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共鳴管型スピーカーの作り方 その7(最終回)

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連載の「共鳴管型スピーカー」も、今回で最終回となります。
共鳴管といえば、やはり中低域に表れる高次の共鳴をどう消すかが悩みどころとなります。

今回は、音響的な構造を利用して消音する方式を紹介します。



・吸音管を用いた方法

共鳴管は一本の管が共鳴を起こし、低音を増幅する方式ですが、
その管を枝分かれさせることで、余分な中低音を吸収する方法です。

こちらは、以前の自作スピーカー発表会で倉橋氏が製作していたスピーカーです。



本体側面の巨大な管は、余分な中低音を吸収するためのものとのことでした。




これと同じ発想は、ヤマハのNS-5000に搭載されている「アコースティックアブソーバー」がありますね。
ヤマハスピーカー技術紹介「アコースティックアブソーバー」



・吸音管を試してみた。

そんな注目の方式なので、私の方でも追試してみました。


一回折り返しの共鳴管型スピーカーに、直径48mmの塩ビ管を長さ33cmにカットしたもの(片側開口管)を忍ばせておきます。この場合、管での吸音は250Hz付近を期待しています。

ここで、共鳴管(スピーカー)の出口での周波数特性を、吸音管有無で比較してみましょう。

<吸音管 無し>


<吸音管 あり>


ちょうど、220~250Hz付近の音圧が減っていますが、懸念の270Hz付近のピーク音圧に余り変化はありません。この方式は、吸音管の設置個所にも大きく影響を受けると聞いており、細かな使いこなしが必要なのかもしれません。



・折り返し構造での中低音抑制

他にも、180°の折り返し構造を使うことで余分な中低音を抑制することができます。

たとえば、この二つの設計。


何の変哲のない、一回折り返しの共鳴管ですが、
折り返し構造の距離を変えています。

そうすると、次のようなダクト開口部特性となります。
(ユニットは閉管端に搭載)

<折り返し部 距離:13.8cm>


<折り返し部 距離:28.8cm>



300~600Hzの中低音が大きく減少できていることが分かると思います。
折り返し部分については、単純な構造の違いであっても、なかなか効果が大きいポイントだと思っています。



さて、長らく連載を続けてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっと専門的な話も多く、読むのが大変だったかもしれません(汗

この共鳴管設計技術を生かして、オーディフィルの「BX-200」がリニューアルを予定しています!
その近況については、また次回の日記で紹介します。

オーディフィル「BX-200」


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試聴会情報 「オーディフィル 第5回試聴会 in 第23回真空管オーディオフェア」
会場:秋葉原損保会館 (秋葉原駅から徒歩5~10分)4階 408号室
日時:2017年10月8日(日)10:00~19:00
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当日は、オーディフィル製品をご試聴頂けます。皆様のご来場をお待ちしています。
最新情報はTwitter(@audifill)をご覧ください!
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