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次世代モアイ「金次郎」の試聴会に行ってきました。

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先日、コイズミ無線で行われた「金次郎(炭山アキラ氏製作)」の試聴会に行ってきました。




会場は既に満員で、モアイの人気っぷりを感じさせます。




まずは、長岡氏が作った「モアイ(SS-66)」の説明から始まりました。

モアイの特徴はいろいろあるのですが、その中でも重要なのは4Ωウーハーの並列接続です。
4ΩのFW168を並列で使うことで、FE168Σの能率と同程度の低音再生を可能にしていました。

しかし、その後FW168はFW168Nへリニューアルされました。能率は向上したものの、インピーダンスも4Ωから8Ωへと上昇したのです。
このFW168Nで作ったモアイの音に対しては、浅生氏「やや低音がでない。」、炭山氏「意外といける」といった感じで、好みによって評価が分かれるようです。



(Analog誌 vol.34(2011年Winter)より)
そんな中、炭山氏が発表した「金次郎」は、FW168HRを二発使うという構成です。
炭山氏は「能率を稼ぎたかったので、FW168NではなくFW168HRを使った。そして、ユニットをバッフル側へ持ってきたのも能率のため。」とのことでした。
ウーハーを前側へ持ってきたのは、ルックス的にも大成功だと思います。



実際に聴いてみると、まずFE163En-Sの音が前面に出てきます。そこにFW168HRの高品位な200Hz前後の低音がぶ厚く被さってくるイメージでした。
音のスピード感は素晴らしく、フルレンジ一発の良さを生かしたまま、ワイドレンジに拡張できていると感じました。そして、FW168HRを小容量箱に入れたことで締まりのある質感豊かな低音が得られていました。

一方で、200Hz前後がぶ厚いのに、100Hz以下の量感が不足気味なのが気になりました。バスレフ共振周波数はそのままで下部箱容量を1.2〜1.5倍にすれば深い重低音が再生できるようになるかな?と思います。


比較対象として用意されたのが、浅生先生のAS2010Hです。
FW208N、FE108EΣ、T90Aという組み合わせです。


(写真はstereo誌2007年7月号より)

(試聴会は途中で帰ったので、あまりゆっくり聴いていないのですが…)
こちらは、超低域まで十分に伸張したサウンドが印象的でした。しっかりとダンプされた、マルチウェイならではの綿密なサウンドですね。「金次郎」のフルレンジっぽい音とは対照的で、面白かったです。



この二つを試聴して思ったのですが、
この日聞いたサウンドは、以前に「FE163En-S×バックロード」の試聴会で聴いた二人の作品のイメージに近いんですよね。
自作スピーカーには部品のクオリティや、各部の設計が大切なのはもちろんですが、最終的に音を決めるのは「製作者本人」なんだなぁ〜と感じた試聴会でした。

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