硬貨インシュレーターの新章も、いよいよ第五回。
硬貨だけでなく、素材の複合化でさらなる高音質を狙っていこうと思います!
さて、前回の試聴では「1円」「5円」「10円」が、それぞれ良い音を聴かせてくれました。
「1円」はアルミ。
「5円」は真鍮(黄銅)。
「10円」は銅。
それぞれ、代表的な金属素材なので分かりやすいですね。
どれも良さがある一方で、素材固有の癖も散見されました。
そこで、異種素材のハイブリッドを試みます!
・・・というのは、前回の「硬貨インシュレーター」で実験済みでした。
硬貨同士を単純に重ねるだけでは、それぞれの癖が無くなることはなく、
むしろ重ねたことによる「音の詰まり感」が顕著になってしまう、という結果でした。
----------------------------------------------
そこで今回は、
厚みを変えた素材のハイブリッドを試みます。
主役は、音色感と低音の重量感に優れる5円玉!
それと、【アルミ箔】をハイブリッドさせます。
どうして、アルミ箔なのか?という点ですが・・・
アルミでできた「1円玉」は、スッキリと伸びやかな高音が特徴的です。
そこで、「5円玉」のモッサリとロールオフする高域に対して、アルミの音が良いスパイスになってくれるのでは?という狙いがあります。
今回は、2枚の5円玉でアルミ箔を挟んで試聴を行います。
(写真では少しずらしていますが、実際はキレイに重なるように重ねています。)
いざ試聴をしてみると、予想は的中!
5円玉の温かみのあるリッチな音質を引き継ぎながら、
高音の伸びやかさをアルミが適度に補強してくれています。
特に、5円玉単発だと音場表現が抑制気味で、
POPSを聴くとダイナミックさに欠けるかな?と思う時がありましたが、
アルミ箔を入れることで、しっかりと澄み切った音場・空間が表現されました。
1円玉を重ねたときは、1円玉の個性が強すぎたのですが、
アルミ箔は厚みが薄いためか、適度な効果として機能してくれました。
アルミ箔は、どこの家庭にもある材料かと思いますので、
ぜひ5円玉と併せて使ってみることをお勧めします。
-------------------------------------------
こうなってくると、さらに上を見てみたくなるものです(笑)
そこで、用意したのがこの材料。
銅箔、アルミ箔、真鍮箔の三種類です。
ここからは、家庭にある材料ではありませんね(汗)
これらも同じように、2枚の5円玉にそれぞれ挟んで試聴してみました。
まずは、アルミ箔(0.3mm厚)。 <5円玉でサンドイッチしての試聴>
先ほどの家庭用アルミ箔(厚さ0.01mm)とは異なり、
厚さが0.3mmあるしっかりとした質感のものです。
しかし、こちらは家庭用アルミ箔と大差ありませんでした。
気持ち音の芯が強くなったかな?とも思いますが、アルミ特有の高域の強調感も強くなり一長一短のようです。
次に、銅箔(0.3mm厚)。 <5円玉でサンドイッチしての試聴>
ぐっと音の重心が下がり、非常に好印象です。
音の存在感が増しつつ、音の曇りはしっかり低減されています。
銅素材の10円玉は、単発で聴くと真面目でやや硬質感のある音でしたが、
銅箔として5円とハイブリッドすると、5円玉の強すぎる響き感を適度に抑制しつつ、厚みが薄いために銅由来の硬質さも抑えられるというメリットがありました。
ラストは、真鍮箔(0.3mm厚)。 <5円玉でサンドイッチしての試聴>
予想はしていたのですが、単に真鍮の響きが強くなるだけで、メリットは感じられませんでした(汗)
空間のエコー感が強くなり、モヤツキも増加傾向。
既に5円玉が2枚重ねになっているのも相まって、癖がだいぶ強くなってしまったようです。
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と、こんな感じで、
5円玉に「銅箔」をサンドイッチしたハイブリッド構造で好ましい効果を確認することができました!
ちなみに、この銅箔、
0.2mm以下だと、銅の効果が弱く、ややモヤついた印象に、
0.5mm以上だと、銅の効果が強すぎで、中域に硬質さが出てきてしまうので、
0.3mmという厚みが一番ベストでした。
さらに、上下の5円玉からはみ出している部分の面積が大きすぎると、
銅箔の共振ゆえの癖(中~高域の誇張感)が出てきてしまうので、できるだけ丁寧に円形(少なくとも8角形など)にカットするのが良さそうです。
この、5円玉×銅箔インシュレーターは、
金属素材でありながら、キンキンとした金属付帯音がなく、
音の重心の低さによる低音の押し出し感の向上するというメリットが得られます。
さらには、自然な高域の伸びによる、ボーカル帯域の表現力が素晴らしい、など、
非常に優秀なインシュレーターとして仕上がりました!
なお、このハイブリッド硬貨インシュレーターを製作される際は、
絶対に接着しないよう留意下さい。
法律で貨幣の加工・改変は禁止されており、
不可逆な加工は避けるよう、注意すべきです。
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さて、次回は、この硬貨インシュレーターの経験をいかして、
硬貨という枠を取り払い、さらに優れた性能をもつ、
インシュレーターの製作に挑戦してみようと思います!
既に、数十種類もの試作品の試聴を終えていて、
だいぶノウハウもたまってきたので、ぜひお楽しみに♪
硬貨だけでなく、素材の複合化でさらなる高音質を狙っていこうと思います!
さて、前回の試聴では「1円」「5円」「10円」が、それぞれ良い音を聴かせてくれました。
「1円」はアルミ。
「5円」は真鍮(黄銅)。
「10円」は銅。
それぞれ、代表的な金属素材なので分かりやすいですね。
どれも良さがある一方で、素材固有の癖も散見されました。
そこで、異種素材のハイブリッドを試みます!
・・・というのは、前回の「硬貨インシュレーター」で実験済みでした。
硬貨同士を単純に重ねるだけでは、それぞれの癖が無くなることはなく、
むしろ重ねたことによる「音の詰まり感」が顕著になってしまう、という結果でした。
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そこで今回は、
厚みを変えた素材のハイブリッドを試みます。
主役は、音色感と低音の重量感に優れる5円玉!
それと、【アルミ箔】をハイブリッドさせます。
どうして、アルミ箔なのか?という点ですが・・・
アルミでできた「1円玉」は、スッキリと伸びやかな高音が特徴的です。
そこで、「5円玉」のモッサリとロールオフする高域に対して、アルミの音が良いスパイスになってくれるのでは?という狙いがあります。
今回は、2枚の5円玉でアルミ箔を挟んで試聴を行います。
(写真では少しずらしていますが、実際はキレイに重なるように重ねています。)
いざ試聴をしてみると、予想は的中!
5円玉の温かみのあるリッチな音質を引き継ぎながら、
高音の伸びやかさをアルミが適度に補強してくれています。
特に、5円玉単発だと音場表現が抑制気味で、
POPSを聴くとダイナミックさに欠けるかな?と思う時がありましたが、
アルミ箔を入れることで、しっかりと澄み切った音場・空間が表現されました。
1円玉を重ねたときは、1円玉の個性が強すぎたのですが、
アルミ箔は厚みが薄いためか、適度な効果として機能してくれました。
アルミ箔は、どこの家庭にもある材料かと思いますので、
ぜひ5円玉と併せて使ってみることをお勧めします。
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こうなってくると、さらに上を見てみたくなるものです(笑)
そこで、用意したのがこの材料。
銅箔、アルミ箔、真鍮箔の三種類です。
ここからは、家庭にある材料ではありませんね(汗)
これらも同じように、2枚の5円玉にそれぞれ挟んで試聴してみました。
まずは、アルミ箔(0.3mm厚)。 <5円玉でサンドイッチしての試聴>
先ほどの家庭用アルミ箔(厚さ0.01mm)とは異なり、
厚さが0.3mmあるしっかりとした質感のものです。
しかし、こちらは家庭用アルミ箔と大差ありませんでした。
気持ち音の芯が強くなったかな?とも思いますが、アルミ特有の高域の強調感も強くなり一長一短のようです。
次に、銅箔(0.3mm厚)。 <5円玉でサンドイッチしての試聴>
ぐっと音の重心が下がり、非常に好印象です。
音の存在感が増しつつ、音の曇りはしっかり低減されています。
銅素材の10円玉は、単発で聴くと真面目でやや硬質感のある音でしたが、
銅箔として5円とハイブリッドすると、5円玉の強すぎる響き感を適度に抑制しつつ、厚みが薄いために銅由来の硬質さも抑えられるというメリットがありました。
ラストは、真鍮箔(0.3mm厚)。 <5円玉でサンドイッチしての試聴>
予想はしていたのですが、単に真鍮の響きが強くなるだけで、メリットは感じられませんでした(汗)
空間のエコー感が強くなり、モヤツキも増加傾向。
既に5円玉が2枚重ねになっているのも相まって、癖がだいぶ強くなってしまったようです。
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と、こんな感じで、
5円玉に「銅箔」をサンドイッチしたハイブリッド構造で好ましい効果を確認することができました!
ちなみに、この銅箔、
0.2mm以下だと、銅の効果が弱く、ややモヤついた印象に、
0.5mm以上だと、銅の効果が強すぎで、中域に硬質さが出てきてしまうので、
0.3mmという厚みが一番ベストでした。
さらに、上下の5円玉からはみ出している部分の面積が大きすぎると、
銅箔の共振ゆえの癖(中~高域の誇張感)が出てきてしまうので、できるだけ丁寧に円形(少なくとも8角形など)にカットするのが良さそうです。
この、5円玉×銅箔インシュレーターは、
金属素材でありながら、キンキンとした金属付帯音がなく、
音の重心の低さによる低音の押し出し感の向上するというメリットが得られます。
さらには、自然な高域の伸びによる、ボーカル帯域の表現力が素晴らしい、など、
非常に優秀なインシュレーターとして仕上がりました!
なお、このハイブリッド硬貨インシュレーターを製作される際は、
絶対に接着しないよう留意下さい。
法律で貨幣の加工・改変は禁止されており、
不可逆な加工は避けるよう、注意すべきです。
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さて、次回は、この硬貨インシュレーターの経験をいかして、
硬貨という枠を取り払い、さらに優れた性能をもつ、
インシュレーターの製作に挑戦してみようと思います!
既に、数十種類もの試作品の試聴を終えていて、
だいぶノウハウもたまってきたので、ぜひお楽しみに♪