Quantcast
Channel: オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 553

スピーカー再生技術研究会 2013年公開OFF会 日記1

$
0
0
先日は、スピーカー再生技術研究会の公開OFF会に行ってきました。



OFF会といっても、仲間内だけでなく会員以外の方もいらっしゃるので、発表会のようなイメージでしょうか。
皆が思い思いの発表をして、和気あいあいと楽しむ・・・そんな感じのイベントだなぁ〜と感じました。

さて、今年は会場を中野ZEROに戻しての開催です。
天井高も十分にあり、スピーカーの実力を発揮するのに最適な会場ですね。

一番目の発表者は、加藤さん。



一見して特徴のある形状のスピーカーは、
「エムズシステム」などが販売している「波動スピーカー」を模したもの。

内部はただの空洞で、
その両側にユニットが取り付けられています。

ただの紙筒といえば簡単ですが、
ポイド管に紙を巻いて固めた力作なのです。
実際に音を聴くと、FOSTEXの紙コーンらしい明るく華やかさのある音が印象的でした。シンプルな構造ゆえの、抑圧感のない音が楽しめました。

私は、スピーカーの左側から聞いたので、直接右側のユニットは見えないのですが、
意外と右chの音も聞こえるのには驚きました。

今回は会場が広かったので、反射音を利用するには不利なシチュエーションでしたが、
独特のSP構造のためか、違和感なく音楽を聞くことができましたね。


スピーカーをひととおり試聴した後、
音に対する「先入観」を体感できるデモを披露してくださいました。

早い話が「意識しないと聞こえない音は多い」という内容なのですが、
オーディオの楽しみ方として「楽譜を見ながら聞く」というのがあるのを思い出しました。

人の意識と、オーディオ趣味。 まだまだ深い世界が広がっていそうですね。



お次の発表は、高橋さん。
ステレオ誌のユニットを使った作例です。



一見、ただの小型スピーカーですが、
実は複雑な構造をもつ「多自由度バスレフ型」。

簡単に説明すると、
バスレフを2つ組み合わせたのが「ダブルバスレフ型」。
バスレフを3つ以上組み合わせたのが「多自由度バスレフ型(MCAP方式)」といったところ。



「名古屋型ダブルバスレフ」と「MCAP方式」を組み合わせた本機は、
小口径ながらバランスのとれた低音感を聴かせてくれました。
『マジンガーZ 40周年』のJAZZアレンジは、しっかりとした低音感を楽しむことができました。個人的にちょっと気になった一曲です。

そして、塗装にも一工夫。(こちらも言われないと気付かなそうw)

黒色の塗装は、シュラックという古典楽器(?)に使う塗料とのこと。
楽器の音再現を目指して、コーン紙にまで塗るという徹底っぷりが凄いです。

実際に聞いてみると、不要な誇張を抑えながらも、楽器の雰囲気をしっかり聴くことができました。



午前中のラストは、小沢さん。

大型で立派なSPですが、なんと一本300円のスピーカーユニットを使用しているとのこと。
3000円ではありません。300円です!



先に、音の感想を言ってしまいましょう。
凄いです。本当に凄いです。

正直「ああ、安さ自慢ね…」と構えていた私が恥ずかしくなりました。
ここまでCP比の高いユニットを見つける洞察力には、感服するしかありません。

話を聞くと、フォスター電機の防水型フルレンジユニットで、
現在は在庫切れとのこと。 う〜ん、残念。

内部のネットワークは、4本のうち一本がツイーターとして動作。
それ以外はフルレンジ接続となっています。



下部の二本はセンターキャップをダンピングしたり、
振動板にアルミテープを張るなどで、帯域をコントロールしていました。

機械的な手法で帯域を制御するのは、電気的なネットワークとは違った面白味があるなぁ〜と感じました。


さらに、ユニットの固定方法に一工夫あるのです。



S字フックを鉄板フレームに引っかけ、
そのまま背後から引っ張って固定しています。

本機の音質の良さは、この固定方法に起因するのかもしれません。
私もぜひ見習って実施してみようと思います。




午前中のデモは、ここで終了。
盛りだくさんのOFF会は、まだまだ始まったばかりです。

次回をお楽しみに!

Viewing all articles
Browse latest Browse all 553

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>