ようやく、「共鳴管付きバスレフ」の要点が分かってきたかなぁ〜と思っているカノン5Dです。
今回は、バスレフ箱を小さくして再度作製しました。
ユニットはお馴染み、ALPINE DLS-108Xです。
容量は約2Lと、10cm口径としては異常に小さいです。むしろ、バックロードホーンの空気室に近いイメージでしょうか。
ダクト断面積は30mm×60mm(振動板の36%)で、長さは18cm程です。
それでは、測定結果を。
<バスレフ箱 単独>
(吸音材は入っていません。)
[軸上1m]
[ユニット直前]
[ダクト直前]
[インピーダンス特性]
軸上1mの特性は150Hzからストンと落ちていて、聴感上も低音は沈み込まずにポンポン鳴っているだけです。単独で聴くために設計していないので、こんなもんでしょう。
ダクトから出てくる音は、200Hzより上の帯域が上手い具合に落ちています。吸音材レスながら、ダクトの配置が効果的だったのでしょう。500〜1kHzは、箱内部の低在波でしょうか。
ユニット直前特性も、見慣れたものですね。1.5kHz付近のディップは、エッジの逆共振でこのユニット固有のものです。
インピーダンス特性は、以前やや大きめの箱で測ったものに比べ、二つ目のコブが大きい(というかコブの大きさが揃ってきた?)のが分かります。これは、箱容量が小さくなったためでしょうか。
<共鳴管付きバスレフ>
合体します。
[軸上1m]
[ユニット直前]
[ダクト直前]
[インピーダンス特性]
軸上1mの特性は、大きく改善されました。バスレフ箱単独と比較すると5〜15dBの向上が確認でき、80Hz付近まで低音を伸ばすことに成功しました!
聴感上でも、十分な量感が得られました。バスレフの低音質感とは異なり、やや重量感があるものの共鳴管らしい響きを兼ね備えています。
以前の状態(4/15日記参照)と比べると、バスレフ箱の容量を小さくしたためか、小音量時でも十分な低音感を得ることができました。
ユニット直前特性では、定番の90Hzのディップがあります。
ダクトの出口での測定では、共鳴管らしいピークが並んでいます。このピーク位置は、ユニット直前特性のディップと同じ位置だというのも定番ですね。
インピーダンス特性は、特徴的な三つ山特性になりました。以前は殆どピークが確認できなくなった(4/15日記参照)のに比べ、大きな違いだと言えそうです。
今回は、バスレフ箱の容量を小さくしましたが、それが効果的だったようです。
「共鳴管バスレフ」は当初『ヘルムホルツ共鳴(バスレフ部分)×気柱共鳴(共鳴管部分)』を狙ったのですが、実際は『共鳴管 − 音響フィルター(高域カット)』として動作しているようです。
バスレフ部分があることで共鳴管へ伝わる高域がカットされますが、バスレフ部が大きいほど、共鳴管を駆動する力が弱くなってしまいます。
感覚的には、バスレフ部の容量はバックロードホーンの空気室と同程度(8cm口径で0.6L、10cmで2L、16cm口径で5L)が良好だと思います。
逆に言うと、バスレフ部がある限り、シンプルな共鳴管より低音増幅力は劣るのです。先日のTangBand W4-927SCのように、共鳴管で適正特性となるユニットは「共鳴管付きバスレフ」では低音不足になる可能性が大きいと言えます。
本方式は、あくまでも『共鳴管では低域ブーミーになってしまうようなユニット向け』の方式ということでしょうか。
今回は、バスレフ箱を小さくして再度作製しました。
ユニットはお馴染み、ALPINE DLS-108Xです。
容量は約2Lと、10cm口径としては異常に小さいです。むしろ、バックロードホーンの空気室に近いイメージでしょうか。
ダクト断面積は30mm×60mm(振動板の36%)で、長さは18cm程です。
それでは、測定結果を。
<バスレフ箱 単独>
(吸音材は入っていません。)
[軸上1m]
[ユニット直前]
[ダクト直前]
[インピーダンス特性]
軸上1mの特性は150Hzからストンと落ちていて、聴感上も低音は沈み込まずにポンポン鳴っているだけです。単独で聴くために設計していないので、こんなもんでしょう。
ダクトから出てくる音は、200Hzより上の帯域が上手い具合に落ちています。吸音材レスながら、ダクトの配置が効果的だったのでしょう。500〜1kHzは、箱内部の低在波でしょうか。
ユニット直前特性も、見慣れたものですね。1.5kHz付近のディップは、エッジの逆共振でこのユニット固有のものです。
インピーダンス特性は、以前やや大きめの箱で測ったものに比べ、二つ目のコブが大きい(というかコブの大きさが揃ってきた?)のが分かります。これは、箱容量が小さくなったためでしょうか。
<共鳴管付きバスレフ>
合体します。
[軸上1m]
[ユニット直前]
[ダクト直前]
[インピーダンス特性]
軸上1mの特性は、大きく改善されました。バスレフ箱単独と比較すると5〜15dBの向上が確認でき、80Hz付近まで低音を伸ばすことに成功しました!
聴感上でも、十分な量感が得られました。バスレフの低音質感とは異なり、やや重量感があるものの共鳴管らしい響きを兼ね備えています。
以前の状態(4/15日記参照)と比べると、バスレフ箱の容量を小さくしたためか、小音量時でも十分な低音感を得ることができました。
ユニット直前特性では、定番の90Hzのディップがあります。
ダクトの出口での測定では、共鳴管らしいピークが並んでいます。このピーク位置は、ユニット直前特性のディップと同じ位置だというのも定番ですね。
インピーダンス特性は、特徴的な三つ山特性になりました。以前は殆どピークが確認できなくなった(4/15日記参照)のに比べ、大きな違いだと言えそうです。
今回は、バスレフ箱の容量を小さくしましたが、それが効果的だったようです。
「共鳴管バスレフ」は当初『ヘルムホルツ共鳴(バスレフ部分)×気柱共鳴(共鳴管部分)』を狙ったのですが、実際は『共鳴管 − 音響フィルター(高域カット)』として動作しているようです。
バスレフ部分があることで共鳴管へ伝わる高域がカットされますが、バスレフ部が大きいほど、共鳴管を駆動する力が弱くなってしまいます。
感覚的には、バスレフ部の容量はバックロードホーンの空気室と同程度(8cm口径で0.6L、10cmで2L、16cm口径で5L)が良好だと思います。
逆に言うと、バスレフ部がある限り、シンプルな共鳴管より低音増幅力は劣るのです。先日のTangBand W4-927SCのように、共鳴管で適正特性となるユニットは「共鳴管付きバスレフ」では低音不足になる可能性が大きいと言えます。
本方式は、あくまでも『共鳴管では低域ブーミーになってしまうようなユニット向け』の方式ということでしょうか。