先日、コイズミ無線で開かれた試聴会に行ってきました。
講師は、お馴染みの浅生氏。
今回は、ダブルバスレフ箱を試聴する事ができました。
ダブルバスレフというと、長岡先生時代から沢山の作例があり、
図中左のように、第一室と比較して大きな容量をもつ第二室を備えた形になります。
この場合、中低域は第一ダクトが、最低域を第二ダクトが担当します。
第一ダクトの共振周波数は(主に)第一室の体積から求め、第二ダクトの共振周波数は箱内部の総容量を用います。
その一方で、
今回試聴した2機種は、それらとは違った設計となっています。
図中右に示すように、第一室と第二室の大きさがほぼ等しくなっています。
第一ダクトは最低域を担当し、第二ダクトが中低域を担当します。
このとき、第一ダクトの共振周波数は箱内部の総容量から。第二ダクトの共振周波数は第二室のみの体積から算出します。
(詳細はStereo誌 2012年4月,5月号を参照)
私はこの方式は欧米でメジャーだと思っていたのですが、
浅生氏は「元フォスター電機の技術者 N 氏が数年前に提唱した方式」だと言っていました。
まず、一作目は10cmフルレンジ FE103E(n?)を使ったスピーカーです。
これは、浅生氏が自宅でサラウンド用(?)に使っているとのことでした。
奥行は小さく、コンパクトな筐体です。
ダクトの共振周波数は、それぞれfd1=65Hz, fd2=160Hzに設定。
この方式の場合、第一ダクトの断面積は振動板の35%程度、第二ダクトは振動板の85〜115%程度が良いとのこと。特に、第二ダクトの面積を非常に大きくすることで、第一ダクトの重低音を減衰させずに放出できると言っていました。
音は、正直ちょっと微妙でした(汗)
確かに50Hz程度の重低音も出ているのですが、「ブオーッ」という不思議な音で、音楽と連動してくれません。また、FE103Enの張り出す中高域に対して200Hz以下の低域音圧がかなり不足しているようです。
その一方で、単純なバスレフとは違うメリットがあるのは明らかだったので、ユニットをTangBandなどに交換することで、適切なバランスが得られるかなぁ〜と思いました。
そして、本命。FW168HRとT250Dの組み合わせです。
図面などの詳細はstereo誌 2012年4月,5月号に掲載されるので、そちらをご覧下さい!
中は二分割されていて、ブックシェルフ型ながら凝った作りになっています。
浅生氏 曰く、ダクトの出口をユニットに近づけることで中低域の(干渉による?)ディップを減らすことができるとか。
こちらは、圧倒的な音質。
ユニットの能力もさることながら、他を圧倒する低域のスピード感が得られていました。バチンと引き締まった低音ながら、重低音域まで量感豊かに伸張しています。
FW168HRを聴くのは三回目になりますが、これだけ「量・質・伸び」を表現できるユニットだとは思いませんでした。
この作品の場合、16cmウーハーのダブルバスレフなのに
fd1を48Hz、総容量を27L程度と、あまり欲張った設計にしていないのが成功したのかな?と思いました。
つい「容量を大きくして、fdを下げて、低域を稼いでやろう!」と思ってしまいがちですが、やはり適度にするのが良さそうです。
試聴会後半は、浅生氏のソフトを聴いたりしました。
今回の試聴会は、新作ユニットなどはありませんでしたが、
非常に興味深いエンクロージュアを聴くことができて、大満足のカノン5Dでした。
講師は、お馴染みの浅生氏。
今回は、ダブルバスレフ箱を試聴する事ができました。
ダブルバスレフというと、長岡先生時代から沢山の作例があり、
図中左のように、第一室と比較して大きな容量をもつ第二室を備えた形になります。
この場合、中低域は第一ダクトが、最低域を第二ダクトが担当します。
第一ダクトの共振周波数は(主に)第一室の体積から求め、第二ダクトの共振周波数は箱内部の総容量を用います。
その一方で、
今回試聴した2機種は、それらとは違った設計となっています。
図中右に示すように、第一室と第二室の大きさがほぼ等しくなっています。
第一ダクトは最低域を担当し、第二ダクトが中低域を担当します。
このとき、第一ダクトの共振周波数は箱内部の総容量から。第二ダクトの共振周波数は第二室のみの体積から算出します。
(詳細はStereo誌 2012年4月,5月号を参照)
私はこの方式は欧米でメジャーだと思っていたのですが、
浅生氏は「元フォスター電機の技術者 N 氏が数年前に提唱した方式」だと言っていました。
まず、一作目は10cmフルレンジ FE103E(n?)を使ったスピーカーです。
これは、浅生氏が自宅でサラウンド用(?)に使っているとのことでした。
奥行は小さく、コンパクトな筐体です。
ダクトの共振周波数は、それぞれfd1=65Hz, fd2=160Hzに設定。
この方式の場合、第一ダクトの断面積は振動板の35%程度、第二ダクトは振動板の85〜115%程度が良いとのこと。特に、第二ダクトの面積を非常に大きくすることで、第一ダクトの重低音を減衰させずに放出できると言っていました。
音は、正直ちょっと微妙でした(汗)
確かに50Hz程度の重低音も出ているのですが、「ブオーッ」という不思議な音で、音楽と連動してくれません。また、FE103Enの張り出す中高域に対して200Hz以下の低域音圧がかなり不足しているようです。
その一方で、単純なバスレフとは違うメリットがあるのは明らかだったので、ユニットをTangBandなどに交換することで、適切なバランスが得られるかなぁ〜と思いました。
そして、本命。FW168HRとT250Dの組み合わせです。
図面などの詳細はstereo誌 2012年4月,5月号に掲載されるので、そちらをご覧下さい!
中は二分割されていて、ブックシェルフ型ながら凝った作りになっています。
浅生氏 曰く、ダクトの出口をユニットに近づけることで中低域の(干渉による?)ディップを減らすことができるとか。
こちらは、圧倒的な音質。
ユニットの能力もさることながら、他を圧倒する低域のスピード感が得られていました。バチンと引き締まった低音ながら、重低音域まで量感豊かに伸張しています。
FW168HRを聴くのは三回目になりますが、これだけ「量・質・伸び」を表現できるユニットだとは思いませんでした。
この作品の場合、16cmウーハーのダブルバスレフなのに
fd1を48Hz、総容量を27L程度と、あまり欲張った設計にしていないのが成功したのかな?と思いました。
つい「容量を大きくして、fdを下げて、低域を稼いでやろう!」と思ってしまいがちですが、やはり適度にするのが良さそうです。
試聴会後半は、浅生氏のソフトを聴いたりしました。
今回の試聴会は、新作ユニットなどはありませんでしたが、
非常に興味深いエンクロージュアを聴くことができて、大満足のカノン5Dでした。