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<S-039> DCU-F101W+共鳴管 (試聴編)

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さて、前回微妙な結果だった本作ですが、
今は上々の鳴っています。

実は、単にSP設置位置を変えただけなのです。

「徹底改造編」のように、魔改造が必要かと思いきや、
なんともアッサリ解決してしまったのです。



前回示した周波数特性は、軸上1mでの測定で、
このときは壁から1mほど離した状態で鳴らしていました。




超低音こそ鳴っていますが、
中音とのバランスが取れていない状態です。


しかし、壁から20cmまで近づけることで、特性は一変します。
低音量感が十分あり、中音とのバランスも良好です。

<まさかの測定データ紛失orz>


まさか壁との距離でここまで激変してしまうとは、予想以上の結果でした。
本作は共鳴管型なのですが、開口部が背面(壁方向)にあるのが原因でしょう。




最近はバスレフ型を作る機会も多いのですが、
バスレフ型より音響管型(共鳴管・バックロード型)のほうが部屋の影響を受けやすいのかなぁ、と感じています。


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写真は、先日(2013.05.25)のParcサウンド鑑賞会での一枚です。
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さて、お楽しみの試聴タイムです。

まずは、クラッシックから。
「DENONクラッシックス リマスタリング&HQCDサンプラー」より、
「クラリネット五重奏曲イ長調〜第一楽章」

弦楽の響きには透明感があり、スムーズな風合いです。
ウッドコーンだから濃い音質かと思いきや、サラリとした音でちょっと驚きです。

低弦もコシがあり、好ましい質感が得られました。
これはバスレフでは得にくい部分で、共鳴管方式の良さが出てくれたかなぁ〜と思います。

なお、本作では「ホーホー」という不愉快な共鳴音は一切聴こえません。
細めの音響管に十分な吸音材を充填しているのが効果として現れているようです。

チェンバロも軽やかに聴かせ好印象。
ちょっと色彩感が欲しいかな?とも思わせますが、その辺はインシュレーターなどの使いこなしでどうにでもなりそうです。

音場や音像に関しては、なにかを強調するようなことはなく、
ごく自然にサウンドステージを描き、違和感の無い再生(←それが難しい)を楽しめました。



次は、AIRのオリジナルサウンドトラック。

透明な音色が、透き通る空気感を表現します。
「夏影」では、打ち込み音源ながらも表情豊かな再生音が楽しめました。

「理(ことわり)」のように、超低音が入ってくる曲では、
共鳴管を採用した本機による、40Hzまでの再生帯域が最大限に生かされます。

この帯域を質感豊かに再生することで、表情が大きく変わってくる楽曲も多いものです。



ラストは、「Key+Lia Best2001-2010」。
Liaさんのボーカルが聴き所です!

やはり透明感のあるサウンドが支配的で、
ユニットのキャラクター(悪い言い方をすれば高域の癖)が効いているのでしょう。

透明感や爽やかさを感じさせる音色でありながら、
サ行が強くなることも、腰高になることもないサウンドは、
見事なチューニングといえるかもしれません。

そんなユニットには、やはり「Key」の楽曲が似合うものです。

もう何十回も聴いたであろうCLANNADのOP「時を刻む唄」であっても、
独特の空気感を感じさせるサウンドで、新たな発見をすることができます。

大抵の再生システムでは、声の中高音がキンキンしてしまうのですが、
本機ではそれがなく、楽曲全体の雰囲気を堪能しながら聴くことができました。

この曲をFostexのユニットで聴くと、運命や信念といった「After story(アニメ版)」で描かれた強い感情を感じることができるのですが、
ParcAudioのユニットを搭載した本機で聴くと、高校生時代を描いたアニメ版 第一期の初々しさを感じることができました。



さて、今回初めてParcAudioのユニットで、本気で作品を作ってみたのですが、好印象で終えることができました。

S-039は、箱の完成度も高く、
他の8cm〜10cm口径のフルレンジユニットにも流用可能な作品ではないかと思っています。

<S-039 完>

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