルバムを紹介します。
過去にはDVDオーディオなどの発売もあり、オーディオ界でも度々話題になっていますね。

深みのある音色で、濃厚な世界観を聴かせてくれます。
オーディオ的に聴き込もうとしても、いつしか時間を忘れて聴いてしまうタイプでしょうか。

「PR-83Sol」で聴くと、その音としての傾向がより顕著に感じられます。
桧の響き自体が比較的 濃い方向なので、楽曲との相性はなかなか良さそうです。

濃厚なバイオリンの調べに浸ってみたい夜なんかには、もってこいの一枚ですね。




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さて、いかがでしたでしょうか?

え?
スピーカーの写真じゃなくてジャケットが見たい?

まあまあ、せっかく桧スピーカーのオーディフィルなので、
少しばかりは、お付き合い下さいませ♪
(ジャケットは、題名で検索すればすぐに出てくるはずです。)



次回は、最近テストを進めているインシュレーターのことについて書ければ良いなーと思っています。

「桧スピーカーで聴く、~」シリーズは、また気が向いたときにでも。



それでは!

新・硬貨インシュレーターの実力(1)

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今日は、硬貨インシュレーターシリーズの新章として、
「新・硬貨インシュレーターの実力」の第一弾をお送りします。


そもそも、硬貨インシュレーターというのは、

身近にある「10円玉」「5円玉」「1円玉」をインシュレーターとして使用すると、
けっこう良い結果がでるよ。 という話でして、

2011年に日記を書いて以来、多くの方に読んで頂いています。
硬貨インシュレーターの実力!(2011年04月02日)


<複数を重ね合わせるという技も・・・>



さて、今日は新章ということもあり、
「インシュレーター」の基本として、その意味や効能を考えてみようと思います。


スピーカーというのは、多かれ少なかれ、
それ自身の振動により、箱(エンクロージュア)が振動しています。



インシュレーターを使わずに、接地面にベタ置きした場合は、
その底面だけが上手く振動できない状態になってしまいます。
(左の絵)

一方で、インシュレーターを使用すると、
底面がフリーになり、よりスピーカーにとって好ましい振動パターンになることが多いようです。

経験上、ベタ置きの時に、どことなく詰まったような音や、耳障りな音が出てくる場合は、
しっかりと底面の4隅をインシュレーターで支持してやることで、より開放的で鳴りっぷりの良い音になる事が多いですね。

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そして、次のステップとして、
インシュレーターには振動を制御する効能があります。



素材には、それ自身の固有の振動(減衰)パターンがあり、
それを上手く活用することで、スピーカーの振動、さらにはスピーカーの音色自体をコントロールすることができます。

さらには、構造を最適化して、よりオーディオ的に好ましい振動特性を付与したインシュレーターも、多く販売されています。

この変化の度合いも、想像以上に大きいもので、
低音を豊かにしたり、高域の伸びやかさを付与したりなど、工夫次第ではかなりの変化を狙うことができます。
(ちなみに、測定をしても周波数特性は殆ど変わりません。)

いずれにしても、自身の求める音の方向性、また、機材や接地面の状況により、適切なインシュレーターは変わってくると考えています。

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とはいっても、インシュレーターを使わなくても、
オーディオ的には間違いではありません。

ケーブルのように、使用しない限り音が出せない・・・という事はないですし、
スピーカースタンドのように、正しい設置のために必要・・・という物でもありません。

さらに言えば、理想的な状況であれば、
そもそもインシュレーターなど必要ではないのかもしれません。



完璧なスピーカー、完璧な床があれば、
そもそも、インシュレーターで音や振動を調整するという必要はないでしょう。

ハイエンドオーディオの写真で、機材が床にベタ置きになっているのを見ることがあるのは、
この理想に近い状況を実現しているからなのかもしれません。


でも、我々全員が理想的な状況を手に入れられるわけではありませんよね。

自分の持っている環境・機材で、求める音を出すためのアイテムとして、
振動をコントロールするインシュレーターは非常に有効な手段として働いてくれるはずです。

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例えば、こんな状況。



メタルラックは、それ自身が共振しやすく、
オーディオ機器を載せるには、振動を上手く制御したいところです。

もちろん、ラック自体を変えてしまう手段もあるとは思いますが、
こういった困った状況でこそ、インシュレーターが大きな効果を発揮してくれるでしょう。


他にも、こんな例もあります。



良さげなスピーカースタンドですが、
中身は、木材で作った自作品。

木材は、自然な響きがとても好ましい素材なのですが、
比重が軽いぶん、低音の重量感を出すのは苦手なタイプです。

こういう時には、金属や石材系のインシュレーターを入れてやることで、
音の重心の低さ、パンチ感を出していくことができるはずです。

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いかがでしたでしょうか?

「インシュレーター」は、様々な効能があって、
使用することで音を大きくコントロールできるということ。

一方で、必ず使わなければならないというアイデムではなく、
必要に応じて、求める音に応じて使っていく一つの手段であることも、大切なポイントだと思っています。


次回は、硬貨インシュレーターのキモとなる「音をどう調整するか」についてお話ししようと思います!

新・硬貨インシュレーターの実力(2)

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さて、前回から連載している「新・硬貨インシュレーターの実力」では、
インシュレーターとは?効果・意味とは?という基本的なところから話をしてきました。

今回も、インシュレーターの効能について、書いていこうと思います。

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そもそも、インシュレーターという言葉自体は、
英語の「insulation」、つまり「隔離、絶縁、遮断」という意味から来ていると思われます。


その名の通り、基本的な効果の狙いとしては、
「振動の遮断」にあります。



スピーカーを設置する床などは、スピーカーから出た音波により
絶えず振動をしています。

この外的振動が、スピーカーに流れ込んでしまうと、
繊細な振動(音)を扱うスピーカーの動作、音色を妨げてしまうと考えられます。

そこで、インシュレーターの出番です。
振動を吸収するインシュレーターは、床からの振動をシャットアウトします!!
スピーカーが理想通りの動作ができる、悪影響のない状況を作り出してくれるのです。(イラスト左)

さらに、振動を吸収するインシュレーターは、
スピーカー本体の不要な振動を吸収したり、それが床などに伝達し有害な輻射音とならないよう振動を遮断する効果もあります。(イラスト右)

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というのが、インシュレーターの古典的な考え方です。

確かに、インシュレーター本来の意味からすれば、
「いかに振動を吸収・絶縁するか(=制振)」に焦点が置かれる、というのは間違っていないでしょう。

その結果、「ブチルゴム」「ソルボセイン」といったゴム系材料が重宝され、
レコードのアームに巻き付ける…といった使い方も提案されました。



その一方で、「強すぎる制振は、音楽のニュアンスを失うのではないか?」という考え方が、新しく生まれてきました。

振動を抑える「制振」ではなく、
振動を調和させる「整振」。

この考え方は、「(強すぎる制振は)不要な振動と、音楽に内在する振動を区別なく吸収してしまうのではないか?」といった観点に基づくことが多く、
インシュレーターとして使用する素材には、(ゴム系より制振効果が少ない)木材や金属系材料が使われることが一般的です。

これらはゴム系と比べて、素材固有の音色が強く、制振効果が弱い場合もありますが、
「いかに速く不要振動を逃がし」「外的振動を拾わず」、場合によっては「魅力的な音色を付加できるか」といったことを念頭に、日々素材・構造の両面から検討が行われています。


もちろん、「制振」がダメで「整振」が良いという訳ではありません。
強力に振動を吸収するゴム系素材は、非常に大きな武器になりますし、制振アイテムをどこにどの程度使用するかはユーザーの腕の見せ所だとも言えます。要は適材適所ということですね。

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さて、話を硬貨インシュレーターに戻しましょう。

硬貨は、金属(アルミ、銅、真鍮)でできていますので、
分類としては、「整振」タイプの効能を期待することになります。

しかしながら、硬貨はあくまでも硬貨。
メーカー製のインシュレーターのように、先端素材や音響用の機構を有している訳ではありません。


それゆえに、「硬貨インシュレーターでは効果がなく、メーカー製を選ぶべき」という考え方もあるようです。


しかし、私は硬貨インシュレーターも十分に魅力的である!!と考えています。
次の例はどうでしょうか。


塩と、秘伝のたれ。

秘伝のたれは、焼き肉屋の店主が何代にも渡って改良を重ねてきたもののようです。
これを焼肉にかけたら、さぞかし美味なのは言うまでもないでしょう。
おまけに、この店ならではの歴史や風格を感じられる味わいなので、非の打ち所がありません。


では、塩で食べる焼肉はイマイチなのか?

そんな事はないでしょう。
シンプルな塩だからこその旨味があり、素の肉の風味を何倍にも引き立ててくれます。

さらに言えば、秘伝のたれ のような開発費、ブランドがない分、
ずっと手軽に試すことができるのもポイントだと思います。



硬貨インシュレーターも、私が聴く限りは十分な効果がありました。

紹介したように、メーカー製&硬貨の双方に良い所があるので、
それぞれの拘り、考え方に応じて、インシュレーターを選択し、楽しんでみて欲しいと願っています。

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長大な序章がようやく終わりました。
硬貨インシュレーターの話は、まだまだ続きます(笑)

新・硬貨インシュレーターの実力(3)

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連載でお伝えしている硬貨インシュレーターシリーズ。
第3回となる今回は、1円~500円を使用した実験をお伝えします!

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第2回では、インシュレーターの効果として、
必ずしも「制振」だけでなく、より調和のとれた振動を作り出す「整振」もあることを説明しましたね。

硬貨インシュレーターも、いわば「金属の円盤」であることに過ぎないので、
この独自の響きをいかに使っていくか、がキモとなってきます。



そんなわけで、硬貨インシュレーターの序章として
それぞれの硬貨が「どんなキャラクター」を持っているのか、
を徹底的に調査してみました。


やり方としては非常に単純。
硬貨2枚をぶつけて、その音を測定します。



一枚をクッションの上に置き、
そこに対して二枚目の硬貨を、高さ20cmから硬貨を落とします。

この音をマイクを使って録音し、周波数特性を求めます。


余分な音が入らないよう、クッションを敷いたり、
適切な枚数(最終的に2枚のみ)など、測定条件も試行錯誤しています。



とはいっても、手作業の調査なので、
以下の落下パターンによって、やや結果がブレることも分かっています。



いちばんシンプルな落ち方は、①のパターン。
一度だけ衝突したのちに、すぐにクッションへ硬貨が移動する場合です。

一番、ピュアな音がとれますが、得られる結果に偶然性(衝突のクセ)が乗るようです。


②は、二回衝突してから、クッションへ行くパターン。
二回衝突している分、得られる音圧も高く、比較的好ましい結果が得られました。

③は、何度も衝突して、最終的に二枚の硬貨が重なるパターン。
衝突回数が多く、打撃音によるノイズが乗りやすくSNが低下します。(欲しいのは金属の共鳴音の方です。)


今回は、二回、コインの裏表を変えての測定を行い、
双方の結果と、聴感を合わせて議論を進めます。


周波数特性の見方は、赤線が硬貨の音になります。
黒線はバックグラウンドノイズ。参考までに載せました。

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1円玉
<若木デザインが上>

<数字1が上>


聴感上は「ジリッ」というような音。
金属音というより、接触音というような感じで、あまり硬貨っぽい音ではありません。

特性上は、4~5kHz付近に小さなピークが見られるのみ。
10kHz付近にもブロードなピークがあり、小口径硬貨らしい特性です。

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5円玉
<稲穂が上>

<日本国が上>


聴感上は、「チリイーン」というような音。
お賽銭箱のイメージに一番近い華やかな音。さすがは五円。

特性は、2kHzと8kHzのピークが印象的。
ただ、衝突の状況に応じて、他の強い共振も容易に起こりやすいようです。

700Hzのピークは、落下時に中央の穴から空気が流れる「ポフッ」という音を拾っているのだと思います。

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10円
<平等院鳳凰堂が上>

<数字10が上>


聴感上は「ジィーン」という感じ。
5円よりデッドな響きでしょうか。

5円玉と類似した2.5kHzと8kzHzのピークに加えて、
5~6kHzには小さいながらも鋭い共振も確認されます。

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50円
<菊が上>

<数字50が上>


聴感上は、「リィーン」という音。
1円玉とは違う、共振がメインの軽やかな音ですね。

特性では、他にはない4kHzのピークが目立ちます。
小さなピークでは7kHz、9kHzも特徴的ですが、衝突の状況により音圧の大小が大きく変わるみたいです。

500Hzのピークは、(5円玉と同じく)中央の穴による空気音でしょう。

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100円
<八重桜が上>

<数字100が上>


聴感上は、「トリィン」という音、、かな?
他にはない独特の響きを感じます。

目立った共振ピークはなく、3~10kHzの幅広い帯域の共振が確認されます。
どちらかというと3kHzがメインで、そこから高域に向けて音圧が落ちていく…というのも興味深いですね。

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500円
<桐花葉が上>

<数字500が上>


聴感上は、「ドヂィ」という音。
硬貨の王者(?)を感じさせる、重みのある音です。

特性上は1kHzから5kHzまで右肩上がりに上がる細かな共振と、
7~9kHzにある強い共振が特徴になるでしょうか。
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正直、硬貨のどれもが特色のある音を聴かせてくれて、
測定した甲斐がありました(笑)

今回は、測定系の影響もあると考え10kHz以上は参考特性として捉えましたが、
聴感に重大な影響がありそうな、1~10kHzでも大きな違いが確認されました。


測定結果も多いので、ここでまとめ。
1円「ジリッ」
5円「チリイーン」
10円「ジィーン」
50円「リィーン」
100円「トリィン」
500円「ドヂィ」
うーん、擬音語って難しいなぁ…(汗)

この結果を元に、インシュレーターとしての優劣や、音質についての議論をすることは難しいように思いますが、
なかなか貴重な結果になったのではないかと思っています。


次回は、インシュレーターとして
実際に音を聴いたうえでレポートを書いてみようと思います!

アニソンをどう鳴らすか。

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さて、今日は「ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト」を振り返って、話を進めてみようと思います。



こちらのブログでも紹介したミューズの方舟コンテストは、
自身のスピーカーを、思い思いの楽曲を鳴らしてアピールします。


私もいくつか持参しまして、
例えば、アマンダマクブルームさんの「Portraits」。


そして、Aqoursの「未来の僕らは知ってるよ」。


前者はいわゆる優秀録音なのですが、
後者は、アニソン。それも割とガチなのですw


コンテストでは、良い音で鳴らしてアピールするのが基本なので、
やはり優秀録音系のソースを持参する方が多いです。

そんな中でも、私としては
『好きな音楽を思いっきり聴こう。
 オーディオって、そういうものじゃないの?』
という想いがあり、今回は「ラブライブ!サンシャイン!! 」から1曲をチョイスしました。


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さて、そんなコンテストの休み時間には
そこでこんな質問を頂きました。

「アニソンは、生音、つまり原音が無いですけど、
 どうやって再生音を決めているのですか?」と。


確かに、オーディオは生演奏、楽器の音や声を再現することを主眼にすることが多いので、
(打ち込み音源ゆえに)そもそも生の音が無いアニソンを、
試聴ソースとして選ぶことに違和感を持たれるのかもしれません。


アニソンの鳴らし方については、人それぞれ様々なポリシーがあるでしょう。
私よりずっと長く、深くアニソンを鳴らすことを探求している方を何人も知っています。


そんな中で、アニソン再生に対しての、
私自身の主張としては、

『世界観を再生する』

というものです。


アニメ作品と一概にいえど、本当に様々です。
女子高生の日常ものもあれば、戦争を題材にしたものもあります。

(女子高生が日常で戦車に乗るのもありますがw)


アニソンは、その大半が作品との関連があるもので、
その再生では、
『作品の世界観を、再生音で描けるか』
ということを、私は大切にしています。


もっと端的に言ってしまえば、
アニソンもアニメも、制作スタッフの方がいらっしゃいます。

アニメのOPやED曲、キャラソン、挿入歌、BGM等々、
それらは、制作スタッフが作品に込めた想いを元に出来上がっていきます。

BGMなどでは、作品とは切り離して製作される楽曲も稀にありますが、
それも最終的には、曲と作品と結びつける人がいて、その想いがアニメ作品に反映されてくるでしょう。

そうした『作品への想い』を再生することが、
私の目指すアニソンオーディオだと言えるかもしれません。


声優さんが単独でリリースする、ソロアルバムなども、
彼女(もしくは彼)のバックグラウンドなしには語ることができない1枚となります。

そうした楽曲を再生する際は、
単に歌唱力の多少を評価するような再生音ではなく、
本人の『歌い手としての想い』が伝わるような再生音であって欲しいと、私は思っています。


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もう少し見方を変えると、
クラシックの演奏家に例えることができるかもしれません。

クラシック音楽では、
技量を高め、スコアに忠実な演奏をすることも大切ですが、
その「楽曲が生まれた背景」を勉強することがある、と聞いています。

楽曲の背景を知ることで、
演奏に深みが出たり、自分なりの解釈をもって奏でることができるのでしょう。


CDに記録された情報は、まさに楽譜だと考えています。
それを忠実に再現することは、言うまでもなく大切です。


しかし、
アニソンを単なる「J-POPS」としてでなく、
アニソンとして魅力的に鳴らせるか。

そこには、「HiFi」や「原音再生」では語れない、
もっと奥の深い何か、先の話でいう『想いの再生』という観点なしでは語れない何かが、
とても大切なポイントとしてあるのではないか、と感じることがあります。

そして、それこそが、
スピーカーとしての能力、本領が試されるところでもあり、
アニソン再生の醍醐味なのだと思っています。


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さて、そんな話を質問して下さった方にもお話ししたところ、

「私はロック音楽が好きなのですが、オーディオショップでの試聴では(ロック音楽は)お断りだと言われたこともあり、残念な思いをしたことがあった。
 今日の話は、(HiFi再生とは異なる)新しいオーディオの考え方として、興味深いと思います。」
とおっしゃっていました。


好きな音楽を、楽しく聴く!

オーディフィルは、これからもそんなモットーで、
スピーカー作りに取り組んでいこうと思います。

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