先日製作した「共鳴管付きバスレフ(BS-WT)」の報告です。
まずは、小箱単独(容量 約6L)から。つまり、ブックシェルフ型部分だけですね。
これは共振周波数が80Hzのバスレフ箱になります。
軸上1m
ユニット直前
ダクト直前
インピーダンス特性(参考)
聴感上は、残念ながら低音不足でした。
軸上1m特性を見ても、150Hzからストンと落ちてしまっています。
ダクトで増強される予定の80Hz付近にはピークがありますが、その音圧は小さいです。
ユニット直前の音圧を見ると、ユニットの特性(f0=120Hz, Q0=0.8)に基づく低音減少があります。そして、バスレフダクト共振に基づく80Hzのディップも確認できますね。
一方で、ダクト直前の特性では、80Hz〜150Hzまで幅広いピークがあります。
これは、共振の強度が極めて弱いためで、基本的に80Hzが共振周波数と考えてよいでしょう。
ちなみに、インピーダンス特性はこんな感じです。
検出抵抗が4.2Ωだったりと不完全な測定系なので、参考程度にしておくべきでしょう。
では、これに共鳴管を加えると・・・
軸上1m
ユニット直前
ダクト直前
インピーダンス特性(参考)
聴感上は、残念ながら低音不足に輪をかけたようになってしまいました。
前段となるバスレフは(やや伸びを犠牲にしても)十二分な低音量感が必要なのだと思います。
軸上1mの特性を見ると、100Hz以下のピークがブロードになり、幅広い帯域で低域増強効果が出ていることが分かります。
低域下端は、音響管長(約1.8m)の一次共振(47Hz)に基づいているようにも見えます。
ユニット直前の特性では、90Hzに大きなディップがありますが、
その大きさは(バスレフ単独と比べて)若干大きくなっています。
一番大きな違いは、ダクト出口の特性です。
やはり共鳴管らしい大きなピークディップがありますね。
このピークの位置を読むと、90Hz, 150Hz, 200Hz, 280Hz, 340Hz, 410Hz でしょうか。
音響管は約1.8mなので、想定される共鳴周波数は
片開管で47Hz,141Hz、両開管なら94Hz,188Hz になるはずです。
しかし、実測されたのは大きく違う値となりました。
原因として考えられるのは、共鳴管の形状です。
普通の共鳴管は、「J」や「U」の形となる一回折り返し形状ですが、
今回の共鳴管は渦を巻くような複雑な形状です。
今まで、3倍、5倍、7倍振動…と続くと思っていましたが、
もしかしたら、折り返しに応じて開口部の高域特性が決まっているのかもしれません。
なんか複雑な結果になってしまいましたが、
「バスレフ+共鳴管」という組み合わせでは、共鳴管特性が強く出るものの、単純な共鳴管と比べて高倍振動が抑えられるようです。
ただ、聴感上での低音質感は今回の実験では確認できませんでした。
次回は、もう一つのタイプの箱をテストします。
まずは、小箱単独(容量 約6L)から。つまり、ブックシェルフ型部分だけですね。
これは共振周波数が80Hzのバスレフ箱になります。
軸上1m
ユニット直前
ダクト直前
インピーダンス特性(参考)
聴感上は、残念ながら低音不足でした。
軸上1m特性を見ても、150Hzからストンと落ちてしまっています。
ダクトで増強される予定の80Hz付近にはピークがありますが、その音圧は小さいです。
ユニット直前の音圧を見ると、ユニットの特性(f0=120Hz, Q0=0.8)に基づく低音減少があります。そして、バスレフダクト共振に基づく80Hzのディップも確認できますね。
一方で、ダクト直前の特性では、80Hz〜150Hzまで幅広いピークがあります。
これは、共振の強度が極めて弱いためで、基本的に80Hzが共振周波数と考えてよいでしょう。
ちなみに、インピーダンス特性はこんな感じです。
検出抵抗が4.2Ωだったりと不完全な測定系なので、参考程度にしておくべきでしょう。
では、これに共鳴管を加えると・・・
軸上1m
ユニット直前
ダクト直前
インピーダンス特性(参考)
聴感上は、残念ながら低音不足に輪をかけたようになってしまいました。
前段となるバスレフは(やや伸びを犠牲にしても)十二分な低音量感が必要なのだと思います。
軸上1mの特性を見ると、100Hz以下のピークがブロードになり、幅広い帯域で低域増強効果が出ていることが分かります。
低域下端は、音響管長(約1.8m)の一次共振(47Hz)に基づいているようにも見えます。
ユニット直前の特性では、90Hzに大きなディップがありますが、
その大きさは(バスレフ単独と比べて)若干大きくなっています。
一番大きな違いは、ダクト出口の特性です。
やはり共鳴管らしい大きなピークディップがありますね。
このピークの位置を読むと、90Hz, 150Hz, 200Hz, 280Hz, 340Hz, 410Hz でしょうか。
音響管は約1.8mなので、想定される共鳴周波数は
片開管で47Hz,141Hz、両開管なら94Hz,188Hz になるはずです。
しかし、実測されたのは大きく違う値となりました。
原因として考えられるのは、共鳴管の形状です。
普通の共鳴管は、「J」や「U」の形となる一回折り返し形状ですが、
今回の共鳴管は渦を巻くような複雑な形状です。
今まで、3倍、5倍、7倍振動…と続くと思っていましたが、
もしかしたら、折り返しに応じて開口部の高域特性が決まっているのかもしれません。
なんか複雑な結果になってしまいましたが、
「バスレフ+共鳴管」という組み合わせでは、共鳴管特性が強く出るものの、単純な共鳴管と比べて高倍振動が抑えられるようです。
ただ、聴感上での低音質感は今回の実験では確認できませんでした。
次回は、もう一つのタイプの箱をテストします。