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スピーカー再生技術研究会 2013年公開OFF会 日記2

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スピーカー再生技術研究会のOFF会レポート第二弾です。

午後一番の発表は、Phile-webでもお馴染みのナショナルキッドさん。
発表は、「小型3ウェイスピーカシステム」



「小型」といっても、16cmウーハーを搭載した堂々たる3way構成。
ミッドレンジとツイーターにはホーンを搭載しているのがポイントです。

ネットワークの煮詰めの成果もあって、f特は見事なフラット。
入念な作りこみは、音質面だけでなく、市販品と見間違うような出来栄えのサランネットからも感じることができました。

実際に聞くと、16cmウーハーのパワー感に圧倒されます。
ParcAudioのウーハーの実力が十分に発揮されていると感じました。

フラットな特性だけあって、様々なジャンルを上手く聴かせるスピーカーではあるのですが、
やはりJAZZになるとホーンの威力が発揮され、輝きのある粒立ち感が印象的でした。

ちなみに、仕上げ方法にも一工夫あります。
木目柄の印刷紙を貼ることで、MDF材料ながら簡単で見栄えのする外観となっていました。
この手法は、ぜひ見習いたいですね。



お次の発表は、花田さん。
自作(…というには完成度が圧倒的に高い)ユニットを搭載したスピーカーです。



以前、音展(AVフェスタ時代?)に出展されていたSPですが、
さらなる煮詰めを実施したとのこと。

数μmの薄膜に配線されたボイスコイルが直接駆動され、
ボイスコイル=振動板となる、理想的な振動板とのことでした。



固有の音色感は強くなく、全体的にガッチリとしたエッジの効いた音に聞こえました。
おそらく、直接駆動のメリットが音に表れているのでしょう。
ダイナミック型スピーカーの振動板から出る音に慣れた耳にとって、かなり新鮮な体験でした。

デモでは、かなりの大音量で再生していましたが、
振動板は柔軟に動き、設計の確かさに驚かされました。

安価にできるというツイーターだけでも良いので、
ぜひ普及を目指して頑張って欲しいですね。




次の中山さんの発表も、自作ユニット。
動作原理を考えて、実践して評価してみる…という研究会らしいスタンスで素晴らしいと思います。



昨年も発表されていたユニットですが、
今回は小型なモデルも完成していました。

前後に磁石を配置し、その中にあるフリーに動けるボイスコイル兼 振動板から音が出てきます。

実際に音を出すと、柔らか味のある、どこか安心感のある音でした。

指向性が強いので本来の音が聴けていない可能性もありますが、
低音さえ補ってやれば、かなり好みの音が出せるなぁ〜といった印象を抱きました。

小型タイプも、音色傾向は同一。
むしろ、サイズが変わっても音色にブレがないことに驚きました。

ちなみに、小型タイプは耐入力が低く、
広い会場では、ちょっと苦戦していた模様。

この小型タイプも、バスレフ箱に入れてやれば本領発揮。
適度な背圧がかかり、音圧・帯域ともに改善傾向にありました。

新らしい動作機構のユニットを作ることは、大変な苦労があると思いますが、
今後もぜひ続けていって欲しいですね。


次回は、いよいよ私の番です!

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