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 BHのダクト塞ぎ効果!

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さて、作製したS-043の音をチェックしていきます。



今回のS-043は、以下の概要を持っています。

空気室容量:3.5L
スロート断面積:45cm2
ホーン長さ:0.8m

開口部(ホーン末端)面積は、通常のBH状態では約190cm2ですが、
今回は「バックロードバスレフ」ということで、ホーン開口部に蓋をしての評価をしてみました。

開口部に装着した蓋には、それぞれφ100mm(78cm2)、φ50cm(20cm2)の穴が開いており、ホーンからの音はそこを通って外部に放出されます。



では、まず基本の状態の周波数特性です。(軸上0.5m)



これまた凄いf特でして、200Hz〜300Hzに盛大なピークがあります!
このピークのために、100Hz付近の低音は殆ど聞こえてきません。

まあ、「失敗したバックロード」ってこんな感じだなぁ〜w
と思ってしまったカノン5Dです。


さて、ここから木片を使ってホーン出口を絞っていきます。
φ100mm(78cm2)


200〜300Hzのピークがいくぶん緩和され、100〜400Hz程度のブロードなものへと変化しています。

φ50mm(20cm2)


先ほどのφ100mmとの違いは微妙ですが、確実に中低域のピークが減少しています。
ここまで来ると、先ほどの二つとは別物の音になります。
しかし、元はバックロードバスレフ向けに作製した0.8mのショートホーンということもあり、φ50mmまで開口部を絞っても、まだ100Hz以下の重低音を感じることはできません。

やはり穴をあけただけの蓋ではなく、塩ビ管を使ってのダクト長の調整が必要そうです。



開口部から出てくる音は、こんな感じです。
まずは、バックロードホーンのまま(開口部塞ぎなし、約190cm2)。



次は、φ100mm(78cm2)


大きな変化はありませんが、共鳴ピークが若干下がっていることが分かります。
先ほどは、「230, 400Hz」だったのに対し、φ100に絞ると「200, 370Hz」と若干ながら共鳴周波数が下がっています。

こちらはφ50mm(20cm2)


共鳴周波数はさらに下がって「160, 330Hz」になります。


共鳴周波数を一次共振(片側開口)としてホーン長を計算すると、ホーン長はそれぞれ36cm→43cm→53cmとなっています。
実際のホーン長は、0.8mなので、次第に共鳴が実際のホーン長に近づいていると解釈できそうです。

バックロードホーンのようなテーパー形状の音響管は、概して「両開口管」として共鳴するのです。そう考えると、0.8m÷2=0.4mとなり、36cmという計算値は妥当なものだと思いますね。


ラストは、ユニット直前の特性です。


(↑開口部そのまま)



(↑φ100mm)



(↑φ50mm)

ちょっと見にくいのですが、φ50の周波数特性では160Hz付近に共鳴由来のディップ(音響管に振動エネルギーが奪われている=音響管が共鳴している)が確認できますね。


さて、次回はバックロードバスレフの醍醐味(?)の、
ダクトの調整です!

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