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S-066 (製作記4)(ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017出品作)

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さて、今回はミューズの方舟コンテスト出品作の、
最終調整についてお話ししようと思います。


<出品作 「S-066 サムシング」>

最終調整としては、音の「煮詰め」といえる部分になり、
好みの音になるように、頑張って進めていきます。


まず1つ目は「PST回路」です。

実は、カノン5Dは以前から「非PST回路派」だったのですが、
今回初めて実装してみることにしました。

理由としては、2wayを作成してみて、
ネットワークへの抵抗、苦手意識が消えてきたこと、が挙げられるでしょうか。


今回搭載したのはこちら。


通常のPST回路に加え、0.05mHのコイルが挿入されているのが特徴です。


特性としては、このように変化します。 (正面80cm特性)


一番下の点線「1.0mH」のように、1.0mHコイル一発では単に高域が落ちた、ウーハーのような特性になってしまいます。
そこで、コイルと並列に抵抗やコンデンサを付けたのが、PST回路になります。

スルー接続(通常のフルレンジ接続)との違いとしては、
張り出し過ぎていた中音がグッと抑えられ、
安定感のあるピラミッドバランへ変化することが挙げられます。

そして、意外にも低音の質感も変化しました。
ダンピングやエネルギー感が若干低下しますが、ギリギリ許容範囲でしょう。


今回投入した0.05mHコイルは、
中高域、いわゆるボーカルの甲高さを抑える働きをしています。
(周波数特性上は、殆ど重なっていますが…)

この中高域の感触を抵抗(今回は8.2Ω)の値で調整するとすると、ボーカルが引っ込んでしまうのです。
落ち着きがありながら、しっかり主張するボーカルが理想ですね!


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2つ目は、「桧アンカー」



こちらは、以前から使っている技術(?)です。
単純に、桧の板をユニットの後ろに貼り付けるだけです。使うのはゴム系ボンドですね。

音の雑味が減り、桧の旨味のある音色が付加されるところがあり、
私としては、安心して使える技術の一つになっています。

唯一の例外は、エンクロージュア容量が極めて狭く、桧アンカーが箱容量を圧迫してしまう場合ですが、
今回は、桧アンカーを装着しても低音特性に悪影響はありませんでした。


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3つ目は、「制振処理」



「fo.Q」素材を、気になるところにペタペタと貼っていきます。

音楽を聴きながら、しっかりとした鮮明な音になるよう、
場所と量を調整していきます。

大量の制振材を貼ると、概して音は大人しくなりますが、
要所要所に適量を貼ることで、音の鮮度・陰影感を高めることができます。
(ノイズレベルを下げて、聴感上のダイナミックレンジを拡大していくイメージでしょうか。)

黒い制振材を違和感なく貼れるのも、黒いエンクロージュアの良さかもしれません。

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そんな「S-066 サムシング」を発表する
ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2017は、来週の開催となります。

ぜひ、会場でお会いしましょう!


開催日:12月10日(日)
開場 12:30 入場無料
開演 13:00
終演予定 17:15

場所: 品川区立中小企業センター3階レクリエーションホール



http://d.hatena.ne.jp/musenohakobune/20170906/1504690215

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