さて、S-044の測定編です。
このS-044は、空気室容量と、ダクトの塞ぎ方を変えることが可能です。
前回作製したS-043と比較する形で見ていきましょう。
まずは、空気室容量(2.1L)、ダクト寸法(φ50, 12mm)は同一として、
S-044とS-043(1.2m ver.)の特性を比較します。
S-043, S-044の違いは、ホーンの広がり率とホーンの長さのみです。
ホーン全体の容量としては、ほぼ同等(22L程度)でしょうか。
周波数特性(0.5m軸上)
<S-043>
<S-044>
70~100Hzの重低音帯域の音圧が大きく異なっていることが分かります。
ざっと-6dB程度、S-044が低い感じでしょうか。
200Hz以上の帯域については、殆ど一緒ですね。使用しているユニットは同一なので、安定して測定ができている証拠だと思います。
周波数特性(ダクト直前)
<S-043>
<S-044>
S-043では、90Hz付近にあったピークが、S-044では70Hz~100Hzのブロードなピークとなっています。
200Hz以上にある高次共鳴周波数の部分では、S-044のほうが音圧が出ているように見えますが、0.5m軸上特性と併せて考えると、共鳴ピークの高さが低いために、裾野の部分が全体的に高く見えているのでしょう。
周波数特性(ユニット直前)
<S-043>
<S-044>
こちらでは、ディップの鋭さ(=共鳴の鋭さ)に注目です。
S-044では、ディップがブロードになっており、共鳴効率が下がってることが考えられます。
インピーダンス特性
<S-043><S-044>
測定精度の問題もありますが、全体的に共鳴周波数(インピーダンス曲線のディップ)が下側に下がっていることが分かります。この辺は、ホーン長の影響ですね。
------------------------------
全体的に言えるのは、共鳴周波数が下がっていることでしょうか。
その結果、100Hz以下の帯域の音圧が下がっています。
聴感上も、低音量感が乏しい感じで、
S-043(ホーン長1.2m)で感じた、空気を動かす低音は殆ど聴くことができませんでした。
ちなみに、φ100mmの大口径ダクトを使用して低音量感を稼ぐこともやってみましたが、
量感不足は補えず、さらに低域再生帯域が狭まってしまう印象を受けました。
当初、ホーン長の拡大や、ホーン広がり率の縮小という
バックロードホーン的な設計手法で、最低域を伸ばす目論見だったのですが、
このS-044では、予想外の結果となってしましました。
次回は、空気室容量を5.7Lとして、
ダブルバスレフ的な動作を狙った状態でのS-044の測定を掲載しようと思います。
このS-044は、空気室容量と、ダクトの塞ぎ方を変えることが可能です。
前回作製したS-043と比較する形で見ていきましょう。
まずは、空気室容量(2.1L)、ダクト寸法(φ50, 12mm)は同一として、
S-044とS-043(1.2m ver.)の特性を比較します。
S-043, S-044の違いは、ホーンの広がり率とホーンの長さのみです。
ホーン全体の容量としては、ほぼ同等(22L程度)でしょうか。
周波数特性(0.5m軸上)
<S-043>
<S-044>
70~100Hzの重低音帯域の音圧が大きく異なっていることが分かります。
ざっと-6dB程度、S-044が低い感じでしょうか。
200Hz以上の帯域については、殆ど一緒ですね。使用しているユニットは同一なので、安定して測定ができている証拠だと思います。
周波数特性(ダクト直前)
<S-043>
<S-044>
S-043では、90Hz付近にあったピークが、S-044では70Hz~100Hzのブロードなピークとなっています。
200Hz以上にある高次共鳴周波数の部分では、S-044のほうが音圧が出ているように見えますが、0.5m軸上特性と併せて考えると、共鳴ピークの高さが低いために、裾野の部分が全体的に高く見えているのでしょう。
周波数特性(ユニット直前)
<S-043>
<S-044>
こちらでは、ディップの鋭さ(=共鳴の鋭さ)に注目です。
S-044では、ディップがブロードになっており、共鳴効率が下がってることが考えられます。
インピーダンス特性
<S-043><S-044>
測定精度の問題もありますが、全体的に共鳴周波数(インピーダンス曲線のディップ)が下側に下がっていることが分かります。この辺は、ホーン長の影響ですね。
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全体的に言えるのは、共鳴周波数が下がっていることでしょうか。
その結果、100Hz以下の帯域の音圧が下がっています。
聴感上も、低音量感が乏しい感じで、
S-043(ホーン長1.2m)で感じた、空気を動かす低音は殆ど聴くことができませんでした。
ちなみに、φ100mmの大口径ダクトを使用して低音量感を稼ぐこともやってみましたが、
量感不足は補えず、さらに低域再生帯域が狭まってしまう印象を受けました。
当初、ホーン長の拡大や、ホーン広がり率の縮小という
バックロードホーン的な設計手法で、最低域を伸ばす目論見だったのですが、
このS-044では、予想外の結果となってしましました。
次回は、空気室容量を5.7Lとして、
ダブルバスレフ的な動作を狙った状態でのS-044の測定を掲載しようと思います。