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バスレフ箱部分の「ダクト断面積」について (共鳴管付きバスレフ)

今度の実験は、「共鳴管付きバスレフ」の管断面積を変えてみます。

先日作製したバスレフ箱は、容量が2Lで、ダクト断面積18cm2、ダクト長さ約20cmでした。

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構造としては、このようになっており、
ダクトの断面積を変更することも可能なのです。

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ダクトは木材で制作されていまして、
フロントバッフルを外すと、このように見えます。

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ちょっと色の薄い木材が、ダクトの高さ方向を決めていますので、
今回は高さ30mmと44mmの二種類を用意しました。

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それでは、ダクト断面積を大きく(18cm2→26cm2)して、再測定です!
ユニットは引き続き、ALPINE DLS-108X (振動板面積 約50cm2)です。

<バスレフ部単独>
[軸上1m]
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[ダクト直前]
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[ユニット直前]
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先日(5月2日)と類似した結果なので、あまり細かくは書きませんが、
ダクトの共振周波数が上がって(80Hz→約110Hz)いるのは、ダクト断面積が大きくなったためでしょうか。


<共鳴管付きバスレフ>
[軸上1m]
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[ダクト直前]
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[ユニット直前]
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5/2の結果(ダクト断面積18cm2)と比較すると、今回の26cm2の場合は
聴感上は、やや低音量感が減少するものの、音の透明度は向上したかな?といった感じです。

軸上1mの測定では、100Hz以下の帯域が6dBほど高くなっています。聴感とは異なり、ダクト断面積を大きくしたことにより低音域の音圧向上が確認できました。

ダクト開口部特性では、100Hz以下の音圧が5/3の測定結果と比べて小さくなっていることが分かります。これは、ダクトの共振周波数が上にシフトしたことによるのでしょう。

ユニット直前特性は5/3と比べて、若干90Hzのディップが小さいような気がしますが、3dB程度の差異のみで誤差範囲でしょう。



断面積の増加により、ダクト共振周波数の上昇があったのは確かなようです。
それにより、共鳴管に送り込まれる位相が変化した為か、軸上1m特性では80Hzが上昇する結果となりました。

この辺は共鳴管長さとも関わってくるので、ちょっと複雑な話になりそうですが、この帯域の増減は低音量感に大きな影響を及ぼすので、設計段階から位相特性に注意する必要があるでしょう。


次回は、共鳴管付きバスレフの最終章として、「まとめ」を書きたいと思います。

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