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インシュレーター製作記 1

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「硬貨インシュレーター」の連載も一段落したところで、
もっと上を目指す、オリジナルインシュレーターを製作してみようと思います。

硬貨の中でも「5円玉」は、
真鍮素材の密度(8.5g/cm3)やその響きゆえに、
単体で使用しても、なかなか良いインシュレーターとなってくれました。


(5円玉の共振音特性)

さらに、銅箔をサンドイッチすることで、
より癖のないインシュレーターを作ることができています。







そこで今回は、
「5円玉」の素材となる真鍮材をつかって、様々な実験に挑戦してみます。




インシュレーターの試聴は、定番のメインシステム。


無垢の桧スピーカー「PR-83Sol」の足元にインシュレーターを設置して、
その音色を聴いていきます。



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まずは、ざっくりと大きさ違いを聴き比べてみましょう。



真鍮材の厚みは10mm。直径を20、30、40mmと用意してみます。
2枚の真鍮円板の間には、0.3mm厚(20×20mm程度)の銅板を挟みました。


まず、「5円玉硬貨」と比べると、
どれも音の芯の強さや、低音の力感が優れていることに驚かされます。

やはり、しっかりとした物量(厚み)があることのメリットは大きいようですね。


真鍮材のサイズ違いでは、
大きい方が、低音が出やすく、音も落ち着く傾向です。
一方で、小さい方は、よりナチュラルで癖が少なく、音の表情も豊かでした。
(サンドイッチ構造でなく、円板だけで試聴しても同様の傾向でした。)



単純なサイズ違いでは、それぞれの「設置面積」や「加圧」の具合が異なってくるために、
必ずしも大きい方が優れているとは言えない結果となったのだと思います。

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次は、サンドイッチする板の「サイズ」。
小さい物は10×10mm。大きいものは、φ20円板からはみ出す20×30mmとしてみました。



小さくすると、銅の物量が減ってしまうためか、低音が出にくくなりました。
スパイク構造に近くなるので、その効果も期待しましたが、雑味の低減感は余り出てきません。
(今までの経験では、金属スパイク×金属スパイク受けで凄い制振される…という印象は持っていません。)

逆に、円板からはみ出すほど大きくすると、
銅の付帯音、具体的には中域に癖っぽさが乗ってしまいます。
ヒラヒラした構造部分があることで、振動が発散されるかと思いきや、むしろ共振を拾ってしまいました。残念。


イメージで書くと、こんな感じでしょうか。

まずは、無難に円板と同等ぐらいの銅箔サイズで進めていくのが良さそうです。

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次は「厚さ」です。
0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.5mmと、4段階の厚みを比較してみます。



0.1mmは、ソフトで滑らかな風合いの音ですね。銅の固有音が少ないのは良いのですが、真鍮の野暮ったい響きを打ち消しきれてないようにも感じました。

0.5mmにすると、低音の力感や、レンジ感などが出てきて、銅素材の音を強く感じるようになります。やや重ったるい音になることもあるので、この辺は塩梅を見つけるのがコツのようですね。



厚みのコントロールは、思った以上に音色調整がしやすいな~といった印象を抱きました。
現状では、0.3mm厚が良さそうにも感じましたが、組み合わせる素材・構造次第で最適値は変わりそうです。

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こうした実験を繰り返していくと、
硬貨よりも、帯域バランスに優れ、癖も少なく、
かつ情報量や音場感をしっかり引き出すことができるインシュレーターを狙うことができそうだ、という感触を持っています。

そもそも、硬貨インシュレーターでもインシュレーター無しに比べたら大きく改善されていたので、
しっかりと作り込んだインシュレーターの威力の大きさを改めて実感しています。



一方で、組み合わせる部品の数は、まさに膨大。

既に、
円板サイズ:3種類
銅箔サイズ:5種類
銅箔厚み:4種類
なので、
60通りです...orz

そして、「真鍮円板」の代わりに、
薄い「真鍮 箔 」を使うサンドイッチの方法もありますので、、、



これらを一つ一つ聴いていくのは、かなり大変な作業になっています(汗)


インシュレーターというのは、そもそも「音質が向上」しないと意味がない代物ですので、
ここは時間と手間をかけて、しっかりやっていきたいところです。


また進捗があったら、このブログで紹介しようと思いますので、お楽しみに!

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