連載しているサブウーハーの試作記、今回は「試作5号機」の紹介です。
前回の試作4号機(※実際は4.5号機)で、かなり音質は良くなってきましたが、
エンクロージュア内部の定在波を消せずに苦労していました。
(試作4号機)
そこで今回の5号機では、ユニットの装着位置を 箱の中央にして、
定在波を軽減すること狙います。
※ユニット位置と定在波の関係は、前回の記事を参照
ウーハーの装着位置を変えた効果は非常に大きく、
測定でも、はっきりと違いを確認することができました。
こちらは、試作4号機の測定結果。
このグラフは、時間ごとに変化する周波数特性を記録したものです。
エンクロージュア内部の定在波(残響音)は、より手前側に描かれます。
200Hz~500Hzに、定在波由来のピークがあることが分かりますでしょうか。
この帯域の残響は、100Hzの倍音に相当し、低音の質感を大きく損ねてしまします。
また、「吸音材」ではなかなか消すことができないため、とても厄介な存在です。
そして、こちらが試作5号機の測定結果。
先ほどのような、定在波由来のピークが無いことが分かりますでしょうか。
聴感上でも非常に大きな効果があり、
極めて透明度が高く、ダイナミックな低音が得られたことを記しておきます。
そして、最後の微調整(?)として、
エンクロージュア容量を31Lから24Lに削減しました。
↑ 完成後に丸ノコで裁断。
バスレフ型スピーカーでは、エンクロージュアの容量がダクトの効きを左右する重要なファクターになっています。
参考:「講談社 新装版 世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーをつくる」
小さすぎる容量は、ダクトの効きが悪く、また背圧の影響をスピーカーユニットが大きく受けるために好ましくありません。
その一方で、大きすぎる容量は空気の弾性(上記の図のバネ部分)を著しく弱くしてしまい、ダクトからの放射音のダンピングが低下してしまいます。
リジッドで忠実な低音再生のためには、大きすぎず、小さすぎずの適切なエンクロージュア容量の設定が大切なのです。
奥行は、わずか24cm。
小型スピーカーと殆ど変わらないサイズ感で、充実の超低音再生を可能にするサブウーハーが完成しました!
サイン波を入力すれば、25Hzまでしっかりとしたレスポンスを聴かせてくれます。
しかし、それは本作の特徴の一つにすぎません。
現在、この試作5号機を2ヵ月近く聴いていますが、
全く不満のない性能で、ハイスピードな低音を満喫しています。
メインスピーカーにしっかり追従する、スピード感のある低音。
それだけに留まらず、質・量・伸び、その全てにおいてメインスピーカーを凌駕することが、本作の最大の魅力だと考えています。
サブウーハーは使いこなしが大切な製品でもあるので、
2021年6月の製品化の際には、丁寧な調整マニュアルを用意したいと思っています。
サブウーハー「SW-1」商品ページはこちら。
このサブウーハーを皆さまの環境に届けられることを、楽しみにしています!
前回の試作4号機(※実際は4.5号機)で、かなり音質は良くなってきましたが、
エンクロージュア内部の定在波を消せずに苦労していました。
(試作4号機)
そこで今回の5号機では、ユニットの装着位置を 箱の中央にして、
定在波を軽減すること狙います。
※ユニット位置と定在波の関係は、前回の記事を参照
ウーハーの装着位置を変えた効果は非常に大きく、
測定でも、はっきりと違いを確認することができました。
こちらは、試作4号機の測定結果。
このグラフは、時間ごとに変化する周波数特性を記録したものです。
エンクロージュア内部の定在波(残響音)は、より手前側に描かれます。
200Hz~500Hzに、定在波由来のピークがあることが分かりますでしょうか。
この帯域の残響は、100Hzの倍音に相当し、低音の質感を大きく損ねてしまします。
また、「吸音材」ではなかなか消すことができないため、とても厄介な存在です。
そして、こちらが試作5号機の測定結果。
先ほどのような、定在波由来のピークが無いことが分かりますでしょうか。
聴感上でも非常に大きな効果があり、
極めて透明度が高く、ダイナミックな低音が得られたことを記しておきます。
そして、最後の微調整(?)として、
エンクロージュア容量を31Lから24Lに削減しました。
↑ 完成後に丸ノコで裁断。
バスレフ型スピーカーでは、エンクロージュアの容量がダクトの効きを左右する重要なファクターになっています。
参考:「講談社 新装版 世界でただひとつ自分だけの手作りスピーカーをつくる」
小さすぎる容量は、ダクトの効きが悪く、また背圧の影響をスピーカーユニットが大きく受けるために好ましくありません。
その一方で、大きすぎる容量は空気の弾性(上記の図のバネ部分)を著しく弱くしてしまい、ダクトからの放射音のダンピングが低下してしまいます。
リジッドで忠実な低音再生のためには、大きすぎず、小さすぎずの適切なエンクロージュア容量の設定が大切なのです。
奥行は、わずか24cm。
小型スピーカーと殆ど変わらないサイズ感で、充実の超低音再生を可能にするサブウーハーが完成しました!
サイン波を入力すれば、25Hzまでしっかりとしたレスポンスを聴かせてくれます。
しかし、それは本作の特徴の一つにすぎません。
現在、この試作5号機を2ヵ月近く聴いていますが、
全く不満のない性能で、ハイスピードな低音を満喫しています。
メインスピーカーにしっかり追従する、スピード感のある低音。
それだけに留まらず、質・量・伸び、その全てにおいてメインスピーカーを凌駕することが、本作の最大の魅力だと考えています。
サブウーハーは使いこなしが大切な製品でもあるので、
2021年6月の製品化の際には、丁寧な調整マニュアルを用意したいと思っています。
サブウーハー「SW-1」商品ページはこちら。
このサブウーハーを皆さまの環境に届けられることを、楽しみにしています!