先日、コイズミ無線での試聴会に行ってきました。
お題は、もちろん「FE103Sol」。
先日発表されたばかりの、FOSTEX製の10cmフルレンジの限定ユニットで、
今回は、バスレフ型の作例や、ウーハーを追加した2wayの作例を聴くことができました。
最初に聞いたのは、レギュラーモデルの「FE103En」です。
「FE103En」は「FE103Sol」の原型となったユニットで、まずはその実力を確認しておきたいところです。
まずは、バイオリンとピアノの曲から。
この曲では、FE103Enの弱点が明白になってしまいました。バイオリンは刺激的であり、ハイの伸びも少なく潤いに欠けるものです。低域こそ、引き締まったものでしたが、この曲ではメリットになりません。
ソプラノとオルガンの曲でも、やはり固さを感じてしまいます。ソプラノの高域は耳につき、自然さは少なく、残響音も分離できません。
コントラバスなどの弦楽を聴くと、骨格の豊かな低音に驚かされます。FE103Enの駆動力は、このバスレフ箱を十二分に駆動てきているといえるでしょう。
チェロのふくよかさは余り感じられず、ちょっと不自然です。
まあ、FE103Sol用の箱に入れて聴いているのですから、FE103Enの実力を発揮できなかったのでしょう。 FE103Enは、もうちょっと負荷をかけて、箱から低音を引き出してバランスをとって使いたいものです。
さて、いよいよ、FE103Solの登場です。
箱は先ほどのFE103Enと全く同じですが、やはり音は全く違うものでした。
バイオリンとピアノの曲では、すーっと伸びたバイオリンの高域に驚かされます。さすがに高級ツイーターと比べると粗さを感じますが、10cmフルレンジとしては極めて優秀だといえるでしょう。8cmのFE83Enと比較しても勝るとも劣らない高域だといえます。
演奏者の技巧は見えにくいものの、整ったサウンドです。
ピアノとソプラノの楽曲では、ソプラノの粗さがなくなり、歌い手の心情が伝わってくる表現力を感じました。歌としての緩急も感じられ、FE103Enとの差を感じさせます。サ行は強くなく、使いやすい印象でした。どちらかといえば、FE83Enに近いのでしょうか。
コントラバスの楽曲では、馬力のあったFE103Enと比べると、やや不利な印象。低音の力感は大幅に減少し、上辺だけをなぞるような演奏に聞こえてしまいます。低音の伸びはFE103Enと大差なしです。
さてさて、FE103Solの良さが見えてきたところで、
小澤先生の作例の登場です。
内容量を1.5倍に設定し(9L)、
共振周波数を70Hzに設定しているとのこと。
ダクトとユニット直前の特性の合成では、
低音に盛り上がりがある感じ。
これを、25cm軸上で測定すると、こんな感じ。
周波数特性は、測定方法によっても結果がコロコロ変わってしまうので、
なかなか難しいものですね。
さて、実際に聴いてみると・・・
バイオリンとピアノの曲では、演奏に勢いが感じられて好ましく感じました。ピアノもバイオリンもノリノリです。
ソプラノは、人の声の温もりが加わり、伸びやかで自然体な表現。残響音は少なめですが、音の固さも減った感じです。
コントラバスの弦楽では、一番まとまりのあるサウンドでした。ややモワつきがあるものの、どの帯域も均質な表現となり安心して聴いていられる音だと感じました。
小澤先生は、「16Ωなら、これぐらいの容量があっても良いのでは?」とのこと。確かに、小さなエンクロージュアで背圧をかけるより、大き目の箱で鳴らしてやった方が、FE103Solの持ち味を発揮できるのかもしれません。
今回は、まず3機種の視聴感想を書いてみました。
私自身、FE103EnとFE103Solの差は大きいと感じました。
特に「FEシリーズは高域にキツさがあるよねぇ〜」と思っている方にはオススメでしょう。
次回は、FE103Solの詳細と使いこなし方法について書いてみようと思います。
お題は、もちろん「FE103Sol」。
先日発表されたばかりの、FOSTEX製の10cmフルレンジの限定ユニットで、
今回は、バスレフ型の作例や、ウーハーを追加した2wayの作例を聴くことができました。
最初に聞いたのは、レギュラーモデルの「FE103En」です。
「FE103En」は「FE103Sol」の原型となったユニットで、まずはその実力を確認しておきたいところです。
まずは、バイオリンとピアノの曲から。
この曲では、FE103Enの弱点が明白になってしまいました。バイオリンは刺激的であり、ハイの伸びも少なく潤いに欠けるものです。低域こそ、引き締まったものでしたが、この曲ではメリットになりません。
ソプラノとオルガンの曲でも、やはり固さを感じてしまいます。ソプラノの高域は耳につき、自然さは少なく、残響音も分離できません。
コントラバスなどの弦楽を聴くと、骨格の豊かな低音に驚かされます。FE103Enの駆動力は、このバスレフ箱を十二分に駆動てきているといえるでしょう。
チェロのふくよかさは余り感じられず、ちょっと不自然です。
まあ、FE103Sol用の箱に入れて聴いているのですから、FE103Enの実力を発揮できなかったのでしょう。 FE103Enは、もうちょっと負荷をかけて、箱から低音を引き出してバランスをとって使いたいものです。
さて、いよいよ、FE103Solの登場です。
箱は先ほどのFE103Enと全く同じですが、やはり音は全く違うものでした。
バイオリンとピアノの曲では、すーっと伸びたバイオリンの高域に驚かされます。さすがに高級ツイーターと比べると粗さを感じますが、10cmフルレンジとしては極めて優秀だといえるでしょう。8cmのFE83Enと比較しても勝るとも劣らない高域だといえます。
演奏者の技巧は見えにくいものの、整ったサウンドです。
ピアノとソプラノの楽曲では、ソプラノの粗さがなくなり、歌い手の心情が伝わってくる表現力を感じました。歌としての緩急も感じられ、FE103Enとの差を感じさせます。サ行は強くなく、使いやすい印象でした。どちらかといえば、FE83Enに近いのでしょうか。
コントラバスの楽曲では、馬力のあったFE103Enと比べると、やや不利な印象。低音の力感は大幅に減少し、上辺だけをなぞるような演奏に聞こえてしまいます。低音の伸びはFE103Enと大差なしです。
さてさて、FE103Solの良さが見えてきたところで、
小澤先生の作例の登場です。
内容量を1.5倍に設定し(9L)、
共振周波数を70Hzに設定しているとのこと。
ダクトとユニット直前の特性の合成では、
低音に盛り上がりがある感じ。
これを、25cm軸上で測定すると、こんな感じ。
周波数特性は、測定方法によっても結果がコロコロ変わってしまうので、
なかなか難しいものですね。
さて、実際に聴いてみると・・・
バイオリンとピアノの曲では、演奏に勢いが感じられて好ましく感じました。ピアノもバイオリンもノリノリです。
ソプラノは、人の声の温もりが加わり、伸びやかで自然体な表現。残響音は少なめですが、音の固さも減った感じです。
コントラバスの弦楽では、一番まとまりのあるサウンドでした。ややモワつきがあるものの、どの帯域も均質な表現となり安心して聴いていられる音だと感じました。
小澤先生は、「16Ωなら、これぐらいの容量があっても良いのでは?」とのこと。確かに、小さなエンクロージュアで背圧をかけるより、大き目の箱で鳴らしてやった方が、FE103Solの持ち味を発揮できるのかもしれません。
今回は、まず3機種の視聴感想を書いてみました。
私自身、FE103EnとFE103Solの差は大きいと感じました。
特に「FEシリーズは高域にキツさがあるよねぇ〜」と思っている方にはオススメでしょう。
次回は、FE103Solの詳細と使いこなし方法について書いてみようと思います。