さて、FostexのFE103SolからFE126Eに交換したS-044ですが、
今回はデータからその違いを確認してみようと思います。
なお、測定は試聴と同じく「ダクト塞ぎver.」で行っています。
では、さっそく軸上1mの周波数特性から。
<FE103Sol>
<FE126E>
ざっと見ると、FE103Solのほうがハイ上がりに見えますが、聴感上ではその逆でした。この辺は、データ解釈の難しさかもしれません。
さて、本題に戻ります。
低域特性を見てみると、ハッキリとした違いが見れます。
FE103Solで確認された200Hz付近のピークは、FE126Eではすっかり消えています。
その一方で、FE103Solにある100Hz付近の太く立派なピークは、126Eでは細々としたものになってしまっています。
全体的な帯域バランスとしては大差ないように見えますが、こうした低域の小さな変化は聴感と一致するものかもしれません。
では、次はダクト開口部の周波数特性です。
<FE103Sol>
<FE126E>
こちらは明らかに違いますね。
FE103Solは、100Hz以下がストンと落ちてしまうのに対し、FE126Eは100Hz以下がダラダラと続きます。やはりQ0の違いはこういったところに出てくるのですね。
しかし、軸上1mの特性を見てみると、双方とも大して変わりません。
ホーン長が短く、かつ開口部とユニットが近いS-044では、たとえQ0が小さいFE126Eがホーンから最低域を放出していても、ユニット前面からの音と干渉し打ち消されてしまうのでしょう。
そして、注目は100Hz付近のピークです。
FE103Solはクッキリとピークが見えるのに対し、FE126Eはややブロードなものになっています。この辺は、FE126Eの制動力が垣間見れるところかもしれません。まあ、この箱では制動力が弱く、適度に共鳴を稼げたFE103Solのほうが好結果となっていますが。
では、ユニット直前での周波数特性も見てみましょう。
ユニットの振動板から5cm程度の近距離で周波数を測定することで、低音域では振動板の振幅を推察できる結果が得られます。
<FE103Sol>
<FE126E>
50~200Hz付近の特性を見ると、双方ともディップが二つあります。振動板の振幅が抑えられ、エネルギーが共鳴に使われている証拠ですね。位置はそれぞれほぼ同じでしょうか。
よく見ると、FE103Solは鋭く深いディップがあるのに対し、FE126Eはやや浅いものだと分かります。先にも述べたように、共鳴の強さ(制動の弱さ)がディップの深さに現れたのではないかと考えています。
ラストはインピーダンス特性です。
ちょっと見にくいですが、緑線(FE126E)と紫線(FE103Sol)はユニットを裸で鳴らした状態のインピーダンス特性です。
このS-044(蓋付)に入れると、それぞれ青線(FE126E)と赤線(FE103Sol)のようになります。
既に、周波数特性で見てきたように、80Hzと125Hz付近に共振によるディップが確認できます。箱が同じなので、ユニットを変えてもその負荷は同じように表れるのですね。
さて、今回はFE103SolからFE126Eへ変更しての結果を見てきました。強力な磁気回路をもつFE126Eの功罪が少し見えてきたかと思います。
次回は、FE103Solより弱い、バスレフ向けのユニットを装着するとどうなるか・・・トライしてみます。
今回はデータからその違いを確認してみようと思います。
なお、測定は試聴と同じく「ダクト塞ぎver.」で行っています。
では、さっそく軸上1mの周波数特性から。
<FE103Sol>
<FE126E>
ざっと見ると、FE103Solのほうがハイ上がりに見えますが、聴感上ではその逆でした。この辺は、データ解釈の難しさかもしれません。
さて、本題に戻ります。
低域特性を見てみると、ハッキリとした違いが見れます。
FE103Solで確認された200Hz付近のピークは、FE126Eではすっかり消えています。
その一方で、FE103Solにある100Hz付近の太く立派なピークは、126Eでは細々としたものになってしまっています。
全体的な帯域バランスとしては大差ないように見えますが、こうした低域の小さな変化は聴感と一致するものかもしれません。
では、次はダクト開口部の周波数特性です。
<FE103Sol>
<FE126E>
こちらは明らかに違いますね。
FE103Solは、100Hz以下がストンと落ちてしまうのに対し、FE126Eは100Hz以下がダラダラと続きます。やはりQ0の違いはこういったところに出てくるのですね。
しかし、軸上1mの特性を見てみると、双方とも大して変わりません。
ホーン長が短く、かつ開口部とユニットが近いS-044では、たとえQ0が小さいFE126Eがホーンから最低域を放出していても、ユニット前面からの音と干渉し打ち消されてしまうのでしょう。
そして、注目は100Hz付近のピークです。
FE103Solはクッキリとピークが見えるのに対し、FE126Eはややブロードなものになっています。この辺は、FE126Eの制動力が垣間見れるところかもしれません。まあ、この箱では制動力が弱く、適度に共鳴を稼げたFE103Solのほうが好結果となっていますが。
では、ユニット直前での周波数特性も見てみましょう。
ユニットの振動板から5cm程度の近距離で周波数を測定することで、低音域では振動板の振幅を推察できる結果が得られます。
<FE103Sol>
<FE126E>
50~200Hz付近の特性を見ると、双方ともディップが二つあります。振動板の振幅が抑えられ、エネルギーが共鳴に使われている証拠ですね。位置はそれぞれほぼ同じでしょうか。
よく見ると、FE103Solは鋭く深いディップがあるのに対し、FE126Eはやや浅いものだと分かります。先にも述べたように、共鳴の強さ(制動の弱さ)がディップの深さに現れたのではないかと考えています。
ラストはインピーダンス特性です。
ちょっと見にくいですが、緑線(FE126E)と紫線(FE103Sol)はユニットを裸で鳴らした状態のインピーダンス特性です。
このS-044(蓋付)に入れると、それぞれ青線(FE126E)と赤線(FE103Sol)のようになります。
既に、周波数特性で見てきたように、80Hzと125Hz付近に共振によるディップが確認できます。箱が同じなので、ユニットを変えてもその負荷は同じように表れるのですね。
さて、今回はFE103SolからFE126Eへ変更しての結果を見てきました。強力な磁気回路をもつFE126Eの功罪が少し見えてきたかと思います。
次回は、FE103Solより弱い、バスレフ向けのユニットを装着するとどうなるか・・・トライしてみます。