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共鳴管型スピーカーW-toneと、FOSTEX FE103M。

2012年3月4日に書いた日記では、
共鳴管型スピーカー「W-tone」のユニットを「ALPINE DLS-108X」から「FOSTEX FE103M」へ変更したことを書きました。
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/f92dd779eb86c73d43ef8afedb452426

しかし、この状態ではホーン開口部の特性に大きなディップが確認され、貧相な低音量感に拍車をかける形となってしまいました。
(↓管開口部特性。図中赤丸部)
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これは、管端から30cm程離れたところにユニットが取り付けてある為でです。
そこでユニット位置を管端に移動することで、ディップの解消を狙いました。

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(左がbefore。右がafter。)

写真では、こちらが施工前。

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以前のユニット取付位置に板を貼り付け、
その下(内部では管端)に、ユニットを取り付けます。

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それでは、測定結果を。

軸上1m
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ユニット直前
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開口部
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インピーダンス特性(測定ミス?)
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まず、軸上1m特性は施工前と余り変化はなく、150Hz程度までフラットで、そこからストンと落ちた後、だらだらと40Hz付近まで伸張しているのが分かります。

ユニット直前は、施工前後で殆ど違いが分かりません。ディップの位置から、共振周波数が35Hzと110Hzだと分かりますね。

管開口部の特性では、施工前後で大きな差がありました。
以前あった180Hz付近の大きな谷は消え去り、500Hz付近から40Hz付近まで綺麗に山が並んでいる様子が分かります。これはユニットが管端に移動したことによる効果でしょう。

インピーダンス特性は、やや不完全な測定系だったため参考程度なのですが、
40Hz、110Hz、180Hz、240Hz、300Hzにディップが確認され、これらは管開口部特性の山(=共振)と上手く対応させることができますね。


音としての変化ですが、なかなか好感触でした。気になっていた低音の細さが和らぎ、バランスは上々です。重低音も感じられ、共鳴管として成功しているようです。

一方で、「重低音まで豊かな低音量感」と言うまでには至らず、やはり低音不足が気になります。壁に近づけた位置で使用すれば、なんとか誤魔化せるかなぁ〜という感じです。

さらに、ユニットが管(断面積175cm2、振動板の約3.5倍)をドライヴできていないようで低音に重ったるさが散見されます。共鳴管方式は低音の軽さが利点なので、これでは幻滅ですね。

この辺は、FE103Mと共鳴管型の「相性の限界」みたいなもので、改善するのは難しそうです。改善策としては、ユニットをTangBandやFOSTEXの新FFシリーズのような量感を稼ぎやすいタイプにするか、FE103Mのためにバックロードホーン箱を用意するかでしょう。


次回は、ユニットをFE103M(10cmフルレンジ)から、FE168EΣ(16cmフルレンジ)に変更して、より強力に共鳴管をドライヴしてみます!

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